共産党一党独裁、しかも習近平は好きなだけ国家主席にとどまれる。なんでもできることになったとたん、今度は劣化著しい中国人のモラルまで国家が統制するという。日本なら「おお怖わ!」だが、あちらではすんなり進みそうだという。
中国政府は「社会信用システム」計画を2014 年に発表以来、着々と進行中だ。政府が国民の様々な個人情報 をデータベース化し管理するもので、2020年の完成を目指している。どういうものかというと、集められた情報から国民を格付け し、点数の高い者を優遇したり、逆に低いものに何らかの制限を課すというもの。
社会信用ポイントの低い国民は、高速鉄道や 航空機の利用を最長一年間禁止にする処置は今年5月1日から適用される。中国では高速鉄道や航空機を利用する際には統一の身分証での番号登録が必要だが、この際、点数の低い者は利用を拒否されるとい うものだ。「テロについての誤った情報を広めた人」「フライトに 関する問題を引き起こした人」「電車の中で喫煙した人」「期限切れのチ ケットを使った人」また社会保険料の納付をしなかった雇用者や、罰金を 納めなかった人などが該当する。
例えば4月11日、中国の高速鉄道の車内で中国人とみられる女性客がなぜか片言の日本語で騒ぎ立てる映像が流れた。乗務員と鉄道警察員に「しょうがないのよ~、ねぇどうして、あなたは本当に…、しょうがないバカタレ」‥と4,5時間も毒づいた。どうやら高速鉄道のなかでライブ配信を行っていた女で視聴率稼ぎのためにどこで覚えたのか日本語で騒ぎ立てたらしい。これなど今回の「社会信用システム」では即刻高速鉄道から排除される。
日本ならたちまち自称リベラル派から糾弾されるだろうが、上意下達の中国ではすでにこの制度により「品行方正」に振る舞う人が増えてきたと、産経の上海特派員、河崎真澄記者が報告している。
中国人が急に品行方正に振る舞い始めたのは、店舗での支払い、公共料金の納付、タクシー料金支払いなど、キャッシュレス化か急速に進むあらゆる決済シーンで銀行口座に直結した実名登録済みのスマホから集まる”信用度”が利用者ごとに点数付けされるようになったからだ。
正しく支払つたか、という基本情報のみならず、スマホでタクシーを呼んだ場合、急なキャンセルをしなかったかどうか、シェア自転車なら、指定された白い枠内に正しく返却したかどうかなど、利用者の行動が逐一、チェックされる。
30分で利用料金1元(約17円)のシェア自転車。荷物かごなどを盗んだり壊したりする行為が確認されると、信用度は急低下。次回から利用料金が100元に跳ね上がる。しかも信用度が大きく下がれば、高速鉄道や航空機の利用が今後、厳しく制限されることになった。逆に信用度が上がれば優遇措置も数多く享受できる。(産経3月28日「上海余話」)
このスマホから信用度を判定する方法は、アリババグループ傘下の信用調査機関「芝麻信用」は、独自の基準でユーザーを査定 し、信用度を350~950点で評価している。信用度を5つの観点 (身分、支払い能力、信用情報、交友関係、消費の特徴)から検討し、 ユーザーに点数を公表。点数が高ければ低利融資や保証金が不要となるな どの利点がある。逆に点数が低ければ冷遇され、例えば一定の点数を下回るユーザーはレン タルマンションの予約が取れなくなる、といった処置が取られる。
日本ではまっぴらごめんだが、「背もたれ原因で中国人女性が機内で大ゲンカ」、「飛行機の座席で中国人子どもが排泄」・・・どうにもモラルが低い中国人の所業が相次ぐ現状では、どうぞ厳しく中国人を矯正してもらいたい。それにしても大胆なこと。