北陸新幹線で金沢まで行ってきたーただし動画で

ブログ子は「撮り鉄」でも「乗り鉄」でもなく、まして「葬式鉄」でもない。子供の頃から電車に乗るとまず運転台近くに立って飽かず鉄路を見ていた。だれでもそうだろうが、久しく忘れていた子供の頃の、あの感覚を久しぶりに味わった。

JR東日本が3月31日、北陸新幹線の運転台から撮影した車窓風景動画「眺めー北陸新幹線」(約2時間)をホームページで公開した。高崎-金沢の下りの風景で、立山連峰などの眺望ポイントや沿線の観光スポットも紹介している。

動画は1月に撮影したもので、新幹線同士の擦れ違いシーンや列車のライトに照らされたトンネル内など、普段は見られない運転台からの景色が楽しめるとあって、早速「乗車」した。

北陸新幹線の運転台から

北陸新幹線の運転台から


  http://www.jreast.co.jp/nagame/

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ブログ子がいる山墅の最寄り駅は佐久平なのと、新聞社の同僚だった男が宇奈月温泉近くで僧侶をしていたが、20余年前に亡くなった。葬儀に行くべく東京から家内とクルマでえんえんと10時間かけて走ったのだが此度は新幹線「黒部宇奈月」駅と出世していて東京から2時間足らずになったというので、この2駅を中心に運転台からの眺めを体験したのだが、営業前の撮影のせいでホームに駅員以外人影がない。なんだか東京の私鉄のだびれた郊外駅という風情だった。

運転士の指差呼称や線路の継ぎ目を通過するゴトンガタン音、運転士が加速させる転轍音まで入っていて、臨場感は満点。豪雪地帯だけに消雪装置のようなものがあるのも運転台からでなければわからない眺めだ。実際は時速200キロ運転でこれでは映像として速すぎるので「スローダウン処理」がされている。

川端康成も「トンネルを出たらまたトンネルだった」と書かざるをえないほど多いが、それでもよく見ると線路脇には脱線防止用にもう一本レールが敷かれているし、側壁には光ケーブルが走っているのがわかり、電子制御による安全対策の一端も垣間見ることができる。50年間無事故という海外、特に中国から見たら信じられないような安全対策がわかる車窓風景だ。

イギリスは鉄道発祥の地だが日本は懸命にその技術を全国で取り入れた。その国に新幹線技術の輸出が決まり、現地での車両生産も始まる。英国への「恩返し」である。そんなことを考えながら金沢までの光景を飽かず楽しんだ。金沢駅の先にはまだ鉄路が伸びていた。福井、その先の大阪までの延伸がすぐ先にあるようだった。

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