グッチが売出した“うちわ”にブランド志向者もドン引き

世にブランド志向の女性は数多い。ブログ子の娘もそうだが、フランスやアメリカに出張すると細かく指定した買い物メモを渡されて、高級品店内をうろうろしたものである。そうした女性(男もいるだろうが)に一考を促すブランドの話。

3月2日、中国メディア・環球網はイタリアのファッションブランドGUCCIが日本でうちわを発売することを伝えた。西洋の高級ブランドが日本の伝統的日用品である「団扇(うちわ)」を売り出したが、その値段に注目が集まっている。

グッチのうちわ2万8000円です。

グッチのうちわ2万8000円です。

そのうちわは日本の職人による手づくりの品で扇部はブルーが基調で片面にはフクロウが描かれ、もう一方の面はカタカナで「グッチ」とブランド名を大胆に配置。背景には日本の伝統的な「巴紋(ともえもん)」を配し、下に薄く「日本製 MADE IN JAPAN」と記している。価格は2万8080円。オンラインで先行予約を受け付け、3月下旬から発送する予定。

この製品に対して日本のネットユーザーからは「高すぎる」「280円の間違いだろう」「ダサすぎる」、中国でもツッコミの嵐「値段分のお札で扇いだ方が気分がいい」「ドラえもんっぽいな」などあまり好評を得ていないと紹介している。

確かにダサイ(裏面だが) 。 我が家の孫娘が昨年学校の工作で、同じ竹細工で朝顔の絵を描いたものを作ってプレゼントしてくれたが、そちらのほうが断然素敵だ。

ブランド志向もいい加減にしたほうがいい。ブログの亭主は馬術をやっていたが、靴や鞍や鞭などはセリーヌ、グッチ、エルメス・・・とブランド品ばかりだった。軽薄な、と言われそうだが、日本で作っているところなど皆無だった。今、ブランド品と呼ばれているものはみな当時のヨーロッパの馬具屋が創業者である。それまでどこの軍隊にもあった騎兵部隊相手に商売していたのが、次第に戦車などにとってかわられて、馬具屋は失職した。そこで転換をはかってバッグなどの革製品に移行したのである。

どんどん転換を図って目先を変えるうちには、今回の「団扇」のような失敗もあるということだろう。ダサイけどそのうち「あのグッチが売り出したダサイ団扇」として高く売れるのではないか。

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