中国湖北省武漢の海鮮市場で昨年12月末に新型ウイルスが最初に発生して以降、10日午前零時現在で192の国・地域で156万7590人余りの感染が確認され、死者数は9万3706人これほどの猛威をふるった感染症は例を見ない。
トランプ大統領は、新型コロナウイルスを「中国ウイルス(China Virus)と呼び、中国の反発を招いたが「(ウイルスは)中国からもたらされた。完全に正確な発言だ」と述べた。前回のSARS(2002~2003)もこれまた中国広東省から発生した。」毎度、感染症の発生源になっている国が、感染者数・死者数で虚偽の数字を発表した上、その呼称までイチャモンをつけるなど厚顔無恥も甚だしい。
巷間の呼称をみると、トランプ大統領の「チャイナ・ウイルス」の他に「武漢ウイルス」「武漢肺炎」「武漢熱」中共ウイルス」様々だが、どれも発生源の地名、国名が入っていてわかりやすい。「新型コロナウイルス」よりずっといい。だいたいウイルスは毎回変異を遂げて「新型」で現れる。現在のものを「新型」と呼んでいてもいずれ次回には「旧型」になっているわけで、意味がなくなるのが見えている。
もちろんWHOの正式名称が「COVID-19」であることはわかっているが、論文以外では見かけないだろう。命名由来はCOVIが「コロナウイルス」、Dが「疾患(disease)」、19が「2019年」という意味だ。ややこしいことに、「COVID-19」のウイルスの正式名称は「SARS-CoVー2」という。いかにもわかりにくいし、だいたい中国寄りの発言が目立つてドロスWHO事務局長の機関であるのが気に食わない。トランプ大統領がWHOの米国の分担金、四分の一を削ることを検討するというのもよく分かる。
今世紀に入ってから流行したコロナウイルスは上記のように3回ある。「SARS」(重症急性呼吸器症候群)は中国広東省で発生し、東アジアを中心に流行、2002年11月から2003年7月の間に30を超える国や地域に拡大、WHOの報告では患者は8069人、うち775人が重症の肺炎で死亡した(致命率9.6%)
当初、感染源としてハクビシンが疑われていたが、今ではキクガシラコウモリが自然宿主であると考えられている。雲南省の調査では、SARS-Covとよく似たウイルスが、今でもキクガシラコウモリに感染していることが確認されている。このコウモリは日本でも北海道から九州まで広く生息している。
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MERS(中東呼吸器症候群)は2012年に中等で「SARS」に似た重症呼吸器疾患の症例が報告され「MERSーCoV」と名付けられた。2015年には韓国で流行し30人以上が死んだ。韓国はこの体験に学び、やみくもにPCR検査をするドライブスルー方式を取り入れて自慢している。この発生源はラクダで、今でも中等ではヒトへ感染しているものだ。
そして今回。前述のごとく武漢の海鮮市場が発生源とされるが、ここでククガシラコウモリかセンザンコウ(穿山甲)が遺伝子から疑われている。発生直後の市場の写真を見るとおびただしい数のゲテモノ動物が食用として売られている。
犬や野生の狼、ジャコウネコ、ニホンジカ、狐、さらにコアラまで売られいた。食堂のメニューには「生きたウミヘビ」220元(3740円)、キツネ45元(765円)、「ハリネズミ」8元(136円)、鹿の胎児、ハリネズミ、ネズミの踊り食い、というのまで会った。
中国では野生動物を食用にする習慣が深く根付いている。なかでも美味とされるハクビシンのスープ、コブラの揚げ物、熊の手の煮込みなどは超高級料理で金持ちの口にしか入らないものがある。一般では上述のようなゲテモノを食べているのである。
今後も中国発のパンデミックが起こる確率は高い。中国政府の報道官は「アメリカが発生源かもしれないと、バカ言ってないで、武漢で最初にキクガシラコウモリかセンザンコウを食って発症した奴を突き止めて、変異のメカニズムを正しく発表することが先ではないか。