トランプ米大統領が来日した際の安倍晋三首相との夕食会で佐賀牛が振る舞われたというので問い合わせが殺到しているという。
佐賀牛
のステーキが提供されたのは6日の夕食会。事前に何も知らされていなかった佐賀県や地元JAの幹部は「なぜ佐賀牛が選ばれたのか」「生産者は誰か」と大慌てで情報収集に走った。
夕食会を取り仕切った政府関係者は「特別な事情はなく、肉が好きな大統領に高級和牛を出したということに尽きる」と話す。一方、佐賀牛の商標を持つJAさがの担当者は「長年ブランドの確立に取り組んできた結果だ」と胸を張った。
佐賀牛は肉質が最上級の5等級か、4等級のうちサシの多いものを指す。同じ肉でもそれ以下は「佐賀産和牛」と明確に区別し、ブランド価値を保っている。香港などに輸出され、佐賀市の和牛レストランには外国人客も数多く訪れ大人気だ。(産経新聞)
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ブログ子の本籍地は佐賀県唐津市である。親父が唐津近くの小村の生まれで唐津中学を出て上京、以後東京、大阪で暮らしたのでご無沙汰ではあるが、墓も城内の寺にあり、今も法事で帰ると周辺から親戚が集まる。
名物といえば松露饅頭とイカしか思い浮かばない。昔は虹の松原で松露が採れたとは親父の話で、法事では呼子までイカを食べに行くのが恒例である。だが佐賀牛が名産とは親戚の誰一人として口にしたことがない。それほどのものなら次の法事で口にしたいものだが、次の法事というのは順番からして自分ではないかと思うので、当人は佐賀牛とは無縁に終わる可能性が高い。
トランプ大統領のおかげで故郷の名物「佐賀牛」を知ったが、もぅ一つの名物牛肉「米沢牛」も悲しいかな永年無縁であった。米沢には母の実家があり、戦時中母子4人で疎開生活を送った。小中高校の夏休み、冬休みはこの地で過ごすことが多く、大学が北海道だったので行き帰り米沢に立ち寄っていた。
ものの本によると米沢牛は戦前から飼育されていたそうだが、疎開中はもちろん戦後、それだけ立ち寄っていたのに、誰一人として米沢が牛肉名産地であることなど教えた者はいなかった。ましてや米沢牛をご馳走しようという者にも出会わなかった。
米沢牛を知ったのは新聞記者になって少し自分の稼ぎで買えるようになってからである。そのころ米沢にいる従姉が「芋煮会の良しあしは米沢牛で決まる」といけしゃあしゃあと口にした。そんならもっと早くご馳走しろ!といったら「駅裏の佐藤肉店がいい」と店の名前だけ教えられて、自分で払わされた。
両親の故郷が奇しくも日本を代表する牛肉の名産地とは・・悲しくも嬉しいような思い出である。