海で溺れかかった沖縄県民ら4人を救助した米海兵隊キャンプ・シュワブ(同県名護市、宜野座村)に所属するアーロン・クランフォード中尉が、米海兵隊総司令官か1月8日、非戦闘時の勇敢な行動をたたえる海軍・海兵隊勲章が授与された。
在日米海兵隊によると昨年4月23日、休暇中のクランフォード中尉は知人とともに沖縄県恩納(おんな)村周辺でダイビングを楽しんでいた際、離岸流で沖に流されそうになっていた沖縄県民を含む4人の日本人ダイバーを自分も波に流されながらも4人を1人ずつ救助したという。
救助された沖縄県沖縄市在住の男性は「このままでは死んでしまうと思った。足が固まり、ボンベの酸素が空になったため海面に出ると、押し寄せてくる波で沖の方に流され、波の勢いで口元のレギュレーターも外れてしまった」と話した。
救われた別の男性も「クランフォード中尉の助けがなければ、私は今ごろ生きてはいないだろう」と語り、命の恩人の勇敢な行動に深く感謝した。
昨年12月1日には沖縄県沖縄市で発生した車6台による多重交通事故で、在沖米海兵隊のヘクター・トルヒーヨ曹長がクラッシュした車から同県民の男性医師を救助した。ところが不運にも後続車にはねられて意識不明の重体となり、早期回復を願う声が日本全国でわき上がっている。
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知事というのは言わずもがな行政のトップである。県民が他国の人間に命を助けられたなら、県民を代表してお礼を言うのが仕事であろう。現にほかの都道府県ではたいていそうしている。しかし沖縄では、こういう時「知らんぷり」するのが流儀らしい。
琉球王国の長を気取っている翁長知事は日ごろ「基地問題に8~9割を費やし、福祉、子育て、教育、高齢者、経済などの政策に十分に手が回らない」と、記者会見などで嘆いている(沖縄タイムス)という。外交、安全保障は国の仕事である。それをほったらかして、せっせとアメリカ詣でに精を出している。昨年6月ワシントンに訴えに行ったが、トランプ大統領はもちろん誰一人として閣僚クラスなどに相手にされずハワイでは「国の問題だ」と面会を断られる始末。
沖縄県の翁長知事は訪問先のワシントンで下院議員らと会談し、アメリカ軍普天間基地の「沖縄県名護市辺野古への移設は困難」という主張に一部の議員から理解を得ました。ただ、政府関係者との面会はありませんでした。沖縄県の関係者によりますと、国務省と国防総省から先月に訪米した沖縄県宜野湾市長が面会した次官補代理よりも格下の関係者との会談を薦められ、知事側が断ったということです。普天間基地の辺野古移設に反対する翁長知事へのアメリカ政府の冷遇ぶりが目立つ形となりました。(沖縄タイムス)。
翁長援護団の新聞ですら、成果など何一つ紙面で紹介できなかった。
今年に入っても沖縄では米軍事故が続いた。沖縄県読谷村儀間の廃棄物最終処分場の敷地内に、8日夕に不時着した米軍普天間飛行場(宜野湾市)所属の攻撃ヘリコプター「AH1」は、9日午前7時20分頃、自力で離陸した。沖縄の新聞は「民家から10メートル」「またも」と書き立てた。翁長雄志知事は何と言ったか。「日本国民である沖縄県民が日常的に危険にさらされても抗議もできない。日本政府は当事者能力がないことに、恥ずしさを感じてもらいたい」。
恥ずかしいのはこちらだ。この不時着は余裕の中で行われた。アラームが鳴ったから瞬時に判断して民家を避けた最寄りの砂浜に着陸した。パイロットはマニュアル通り危険を避けて着陸したのに、「民家から10メートル」と危険を煽る。NHKも同じである。危険を冒してまで日本の安全保障の最前線に立っているのは米軍と自衛隊である。沖縄ではいつまでお気楽な「安全神話」を唱えているつもりか。
翁長知事はアメリカ兵に感謝状くらい出してやれ。