ニューヨーク市が新しい衛生基準として「すし職人がすしを握る際、ゴムまたはプラスチック製の手袋着用」を義務付けた。これに対して、日本料理の“伝統”を壊すものだと、反対の声が上がっているという。もっともな話で応援したいが、物真似の異邦人によるでたらめの寿司職人が多いのも事実。
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ニューヨーク・マンハッタンで昨年10月下旬、すしを素手で握ったとして、デイビッド・ブハダナさんが料理長を務めるすし店「スシ・ドージョー(道場)」が一時的に閉店を命じられた。同店は、地元紙でも大きく取り上げられるなど、ニューヨーク市民の間で人気のすし店。ブハダナさんは最近、「伝統的な手法」にのっとった握り方を復活させようと、衛生基準廃止の署名運動を開始した。
ニューヨークの心臓部「グランド・セントラル駅」近くの人気すし店「スシ・ヤスダ」の幹部、スコット・ローゼンバーグさんも最近、地元紙デイリー・ニュースに、「手袋を脱ぎ捨てろ/すしのために戦え/貴重な食文化遺産を壊す危険性のあるニューヨーク市の規則」と題する文章を投稿した。
ローゼンバーグさんは、(1)ゴム手袋をすると安全感覚が鈍り、危険な行為を起こしがちで二次感染を生みかねない(2)すし職人は手先で鮮度を感知するが、ゴム手袋はその感覚を鈍らせる(3)すし職人は何度も手を洗うほか、握る際に手につける酢水は殺菌効果もある(4)世界で偉大な食の一つであるすしの文化を脅かしかねない-などと主張している。
市内のあるすし店では、市の衛生基準が日本のすし文化の実態に即していないとして、「衛生当局が検査に訪れるときだけ手袋をし、帰った後は一斉に手袋をはずす」(同店幹部)という。誇りあるすし職人として、当局の方針に敢然と立ち向かう勇気ある姿勢に拍手を送る人々は少なくない。
ロサンゼルス・タイムズ紙によれば、2014年1月にカリフォルニア州でもレストランの従業員に手袋の使用が義務づけられたが、レストラン業界から手を洗う方が効果的、手袋のコストや環境への負荷が問題だという批判があり、同年6月に撤回された。
リトル東京の「スシ・ゲン」では、手袋をはめて握ったすしが不評で、苦情の電話が相次いだらしい。店側はこれで職人たちもハッピーになれると安堵の気持ちを語った。すしはやはり、手で握ってこそ本物。ニューヨークでも、ぜひ規則の見直しを期待したいところだ。 こうした店の大半は、ニューヨーク市と同様の衛生基準を撤回するに至ったカリフォルニア州知事の“英断”を高く評価している。
ニューヨーク滞在歴約4年の邦人男性は「日本人が経営する一流店なら手袋をはずしてもいいが、他のアジア人らの職人がすしを握る店では手袋を義務化すべきだ。日本人とは衛生観念が恐ろしいほど違うため、彼らが手袋をしなければ、すしは絶対に食べない」と口を尖らせる。(NewSphereから)
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日本ならゴム手袋の寿司職人など見ることはない。幸いブログ子はアムステルダムの寿司店でも米・アトランタの寿司屋でも、日本から来た職人が握っていて日本にいるのと同じ感覚だった。両都市とも「日本と同じくらい新鮮な魚が手に入る」ところだが、日本文化が世界に広まるとともにこうした問題が起きる。
日本人と風貌が似ているから韓国人や中国人が真っ先に海外の寿司屋に雇われてくる。上で邦人男性が語っているように、彼らは衛生観念の上でまるっきり異質だから、心配で寿司など食べる気にならない。「正しい日本の寿司屋は素手で握る」とその理由を世界に広報する必要がある時代になった。