新型コロナウイルスで首都圏1都3県に発令中の緊急事態宣言が、3月21日まで再延長された。新聞、テレビは例によって遅いだの、それでは収束しないだのと相変わらず馬鹿騒ぎである。
ブログ子は大阪府立高校での同級生4人(東大名誉教授、元早大教授、ガラス繊維会社幹部、ブン屋)で毎年末に集まって飲み食いしていたが、コロナ禍でままならず、メールを交わして憂さ晴らしをしている。以下は「まあ、なるようにしかならないわけで、お互い、生きてるだけで目っけもんと思うことだ」と、逆発想で「コロナで良かったこと」を数え上げたところ、一人が大いに気に入ってくれて、プリントアウトして奥方にみせると言ってくれた。同じ思いの方もいるのではないか、と転載する次第。
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① 「コロナ断交」のおかげで中国人、韓国人が日本に来なくなり、爆買い、爆食いが消えた。家内が姉と愛用していた渋谷の寿司屋などスマホ片手の連中が行列して「6時間待ち」だったが、今はすぐ入れる。
② 対馬に押し寄せていた韓国人がゼロになり、在日韓国人経営の土産物店、飲食店が消えた。対馬市によると韓国人観光客は平成22年の約6万人から急増し、30年には市人口(3万人)の10倍超に相当する約41万人になった。老舗料理店の女将は、「入れ替わって対馬に日本人客が訪れるようになった」と喜んでいる。
③ マグロ、和牛など高級食材を食い漁っていた中韓人がいなくなって一気に価格が下落した。海の幸も、ズワイガニやアカアマダイといった、主に料亭向けの高級魚介類を中心に価格が上がらず、日本海に面した京都府北部では、昨年1キロ1500円前後だった寒ブリが今年は半値。刺し身料理を彩る菊花や大葉といった「つまもの」やメロンなど高級果物も大きく価格を下げた。おかげで我が家の好物、手巻き寿司の回数が倍増した。
④ 政財界はじめ一般の企業まで銀座、ゴルフ場、料亭、ホテルでの過剰接待をやめたので健全な日本になった。こっそり銀座に出かけていた国会の「魔の三回生」が週刊文春に隠し撮りされて謝罪と離党に追い込まれて政界浄化につながった。
⑤ リモートワークが主流になって「サラリーマンは会社にいなくても世の中回るもんだ」と認識された。ソフト開発のアステリアは東京本社ビルを半減した。 なにしろ同社社員の95%がテレワーク(在宅勤務)である。本社にいる必要などさらさらない。丸の内から有楽町にかけて三菱財閥系の大手企業が軒を並べているが、ほとんどのビルから社員が姿を消した。なぜ知っているかと言うと、ブログ子の娘が勤めていて昨年春以来、本社に出勤したのは3回だけというのを見ているからだ。
⑥ 「電通」「日通」「リクルート」など都心に身の程越えたでっかい本社ビルを構えていたのが、みな本社ビル売却となり「虚飾産業」があぶり出された。
⑦大きな顔をしてきた朝日新聞はじめ大手新聞社(産経も)共同通信、地方紙軒並み消滅の危機に陥いり新聞記者は昔言われた「羽織ゴロ」に戻り、やがて新聞ごと消えるのは必定になった。下ネタばかりの週刊誌もここ数年で消える。新聞は電子版だけになりそうだ。
コロナ報道に限っても、そもそも、日本の感染者の状況は、世界と比較すればまだ「ひどくない」ほうだ。それなのに昨年「GoToトラベル」について、マスコミは止めろとの大合唱だった。GoToトラベルによる人の移動は全体の1%程度しかなく、コロナ感染拡大の「元凶」とは言い難い。それなのに、マスコミは止めろと主張する、それを受けて政府は、「とりあえず」止めた。するとマスコミは今度は「観光が大変だ」と、まるでマッチポンプのような報道を続けた。GoToを止めても感染者は増加したから、ハッキリ言ってマスコミの主張はデタラメだったが反省はない。
