17日の当ブログで「ハーグの核サミットで告げ口おばさんが握手か」と日米韓の首脳会談を予告した手前、内心「外れたらみっとみない」とひやひやしていたのだが、実現してやれやれである。3カ国の並び方も予測どおりの演出だったものの、 会談では「北朝鮮問題を中心とした東アジアの安全保障について、3カ国が一層緊密に連携していく重要性を確認した」というだけなのだからどうということはない。
会談では安倍晋三首相の方が役者が一段上だったという印象だ。首相は冒頭、「お会いできてうれしい」とわざわざ韓国語で朴大統領にあいさつし、両首脳は会談後には握手を交わしたものの、朴槿恵大統領の方はこころなしか作り笑いが目立ち、いやいや引っ張りだされたという思いがにじみ出ていた。
事前の打ち合わせで、慰安婦や歴史認識の問題への言及はしないことになっていたから、会談では控えていたが、このあとドイツに向かった「告げ口おばさん」、さっそく25日付のドイツ紙、フランクフルター・アルゲマイネ紙との事前インタビューで、日本の一部の政治指導者が慰安婦問題などで韓国国民の心を傷つけていることが日韓関係を阻害してきたと指摘、ドイツが戦後、周辺国に謝罪し和解した歩みを「日本も参考にして学ぶべきだ」と述べるなど反省の色全くなし。韓国の事情では当たり前だろうが、すぐ横のウクライナでは「歴史認識」を持ちだしたら大問題になって殴り合いになる国々が雁首並べている。「韓国も参考にして学ぶべき」ではないか。
それにしてもオバマ大統領の指導力は落日の如し、である。イランでは武力侵攻を匂わせてロシアに出し抜かれ。ウクライナではドイツはじめ燃料をロシアに依存している国々の及び腰をまとめられず、ロシア外交官と経済人へのビザ発給停止という痛くも痒くもない制裁がやっとである。今回も韓国に、いつまでも慰安婦と歴史認識を引きずるのはやめろと説得するくらいの圧力が欲しかったが屁のつっぱりにもならない3カ国会談の場を設けただけである。
ケネディーに匹敵するオバマ名演説に感動したブログ子など裏切られた心境である。