なにがなんでもオスプレイを危険視したいメディア

熊本地震の輸送支援に当たっている在日米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが、海上自衛隊の大型護衛艦「ひゅうが」に着艦し、救援物資の搭載と燃料補給を行っている。「効率的で迅速な活動を行うため、自衛隊の輸送力に加え、高い機動力と即応力を併せ持つオスプレイの活用が必要だ」(中谷防衛相)というのは当たり前の危機管理である。

被災地に空輸のため「ひゅうが」艦上でオスプレイに生活支援物資を積み込む自衛隊員。

被災地に空輸のため「ひゅうが」艦上でオスプレイに生活支援物資を積み込む自衛隊員。

オスプレイは熊本県の八代湾沖に停泊している「ひゅうが」で水や食料、簡易トイレなどの生活物資を搭載して南阿蘇村の白水運動公園に空輸する。格段の輸送力を見せてくれるだろうが、世の中にはオスプレイの活躍を許せない人たちがいる。
そして、ここを先途と危険を煽るメディアがある。

「今日の新聞を見て、本当に腹が立った。われわれ被災者が怒っているということを、知ってもらいたい。自分たちこそ『露骨な政治的パフォーマンス』をしているのではないか!」。 19日、熊本県甲佐町の団体職員、北川和彦氏(63)は、配達された地元紙を手に声を震わせた。(産経)

記事は共同通信が配信した「『露骨すぎ』身内も批判、同盟PR、安全性宣伝か」との記事だ。「オスプレイの安全性に対する根強い懸念の払拭につなげたいとの思惑が透けてみえる」などとオスプレイの活動を批判的に報じている。共同通信は上から下まで「真っ赤」な通信社で、記事を流すばかりでなく地方紙の労組支援なども行っている。地方紙のニュース原稿は共同通信が多いから地方紙はみなこうした記事で埋まっている。
朝日新聞は「必要性 疑問の声」「『政治的な効果』」などの文言を小見出し(文中の見出し)に取り、「今回の救援活動に必要なのか」「災害派遣での実績作りを急いだ」と報じた上、共産党の書記局長・小池晃に「オスプレイに対する国民の恐怖感をなくすために慣れてもらおうということで、こういう機会を利用しているとすれば、けしからんことだ」と語らせている。自分で持ち出した「オスプレイ危険」の仮定に、「この機会を利用しているとすれば」と仮定を重ねて、「けしからん」という論法であきれるほかない。

さらに朝日は民進党常任幹事会議長・原口一博の「オスプレイはハワイの事故で、砂を吸い込んで落ちている。砂を吸い込んで落ちるものが、噴煙に対して大丈夫なのだろうか。避難している皆さんも非常に不安に思われている。」という談話を掲載して不安をあおるのである。
毎日新聞も19日の紙面で「熊本地震、オスプレイ物資搬送『政治利用』の声も」との見出しで「オスプレイの風圧で2015年のネパール大地震で住宅の屋根が破損したとの報道もあった」などと批判的記事を展開している。

共産党もオスプレイが心配のようで、畠山和也議員は国会で、「懸念されるのはオスプレイを活用されること。廃棄熱での火災や民家の屋根が吹き飛んだとの報告もある。二次災害の危険性はないのか」と反対論を展開している。

さらに共産党の機関紙「赤旗」をみると「仁比聡平議員が18日の参院決算委員会で、米軍が開始した、オスプレイによる被災地への物資輸送の危険性に懸念を表明しました。さらに、17日に自身が被災地の現地調査を行ったことにふれ、「水と食料、電源の確保が、緊急に求められている重要課題の一つだ」とし、被災者の救援・支援に全力をあげると強調しました」とある。

共産党がどのように全力を挙げるのか。被災地の現地調査の結果が「水と食料、電源の確保が、緊急に求められている重要課題の一つだ」そうだから、きっとオスプレイで大量の水と食料を運搬することを対策本部に具申したのではないか。

左翼陣営が嫌うオスプレイは主力輸送ヘリCH46と比べ、速度は約2倍、航続距離は約4倍で、積載量も約3倍といずれの性能も上回る。米軍は事故について、死者や200万ドル(約2・1億円)以上の損害が出た事故をクラスA、より軽微な事故を順番にクラスB、Cとランク付けしている。オスプレイのクラスA事故率は1・93で、海兵隊の平均事故率2・45を下回る。この数字は大韓航空や中華航空よりも低いという。

上に挙げたオスプレイ大嫌いメディアは大韓航空や中華航空が起こす事故の心配をする方が先ではないか。

コメントは受け付けていません。