前回24日に「許しがたい沖縄サヨク」を書いた。別に示し合わせたわけではないが、翌25日、自民党の若手議員らが立ち上げた勉強会「文化芸術懇話会」で、作家の百田尚樹氏が講演し、沖縄県の地元紙について「沖縄の2つの新聞は潰さないといけない」と述べたことなどに関して、26日の衆院平和安全法制特別委員会で民主党の寺田学衆院議員が、首相らを追及した。
寺田議員は「沖縄に失礼。お詫びすべきだ」と述べれば、2つの新聞の名前をあげたわけでもないのに琉球新報と沖縄タイムスの2紙は「今後とも不偏不党、言論の自由を重んじ、公正な取材活動と報道に努める」「言論の自由、表現の自由を弾圧するかのような動きに対しては、断固として反対する」と「正義」を大上段に掲げて反論しているが、ブログで紹介したように沖縄振興特別措置法による3800億円の国からの血税=補助金に「どこの県ももらっているもの」としれっと書く厚顔と一脈相通じるものがある。まったく、よく言うよである。
「マスコミを懲らしめるには広告がなくなるのが一番」と誰かが言ったとかで、鬼の首を取ったかのように「言論弾圧」と大騒ぎだ。
百田尚樹氏はフェースブックで
「沖縄の二紙がつぶれたらいいのに、と言ったのは事実だ。ただ、それは講演が終わった後の質疑応答という雑談での一言だ。誰かが『沖縄の二紙はやっかいですね』と言った言葉を受けて、『ほんまや、つぶれたらいいのに』と軽口で言ったにすぎない。部屋の中は笑いが起こり、その話題はそれっきりで、すぐに別の話題に移った。
それより、私がむかつくのは、報道陣がいたのは、最初の2分だけ、あとは部屋から出て行って、シャットアウト、つまりその後の講演も質疑応答もクローズな場所での発言なのに、それを盗み聞きして報道されたことだ。... 部屋から退出しても一部の記者はドアのガラスに耳をくっつけて、盗み聞きしていたのだ。部屋の内側からガラスに耳がくっついているのが見えたときは笑ってしまった。
私はラジオやテレビで不特定多数に向けて発言したわけではない。あくまで私的な集まりの場において話したにすぎない。内輪の席での発言だ。そういう場で口にした軽口が、大々的に報道され、あるいは国会で問題にされるようなことだろうか。しかも、私は議員でもなければNHK経営委員でもない。一私人である。
ちなみに、質疑応答のとき、ある人が私に「偏向報道をするマスコミを、スポンサーに圧力かけて、こらしめるのはどうか?」という質問をされた。私は即座に「それはしてはいけない!」と答えた。出版社や新聞社に対して、権力や他の力をもって圧力をかけることは、絶対にしてはならないと考えているからだ。
ドアのガラスに耳をくっつけていた記者も、この私の言葉を聞いているはずだが、こういうことは報道してくれない。」
ことあらばと「失言」を待ち受けるメディアの汚い手口の一端も垣間見えるではないか。案の定、朝日、毎日、共同傘下の地方紙は「けしからん」の大合唱である。自民党はこの懇話会を開いた同会代表の木原稔氏(衆院熊本1区、当選3回)を党青年局長から更迭する方針を固めた。やり過ぎである。
ブログ子は百田尚樹氏の言うことに120%合点がいく。「マスコミを懲らしめるには広告がなくなるのが一番」というのは、すでに現実になっている。なにも経団連がどうのこうのでなくデジタル時代に誰も新聞を購読しなくなったからである。大手紙もABC部数は公表の7割以下くらいになっていると言われる。もともとパイが小さい沖縄でサヨク紙ばかり跋扈していて、経営が先細りなのは既成事実である。辻元清美議員が得意そうに掲げていた沖縄タイムスの広告が見えたが、いっちゃ悪いがろくなものがない。
ひたひたとデジタル化の前ホタルのようなか細さなのである。放っとけば失せるものだ。