女三界に家なし

昔、蘇陀夷(そだい)という子がいた。七才のとき、「おまえの家はどこにあるのか」と、仏陀がおたずねになった。蘇陀夷は「三界に家なし」と即座に答えた。「三界」は欲界・色界・無色界、つまり全世界を指す。 このことから、女は、幼い時は親に従い、嫁に行っては夫に従い、老いては子に従わなければならないとされるから、一生の間、広い世界のどこにも女が主(あるじ)になる場所がない、というのだが、現在はこれに「政界」を加えて、「女、四界に家なし」である。

民進党の支持率は6・6%(産経新聞社とFNN世論調査)と昨年3月の結党以来、最低を更新した。「先週、残念なことが続いたことが、そういう結果になっているのだろうと思う。国民に申し訳ない」。野田佳彦幹事長は17日の記者会見で低支持率の原因について、長島昭久元防衛副大臣の離党届提出や細野豪志元環境相の代表代行辞任が重なったことを挙げた。

もちろんそれもあろうが、蓮舫降ろしのうねりは高まるばかりだ。党内最大勢力の旧維新グループは、松野氏と江田憲司代表代行に分裂した。直接の引き金は松野氏は昨年9月の代表選で前原誠司元外相を支持したが、江田氏は蓮舫氏を支援。その後、江田氏は執行部入りしたため、松野氏らとの溝が広がったものだ。みんなの党、維新の党‥江田憲司行くところ裏切りと分裂ばかりであるから珍しくないが、民進党に数あるグループもつぎつぎ反旗を翻しはじめ明日にも破綻しそうな雲行きだ。

長島氏はやはり10日の記者会見で、「秘密保護法制も、安保法制も、憲法改正論議も、共謀罪もすべて反対、徹底抗戦、廃案路線で突き進む。行き詰まると、院外のデモ隊の中に飛び込んで、アジる、あおる、叫ぶ。そこには熟議も建設的な提案もない。与野党の妥協も政策調整の余地もない」と言った。ほかの民進党関係者も「多くの支持者は、与党に反対しかできない蓮舫氏の政治姿勢に『お前らが茶番だ!』と叱られている。下がると見ていた安倍内閣の支持率が上がったのも、蓮舫執行部が情けない証拠です」という。

求心力が低下するばかりの蓮舫代表

求心力が低下するばかりの蓮舫代表

昨年9月に就任した蓮舫代表は政権交代の受け皿を標榜し「選挙の顔」として無党派層の取り込みが期待された。蓮舫氏は「提案型」の党運営を掲げたが、なんのことはない、やったことは「なんでも反対」ばかり、次期衆院選公約に「2030年原発ゼロ」を打ちしたが連合はじめ総スカンで引っ込めた。

「首相の答えない力、逃げる力、ごまかす力。まさに『神ってる』」と流行語を使ってドヤ顔を見せたかと思うと、一国の首相に向かって「息をするようにウソをつく」という発言する。自分は二重国籍問題で散々ウソを並べ立てておきながらである。

稲田朋美防衛相を相手の国会質疑も品がない。「2007(平成19)年の『別冊正論』。目標について『おいおい、気は確かなの?』と断言をしています。246ページ。『そもそも~』という所、何と書かれたのか、読んで教えてください」と皆が持っている資料をわざわざ万座の中で小学生よろしく音読させたり、中継を見ている側をとかく不愉快にさせる行動が多いのである。

内外ともにこの「舌鋒鋭く怒気丸出し、内容不明」の蓮舫節に飽き飽きしているのだ。なのに党内には「いくら政党支持率が低くても、党内で蓮舫氏に代わる代表候補は見当たらない」(党幹部)と楽観する向きがあるというからあきれる。誰が見ても7月の都議選で民進党は惨敗である。そこで「選挙の顔」も御用済みだ。自民党幹部は「なんとか蓮舫氏に踏みとどまってほしい。このまま次の衆院選に突入するのがベストシナリオだから」と皮肉交じの“エール”を送っているという。

「おんな城主直虎」は低視聴率にあえいでいるそうだが、政界の「女城主」も惨憺たるものである。「もったいない」をスローガンに平成18年7月に初当選し、「脱ダム」「卒原発」など環境重視のリベラル路線で一時ブームを起こした滋賀県の嘉田由紀子知事だったが、寝業師、小沢一郎氏と旗揚げした「日本未来の党」代表におさまったものの衆院選で惨敗し、代表を辞任してどこかに消えた。

社民党も女城主の失政で風前の灯だ。平成元年、当時の土井たか子委員長による「おたかさんブーム」で参院選を圧勝した社会党は最盛期200人以上の大所帯を誇った。自社さ政権では村山富市首相(当時)が6年に「自衛隊合憲」に転じた変節を境に、党は分裂し「下り坂」。あとを継いで社民党党首になった福島瑞穂は従軍慰安婦問題を韓国側と一緒になって煽り立てたが国民にそっぽむかれて選挙では負け続けたのに一度も責任を取らず。先の参議院選ではやっと副党首に下がったものの党首は落選。議員4人の小政党になり、50年いた三宅坂の独立ビルから首相官邸近くのビルに間借り、さらに先月中央区の隅田川沿いにある民間ビルに都落ちという落ちぶれようだ。

あるブログにあった。「福島瑞穂が稲田防衛大臣を追及していた。曰く『子供に、戦争の種も とになった教育勅語を教えるなんて、とんでもない』。教育勅語のど こに、そんな文句が書いてある?そもそも、反日家が『瑞穂』などと日本ゆかりの美名を用いてはならな い。だから日本人なりすましと疑われるのだ。文句があれば改名してから にせよ」

コメントは受け付けていません。