あす22日参院選が公示される。れいわ新選組の山本太郎代表が衆院議員を辞職し、参院選東京選挙区に出馬するという。半年前に手にした議員バッジを比例の次の名簿搭載の女性に手渡す写真も公表した。この写真こそ参院選を私物化している何よりの証拠である。
「盲腸」とか「参院不要論」が叫ばれる参議院だが、山本太郎の行動を見ているとだれしも「こんな参院は要らない」と思うところだ。こんな人物を当選させてはいけないと思うが、情けないことに彼が出馬する東京選挙区(改選数6)は当選者数が多くて各党一人は当選する。山本太郎も当選圏内にあるというから理不尽なものだ。
参院を辞職の理由について山本太郎は「(小政党のため)予算委員会に席を持てない」ことを挙げた。現行の小選挙区制中心の選挙制度が小政党に不利なのは事実だが、それが民意だということを忘れている。
れいわの選挙作戦も気に入らない。福祉票目当に寝たきりの重度障害者を前面に押し立てて2議席を得たあとさあ大変、参院事務局は寝たきりベッドを参院に持ち込めるよう議場を大改造、さらに段差をなくしてスロープにした。投票も本人に変わり代人が登壇できるように規則も改正した。こrを参院改革というのなら、こちらも言わせてもらうが「その程度の党なのだ」
もし今回の参院選で当選しても、次の衆院選が近づいたらまた、参院議員のバッジを平気で捨てるのではないか、という疑いが本人には終始つきまとうだろう。
3月の「ロシアによるウクライナ侵略を非難する決議」に、れいわのみが反対したことも異形の党である。理由は「言葉だけの『やってる感』を演出する決議」「形式だけの決議は必要ない。意味がない」などと述べたことだ。
いわば野党の国会活動などは、すべて「やってる感の演出」「形だけで意味がない」ことを同じ野党のれいわが認めているわけだ。その程度の国会議員だということになる。議員活動を自ら否定している党に誰が信頼など寄せるものか。
もう一つ、この党の大石晃子の品の無さは尋常ではない。1日の衆院予算委員会で、「消費税の減税は考えていない」と答弁した岸田総理に対し、「資本家の犬、財務省の犬」と面罵した。「飼い主を間違えたらだめだ。首相の本来の飼い主は国民でないとだめだ」とも述べた。
この発言に対し、根本匠衆院予算委員長は「質問に当たっては用語の使い方に十分気をつけください」と注意したが、さらに「もう一度言わせていただきます。この鬼。もう一つ名前を差し上げます。資本家の犬、財務省の犬」とくりかえした。
こんな公党、誰が更に議席を与えるものか。