韓国の世論調査会社リアルメーターが11月30日から12月4日に実施した世論調査によれば、文在寅大統領の国政支持率が先週より6.4%下落、37.4%となり政権発足以来最低値を記録したという。このままレームダック化してその後は大統領は監獄行きというのがこの国の例外なきパターンだが、そのことはまた遠からず書くことにして、今回は韓国という国と国民が劣化した原因である「漢字を捨てた国の悲劇」について。
韓国人にハングルを教えたのは日本人だが、その時は漢字とハングルを共存させるつもりだった。日本にあるひらがなやカタカナのような表音文字として。だが韓国は自ら進んで漢字を捨てた。彼らが選んだことだからつべこべ言うことではないが、その結果どうなったか。
韓国も中国もそうだが、和製漢字に依存している。漢字は中国から渡来したものだが、明治維新以来日本が西洋文明を取り入れるに懸命な時期、漢字では表現できない言葉をつぎつぎと「発明」してきた。中国の正式名は「中華人民共和国」というが「人民」も「共和」も日本由来である。哲学用語に始まり、特に科学用語のほとんどはいわば「日本語」から来ている。韓国も同じである。それどころか「おでん」「てんぷら」「刺し身」の食品に始まり「見学」「見積もり」「景品」・・・枚挙にいとまがない。韓国語の半分は日本語と言ってよいほどだ。
中国は気にもせず「日本語」を使っているが、韓国だけはこれを良しとせず反日と日本語排斥に血道を挙げている。他国のことで放っておけば良いことだが、漢字を捨てるとどうなるか。日本語で羅列するが、電気・戦記・前期・全期・転記・伝記・転記をハングル読みすると皆んな同じ、つまり同音異義語の羅列で、耳からだと全く区別がつかなくなる。
今流行の「鬼滅の刃」(吾峠呼世晴=ごとうげ・こよはる=著)は韓国でも大人気だそうだが、漫画の主人公たちの表記が漢字ならではの表意文字になっている。
人食い鬼がすむ大正時代の日本が舞台で、鬼に家族を殺された主人公の少年・竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が、鬼と化した妹の禰豆子(ねずこ)とともに敵討ちの旅に出る話だ。漢字からは「臥薪嘗胆」の故事も思い起こすネーミングだが、ハングルでは何一つそんな意味は汲み取れない。
その他、セリフが国会答弁にも登場した鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)、鬼殺隊の主軸をなす最強剣士である「柱」の炎柱・煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅろう)、その仲間の我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)、嘴平伊之助(はしびら・いのすけ)など漢字から性格や運命まで類推できるのだが、これまたハングルでは伝わらない。
そればかりではない。宮城県塩釜市が公式サイトのページで「竈」の書き順を動画で紹介しているのだが、主人公にちなんだ名前というのでアクセスが集中しているという。市の正式名称は、実は「塩竈市」で、公文書などではこの難しい漢字を使う。そこで「竈」の字を広く知ってもらおうと開設された。
また妹の禰豆子にちなんで木曽にあるネズコの森にも人が集まり始めたという。ネズコは江戸時代に尾張藩が直轄した木曽谷で森林資源保護のために伐採が禁止された「木曽五木」の一漢字で「鼠子」と書く。ネズコの木は、軽くて丈夫、耐水性に優れて狂いが少ない-などの特長があり、障子の桟などに使われる。木曽地方の「ねずこ下駄(げた)」は高級品としても知られる。森のシンボル的存在となっている高さ約27メートル、推定樹齢200年以上のネズコの巨木は、熱帯のマングローブのように「根上がり」して風格が漂う。これがファンにはたまらないのだそうだ。
こうした波及効果の面白さもハングルでは何一つ伝わらなことは言うまでもない。それどころかこのマンガにも反日種族は声を荒げる。主人公の炭治郎の耳飾りのデザインが「旭日旗」に似ているというのだ。また舞台の大正時代が、韓国にとっては日本により植民地支配されていた時期と重なるという難癖である。アニメファンの学生からは「『鬼滅の刃』が好きな僕は売国奴でしょうか?」という投稿に賛否両論が殺到したとか。
批判を受けて、韓国で放映されたアニメシリーズや12月に公開予定の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』では、炭治郎の耳飾りのデザインが実際に変更された。赤い太陽から下に線が伸びていたデザインが、太陽の下に横線をいれるデザインとなり、旭日旗のイメージから離れるように工夫されているという。
いやはや救いがたい連中ではある。