ツイッターなど米IT大手がトランプ米大統領らの交流サイト(SNS)利用を停止した問題。日本の新聞テレビは軽く流しているだけで、毎日あいも変わらずコロナ騒ぎである。朝日新聞などは、LGBTに始まって男女同権、女系天皇容認まであれだけ人権問題に口角泡を飛ばして来たのだから、もう少し騒いでもよさそうなのに、何事もなかったのかのような紙面づくりである。おかしくないか。
ことは「表現の自由」に関し生殺与奪の権利を一IT企業に委ねるという大問題である。「人権」でメディアは死なないが、「表現の自由」を失うことは、即、死を意味する。そのあたりをわきまえない日本のマスコミは所詮、虚飾の輩であろう。
どうして日本はこうも鈍感なのかと思案していたら、さすがドイツのメルケル首相である。
【1月12日】交流サイト(SNS)大手がドナルド・トランプ米大統領のアカウントを永久停止したことについて、アンゲラ・メルケル独首相は問題だと苦言を呈した。首相の報道官が11日、明らかにした。言論の自由はこうしたSNSの経営陣によって決定されるべきではないとしている。
シュテフェン・ザイベルト報道官は、「言論の自由は、根本的に重要な基本的人権だ。そしてこの基本的人権が制限され得るのは、法律を通じて、また立法者が定めた枠組みの中でであり、ソーシャルメディア各社の経営陣の決定によってではない。この観点から、メルケル首相は米大統領のアカウントが永久停止されたことは問題だと考えている」と明らかにした。
ザイベルト氏は、うそや暴力の扇動も「非常に問題だ」としつつも、これらへの対応は国家が法的規制の枠組みを策定することでなされるべきだと言明。アカウントを停止し完全に投稿を見られなくするのは、行き過ぎだと述べた。トランプ氏の支持者による連邦議会議事堂への乱入について、メルケル首相はこれまで「激しい怒りと悲しみ」を覚えたと明らかにしている。(AFP)
フェイスブックとツイッターがトランプの発言を永久追放したため、発言の機会を失ったトランプ派は新興SNS「パーラー」を使い始めたが、これまた、管理する米グーグルとアマゾン・コムなど米IT大手がサービス提供を相次いで打ち切った。暴力を助長するような投稿への対応が不十分だという理由からだ。ここでも情報のプラットフォーム(基盤)を握るIT大手、アマゾンの強大な権限を浮き彫りにされた。反発するパーラーは11日、アマゾンを提訴、今後法廷での争いになる。
それらの決着には長い時間がかかるであろう。その間、トランプ側の立場からみれば、トランプ大統領は国民に意見を伝える能力を完全に封鎖されたのであ る。一IT企業が大統領から発言能力を奪ったのだ。これが正しいわけはなかろう。加えてアメリカのメディアは反トランプばかりである。そんな中で「一方的に」バイデン当選が決まり、、 国会は2度目の大統領罷免に動いている。ただでさえ現在も過去もアメリカは分断されているのだから、不満の向かうところは再びの暴力騒ぎであろう。そんな事態に進む危険な権限を「一IT企業」に持たせて良い訳がないであろう。
トランプは「石もて追われる」如くホワイトハウスから去るのだろうが、さらに「水に落ちた犬に石を 投げる」行為となるとこれはもう中国の思う壺だ。「水に落ちた犬は打て」というのは古来、中国の体質である。
自由と人権の国、アメリカでどうしてこんな矛盾したことが起きるのか。「通信品位法230条」のなせる技である。これまでSNS運営企業は同法に基づき、不適切な投稿を掲載したり、削除したりしても法的責任を問われなかった。SNSは人々が意見を交わす「掲示板」のような情報基盤に過ぎないと位置づけられたためだ。
ただ、社会への大きな影響力を持つようになったSNSは単なる掲示板とはいえないとして、SNS運営企業を投稿内容に責任を負う「編集者」として扱うべきだとの見解も強まってきた。一国の大統領のアカウントを停止するという踏み込んだ対応の是非も踏まえながら、同法230条の改正を含むIT規制強化が急務となりそうだ。(以上2パラグラフは産経)
ブログ子はツイッターもフェイスブックも一切使わない。デジタル世代でないこともあるが、一番の理由は、長い新聞記者生活が身についていて「あんな短い文では言いたいことも伝わらない」と思うからである。それ故、こうしたブログで書くことになるのだが、少数派であることは自覚している。
それ故、明日は日本でも、と思う。早くSNS規制法を作らねばならない。鈍感なメデイアと政治が情けない。