「宮本武蔵、熊本に移住」の動画が笑える

前回の大分県のPR動画に次いで、今回は隣の熊本県が制作した、県への移住・定住と観光誘客を促進するためのPR動画『くまもと移住前夜・宮本武蔵』が笑える。どうして九州の各県はこうした秀逸なPRに長けているのか。

宮本武蔵が57歳のときに肥後熊本藩の細川忠利に招かれ、熊本に移住したという「史実」を踏まえたお話で、第1話から第6話まである。紹介するのはそのダイジェスト版だが、特に第6話は先の熊本地震に馳せ参じた自衛隊やボランティアへの感謝にあふれていて、復興を成し遂げるぞ!という県民の意気を感じさせてほろりとする。

第1話のテーマは「主役は遅れて」。

宮本武蔵が熊本へ行くことになり、仲間が壮行会を開くため、主役を待っている。送別会に出席しているのは、武蔵の弟子の宮本伊織や佐々木小次郎たちなどの面々。巌流島の戦いでの小次郎との対決に遅れてきた武蔵は壮行会でもなかなかやって来ない。やっとのことで主役の武蔵が登場!

「遅いぞ、武蔵!」

又八に先をこされ、「あ、それ、俺のセリフ!」という小次郎。

どこに行くのかと聞かれて「熊本へ」と答えると、

「みやもと馬刺しでござーる!」
「あんたがたどこさ。H・I・G・O さ!」

と盛り上がる。

ad23f99bdbd64af931e8324c674bd842次は「贈り物」というテーマで、熊本行きに盛り上がる仲間たちに、武蔵から感謝を込めた贈り物が渡される。
ドキドキ、ワクワクする皆の衆が、開けてびっくり。「何これ?」
出てきたのは、武蔵手作りの木彫りのクマ!クマもん。

このあと、4話「手紙」、5話「介抱」とコミカルに描かれ、最後の第6話、別れのシーンで、武蔵が熊本に行く本当の理由を語る。

熊本では約400年前の元和5年(1619年)と寛永2年(1625年)にも大きな地震があった。宮本武蔵が熊本に行ったのは寛永17年頃(1640年)で、大地震のあと。そこで見送る人たちに武蔵は語る。

c49486ab8fe0ae391d897b3ffccdae53「私は強い人になりたい!。だからこそ私は熊本へ行く!。なぜなら、2度の地震にあった後も、見事に復興を遂げてきた熊本こそ、強い国であり、強い民がいると信じているから」

ホロっとするではないか。そして全国から応援を受けた熊本県から日本中の人への強い感謝のメッセージが感じ取れる。

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