肺炎とやけどの最新医療事情

イスラム国(ISIL)に人質になっている邦人1人はヨルダン国王が日本に好意的な交渉にあたってくれている様子で、ブログ子が書いたように「2プラス2」で一括釈放の可能性が出てきた。ひと筋の光明がみえてきたが、油断はできない。今日みた写真ではロシアのスパイだとしてイスラム国は子どもにロシア人2人を射殺させるシーンがYouTubeに投稿された。冷酷無比、世界史に類を見ない異形の過激派だからどう転ぶか最後までわからない。時間もかかるだろう。

書かずにはいられなくて2回ほど寝床から這うようにして出てきてブログを更新したものの、実は正月6日から風邪から重度の肺炎を併発、10日ほど寝込んでいた。これに加えてガタガタ震える親父を見かねて次女が湯たんぽを入れてくれたのだが、ほとんど人事不省で右腕をその上に置いたままにしたのでしっかりやけど(熱傷)、4段階あるうち3番目に深いもので治癒までに6ケ月はかかると皮膚科の女医さんに言われた。

風邪のきっかけはおそまつなもので、孫を八ケ岳にスキーに連れて行ったのだが、座っていたスキー場の食堂の居場所が悪くてゾクッときた。孫を自宅に届けた後寝込んだが、立ち上がることもできず4日目にやっと練馬で開業している親戚の医者の父子を訪ねた。そのとき38度8分ありすぐレントゲンをとったら肺炎の影が出ていた。翌日CTスキャンをとりに別な病院にいった。

sIMG_20150127_000110年以上前になるが最後にCTスキャンを撮ったのは外傷性硬膜下血腫で入院して開頭手術を受けたときだが、この時はモノクロで脳の輪切り状態の写真が何枚もあった。今回までの医学の進歩はすさまじく、なんとカラーで3D画像である。右の写真はモノクロに落としてあるが、右下が肺炎の影である。この画像からではわからないが、スマートホンの操作と同じくマウスをまわすと、下から上から横から自在に傷んだサンゴ礁のような肺血管が浮かび出るのには驚いた。前は撮影に2,30分かかったものだが、今回は数分。CDに落とした撮影画像を持たされて、そのまままた医師の親子のもとへ。「重度の肺炎」だという。

入院を勧められたが、点滴がし易いからだというので、それはかえって家族が心配するので、自宅療養を頼んだ。強力な抗生物質投与のお陰で4日後には影も消えて生還したが、なんと一滴も酒が飲めなくなっていた。ビールすら受け付けない。抗生物質のどれかの副作用らしいが、禁酒同盟の人にその薬を教えてやればいいのにという軽口を叩いて帰ってきた。家族は大喜びで、ずっとこの副作用がつづけばいいのにと言われた。

肺炎が一段落してから皮膚科にかかった。子供のころ湯たんぽでやけどすることはしょっちゅうで両足首は今もつるつるのままだ。そのころは油紙を巻いて空気に触れないように指導されたものだが、今ではガーゼを当ててなるべく空気に触れるようにするという。

やけど(熱傷)はその深さによりI度熱傷・浅達性II度熱傷・深達性II度熱傷・III度熱傷に分けられているそうで、自分の場合かなり深く「深達性II度熱傷」にあたり、6カ月くらいかかりそうだという。表皮の傷ついた部分から黄色いものが浮いてきてこれが回復を邪魔するので、それを溶かす薬を出すのでせっせと厚く塗って根気よく治療するという。これまた昔の療法とはだいぶ違っている。

そんなわけでひょんなことで、肺炎とやけどの最新診断・治療法に接したのだった。こどものころ医師の多くはカルテをドイツ語で書いていた。今は電子カルテになったが全部日本語である。医療先進国はドイツから一時アメリカに移ったこともあるが、いまでは間違いなく日本が世界最先端であることを実感した闘病記だった。

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