オレンジ革命からせっかく2度目の革命を果たしたというのに、今度はロシアがクリミヤ半島に侵攻して居座っているウクライナ。世界の同情が集まっているが、韓国はなぜかひっそり。今、韓国人がウクライナに行くとヤヌコービッチ前大統領ばりに袋叩きに遭いかねないのだ。
ここ数年、ウォン安を背景に韓国が海外へインフラ輸出の攻勢をかけているが、2012年のサッカー欧州選手権のために鉄道増発を迫られていたウクライナに韓国の現代ロテム(鉄道車両から軍用兵器まで生産している、現代-起亜自動車グループ企業)が高速鉄道の車両10編成(90両)の売り込みに成功した。3500億ウォン(現在のレートで334億円)。
ウクライナは国内を縦横に鉄道網が走っていて少年鉄道などというのもある鉄道大国である。日本の新幹線技術などが高く評価されているなかで勝ち取ったというので韓国は鼻高々だった。ところが2012年12月の納品直後にキエフから東部のハリコフ、ドネツクなど10便で合計20回の故障が発生し、乗客たちは寒波のなかで立ち往生、挙句寒空に放り出された。ウクライナ鉄道の処理のまずさもあるが、止まったのがずべて韓国製の車両だったというので国民の怒りは沸騰した。
ウクライナのテレビ放送がYouTubeにある(日本語訳つき)が、アナウンサーから乗客まで「現代(ヒュンダイ)」名前をあげて文句を言っているのがわかる。韓国も寒冷地なのに何故か寒さに対する備えがまるでできていない車両のようでウクライナの寒さになすすべもなく立ち往生した。「6時間も子供もいるのに説明もなく車両に閉じ込められた」と文句たらたらの韓国批判は以下の動画。(クリックでYouTubeへ)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=dEcKj3nmEDQ
韓国から調査チームが派遣されたがその後も2013年12月と今年の1月にも停車や遅延が頻発、一向に改善されなというのでウクライナ国民の怒りは収まらない。そういえば、台湾の特急自強號の客車が現代ロテム製で、メンテナンスをやらなかったことから台湾は現代ロテムを出入り禁止にしている。
ウクライナからさほど遠くない英仏海峡トンネルの入り口があるフォークストンとロンドン間に2009年12月から運行されているイギリス・サウスイースタン鉄道の高速列車、クラス395。日立製作所が製作したものだが、乗客の書き込みには、、
「ヒタチが俺たちのために作ってくれた、イギリス版新幹線がこれよ」
「やっぱり新幹線って綺麗だよなぁ。もっとイギリスに上陸してくれ!」
英政府から車両270両が追加発注され、これまでの596両と合わせると、合計で866両になる。日立は保守事業も約30年間請け負うため、総事業費は約8800億円に達する。