今年1月に政府が出した緊急事態宣言について、マスコミは「遅すぎるし、支援が少ない」とまで批判した。3月5日政府は再延長を発表した。すると翌日の毎日新聞は「首都圏4都県の緊急事態宣言について、解除基準を満たしているにもかかわらず再延長を決めたのは、専門家が強く懸念を示したためで、リバウンド延長期間2週間の根拠は不明確」と書く。呆れて物が言えない。「マスゴミ」は消えろ。
⑧ 猫も杓子も東京に本社を置いていたが、「パソナ」が淡路島へ、IT企業もみな地方へ出ていく羽目に陥った。パソナは30数年前にブログ子が現役当時いた大手町の新聞社の前で産声を上げた。窓から見えたが、初めて派遣社員ビジネスというものを知った。企業ははじめから正社員で取ればいいのに、社会保険、ボーナス不要でいつでも首を切れるという労務負担軽減を計って大企業でも派遣社員だらけになった。あらゆる業種で仲介業が苦労している。仲介者がいなくても、求める相手は自分で探せば、ネットで見つかる時代である。派遣など所詮「徒花」(あだばな)である。
⑨ コロナで東京からの転出が始まった。これは吉兆である。東京から地方へ転 出する人は静かに、静かに進んでいたが、いまや20%の増加である。もともとバブル時代には新幹線通勤組がいて、小田原や熱海、小山、宇 都宮、高崎から通勤する人々もいた。当時は新幹線定期が会社によっては 負担されたからだ。
東京への流入超過がとまり、マイナス、つまり転出超過に明確に転じたのは2020年5月だった。これまでにも茅ヶ崎、逗子への転出は目立っていて大船以南のマンションの価格帯は高かった。直近の特徴は東京都心との100キロ圏 内で、テレワーク用に二軒目をローンで購入する特徴があり、千葉県の取手から館山、埼玉県本庄市などへ出る人が増えた。また職業によっては東京の住まいを維持する必要がなく、一気に新潟県越後湯沢など、格安の温泉リゾートを購入する人もいる。
以前は、東京でしか成り立たないとされたのは文壇、論壇、マスコミといった職種だった。今では福岡、下関在住でも或いは軽井沢在住でも作家業はなりたつ。論壇はアカデミズムが主流だが、書き手は大きく分けて東京と関西圏に別 れていたが、今やメールでOKだ。ジャーナリストといえども時事、政治、経済を扱わない書き手は東京に活動拠点を置く必要がない。
新聞記者は「人と会ってナンボ」の仕事である。リモートなどでは本音は聞けない。派閥の長がぶら下がりで本音を吐くわけがない。事件記者ならなおさらで、リモートで捜査の進展を吐く馬鹿デカなどいるわけがない。つまり、取材そのものが成り立たなくなった。これからはネットでコピペで記事や写真を流して処分される記者が増えるだろうが、もともとコロナ以前から、高齢者しか新聞を読まなくなっていて、消滅は見えていた。
⑩ 最後に忘れてはならないのが、武漢ウイルスの隠蔽に始まった中国という独裁国家の「悪」が露骨に目に見えてきたことだ。毎日のように尖閣に現れては日本漁船を追い回している中国海警局、ウイグル・チベットなどのジェノサイドの証拠はつぎつぎ暴かれてきた。
香港では英国と約束した「一国二制度」を踏みにじり民主派をあからさまに弾圧している。東シナ海、南シナ海では人口島を次々と要塞化している。軍事情報はサイバー攻撃で手に入れ、人民元を基軸通貨にしようとあからさまである。アメリカもついに堪忍袋の緒を切った。中国はトランプに変わったバイデン政権が融和策を取ると期待したようだが、明確に「中国は敵国か競争相手」とみなすようになった。
何より二階俊博幹事長が力を入れていた「習近平、国賓来日」が、昨年コロナ猖獗で延期になり今年も延期になった。このまま永久凍結になるだろう。
数えればコロナも良いことづくめではありませんか。