都知事選が終わった。我が家には投票券が3枚来ていたが、誰一人行かなかった。結果が目に見えていてつまらなかったせいだが、ブログ子の関心は唯一つ。全く無名の新人を押し立てた維新がどれだけ票を集めるかだった。
結果は予想通り小池都知事の圧勝であった。意外だったのは投票率が高かったことだ。我が家が誰一人足を運ばなかったのに投票率が55.0%とというのは、40%台と見ていたので大外れである。玄人筋は「それだけコロナが争点で危機感が都民の足を投票所に向かわせた、」というのだが、期日前投票が次第に定着してきただけだと思う。
ブログ子が小池都政に失望しているのは、カイロ大卒という学歴詐称問題などではない。盛大に27もの公約を振りかざしていたのに、実現したのは保育所待機児童ゼロなど大甘に見ても3つほどに過ぎない「ホラ吹き」状態に失望しているからだ。我が家がある袋小路はタコ足配線の凄まじい様相を呈していて、無電柱化はぜひやってほしいと期待したが成果はなにもない。巨費を投じて完成しているのだからさっさと築地から豊洲へ移ればいいものを、汚染調査に時間をかけ、築地に元の形に近い市場を作ろうとしたり、ろくでもない迷走ぶりも気に食わない。
それなのにハナから「当確」ときては、とても投票に行く気にはならなかった。結果を見ると別表のようにと小池366万票の圧勝。立憲民主、共産、社民、こぞって押した宇都宮84万票、我が家ではみな「気持ち悪い」という山本太郎(れいわ)65.7万票である。
注目した維新の小野泰輔は61万票である。
元熊本県副知事というだけでほとんど無名、直前の立候補宣言で上京した人にしては大健闘である。これは何を意味しているか。政治はすでに「政局」入りしている。政局というのは永田町では総理大臣選びのことである。秋の総選挙はほとんど既定事実である。大阪ではコロナ対策で支持を伸ばした吉村洋文大阪府知事、松井一郎維新代表の維新コンビの人気が高いが、東京では今ひとつ。
察する所、来たるべき秋の総選挙にどれだけ戦えるかというアドバルーンが小野候補だったであろう。直前の立候補で60万票というのは大健闘である。地方の小選挙区では定員1名が多いが、大票田東京では複数定員がほとんどだ。1位は無理でも2位、3位には食い込めるという数字である。
事実、産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が4月実施した世論調査(下請け会社の不正で取り消されたが大勢はつかめる)では立憲民主党は5.9%だったのに対し日本維新の会の政党支持率が7.4%と、すでに野党第一党に躍り出てきた。
小野泰輔候補は「無名の状態から出て、有力な候補者に割って入れた。協力してくれた方々に感謝したい。これはスタートラインだ」と語った。本人が国政選挙に打って出るかどうかはわからないが、秋の総選挙では維新ブームが起きるのではないか。