「7万4千円の接待」くらいで驚く方がおかしい

山田真貴子内閣広報官が2019年の総務審議官当時、菅義偉首相の長男正剛氏側の負担で約7万4千円分の接待を受けて、その内容は和牛ステーキと海鮮料理だというので、立憲民主党の「追及係」今井雅人議員ら野党が口角泡を飛ばして追及する衆議院内閣意委員会の中継を見た。

アホらしくてスイッチを切った。国会で野党が大騒ぎするのは、そば屋問答と見紛う「森友・加計」に始まって、「さくら」、今度の「高額接待」といい、みな週刊文春はじめとする潜入メディアの「スクープ」の後追いばかりである。

いまや落ちぶれて支持率0・1%、政党要件を満たすのも難しくなった社民党だが、その前身の社会党時代、楢崎弥之助という爆弾質問男がいた。社会党を牛耳っていた部落解放同盟(解同)の情報入手力はなかなかのもので、兎にも角にも自分で手に入れたネタで責め立てた。それが今の野党ときたら週刊誌の「パシリ」とは情けない落魄ぶりである。

それはさておき、上記の今井雅人に続いて質問に立った黒岩宇洋も「菅総理のご子息が同席 していたと意識していたか」「(東北新社との)実務関連の話題が出たのでは」と執拗に質問していた。黒岩宇洋は例のさくら見る会で「久兵衛のお寿司が出たとか、とても5千円ではまかないきれない」と質問した人物である。久兵衛が否定しているのに食い下がった。もともと物の値段には疎いらしい。

その点、今井雅人は銀行員出身だそうだから少しは営業の話もわかると思いきや、相変わらずの無知である。 どんな会社にも、政界、財界の「ご子息」くらいはいるものだ。ブログ子でも電通、サントリーはじめ、大抵の銀行、マスコミでもたちどころに名前を挙げることができる。

言いたいことはただひとつ。国会議員とあろうものがこうも世間を知らないものかということだ。だいたい、どこの世界に、招待した得意先や業務関連企業との宴席やゴルフ場で「例の件でひとつよろしくご配慮頂きたく」などと切り出すアホウがいるか。

ブログ子は新聞記者時代が長かったが、後年営業も担当したから接待については多少わかっているつもりだ。立憲民主党の辻元清美など「7万円もいったいどんだけ美味しい料理を食べはったんか」とほざいていたが、議員食堂の定食以外食べたことないのだろう。地元の大阪にも接待に使える韓国焼き肉店くらいあるだろう。そこの値段を調べてからものを言え。

バブル時代は接待は銀座での「おもてなし」が主だった。20年ほど前の相場で1人10万円はザラだった。経営幹部ばかりが集まる「囲碁バー」なんてのもあった。酒を飲みながらハゲオヤジの囲碁の相手をするだけでそのくらいの値段だ。次にゴルフ場が接待の場になった。銀座のバーなら2,3時間の接待で10万だが、ゴルフ場なら相手と一日中一緒で、昼食を共にして、お土産をつけ、相手によっては迎えのハイヤーを出しても10万以内ですむ。銀座のママも棒振りをしていて、馬鹿だなあ自分の職場を奪われているのに気づかないとは・・・と言われていたものだ。

国会議員の会合は田中角栄はじめ歴代首相や陣笠議員に至るまで料亭が主であった(多分現在も)。女将始め仲居、下足番に至るまで口が固く、表向き公表されている会合の座敷の先に別な密談の場もすぐ準備してくれたからだ。もちろん臍下三寸の使い方もあった。新聞社でも、これはという座談会はこういうところで開いた。座談が数人なら、食事から送り迎えまで料亭の方で手配してくれるし写真部員やテープ係など出入りの人数が多いから手間と周囲への迷惑を考えてそうなる。

野党もマスコミもお粗末な追及しかできなくなっている。このブログでも3回にわたって森喜朗JOC会長の女性蔑視発言が一部のメディアによるフェイクニュースであることを書いてきた。なのに、辞めろ辞めろの合唱でついに彼らの思うツボにハマった。今回も同じで「菅首相の会見がなくなったのは(会見場を仕切る)山田真貴子内閣広報官隠し」だと騒がしい。

いい加減にせよ。世界を見れば、中国のウイグル族ジェノサイド、同じく中国の暴虐にさらされる香港弾圧、コロナとの戦い、国内に限っても中国による海警法施行で連日尖閣では領海侵犯が繰り返されている。ロシアは北方領土で二島返還どころか領土交渉そのものを拒否してきた。

野党と左傾メディアよ、浅薄な頭を少しそちらに向けたらどうだ。

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