生活の党と山本太郎となかまたち代表の山本太郎参院議員は8日、参院本会議に出席した上で北朝鮮の核実験に抗議する決議の採決を棄権した。決議自体は生活を含め全会一致で採択された。
理由について、「参議院の決議文は、衆議院のものに比べ、わが国独自の制裁を強める姿勢が読み取れる」と自身のブログで説明した。なら賛成に賛成すればよかろうに、「わが国独自の『追加的制裁』は危険だ」「相手側の挑発に対して、より独自の強硬姿勢を示す事は、挑発に乗った形になる。わが国との緊張状態は、より強まる。それは、相手側の思惑にハマった事に等しい」などと珍説を披歴した。この党は参院会派として採決に賛成したが、代表の山本太郎のみが賛成しなかった。どうなっているのか首をかしげざるを得ない。理屈も行動も噴飯ものではないか。
山本太郎は昨年2月の本会議でも、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が日本人を殺害したとする事件を「断固非難する」とした決議でも採決直前に退席、棄権した。
テレビで名を売り国会にという今はやりのパターンで国会議員になったのだが、声を大にして原発反対を叫んでいたのだから決議に賛成しするのかスジというものだろう。日本の原発は反対でも、北朝鮮の核は賛成ということでは自己撞着もいいところである。中核派など新左翼の支援を受けているから北に遠慮があるのかもしれない。
それにしてもろくでもないパフォーマンスが過ぎる。 2013年10月31日、園遊会において、今上天皇に書簡を直接手交したり、昨年の参院本会議での安倍晋三首相の問責決議案採決の際に、喪服を着用して焼香するしぐさをした。「参院の品位と節度を失墜する行為だ」と議長から叱責を受け、同党の小沢一郎代表からも「『本気でやっているのはわかるけれども、それをふざけてると取られてしまえば、君のやっていることが元も子もなくなる』といわれた」と本人が語っているくらいだから、党の中でも浮いている存在だ。3年前の衆院選で小沢一郎の生活の党が獲得議席を2に減らす惨敗を喫し、国会議員数4となって政党要件を失って政党助成金も受けられなくなっていた年末に、窮余の策として一匹狼の山本を誘いこんでかろうじて面子を保ったものの、政党名は「生活の党と山本太郎となかまたち」という長ったらしいものになったいきさつがある。おかげでその後NHKはじめ新聞はこのバカらしい寿限無寿限無党名に煩わせ続けている。
今年参議院選挙があるが、山本太郎は非改選議員で任期はまだ半分ある。早く消えてもらいたいものだが、当分ろくでもないパフォーマンスに悩まされるのだろう。