安倍国葬の中継を何時間か見た。昭恵夫人に抱かれた遺骨が海上自衛隊の儀仗に送られて自宅を出るところから、防衛省に立ち寄り陸海空の自衛隊員、防衛大学生、防衛医科大学生の敬礼を受けて会場の国技館に入るところ、ハイライトだった菅義偉前首相の弔辞、各国弔問団の献花、19発の弔砲場面まで。
遺骨を迎える防衛省前の光景
会場外では献花台まで5キロ並んだ長蛇の人たち。2万5000人が花を手向け、献花が終わった後もなお花束を抱えた人の列が絶えなかった。デジタルで献花ができる「安倍元総理デジタル献花プロジェクト」には開式前の正午までに25万件を超えた。
前回ブログ子は「国葬に反対する連中は当日どれだけの人が国技館や献花台で手を合わせるか見るが良い」と書いた。いま「それ見たことか」という思いだ。メデイアは「国論を二分した」とか(国葬)反対派が賛成派を大きく上回る」と報道しているが、ブログ子の見るところ、多くの人が考えは「国葬と決まったからには粛々と実施される。騒ぎたい連中は放っとけばよい」というところだったのだろう。それが劣化した新聞・テレビにはわからなかっただけである。
もう一つメデイアがミスリードしている点がある。「反対派は高齢者が多い」という報道である。そう見えたのは中核派が途中から国葬反対運動に参加しているからだろう。国葬反対デモは極左団体の中核派や関西生コン、千葉動労、日教組などで成り立っている。
ブログ子は60年安保世代は共産党と社会党主導の「全学連」一本槍でいま80歳代、70年安保世代は共産党から分派したブントがさらに分裂して中核派、革マル派になり互いに殺し合いを始めるに及んで周りから総スカンをくい、若い世代からも見放されて受け継ぐのは旧世代だけになった。
「暴力革命」を掲げてゲリラ活動を行ってきた中核派で議長を務める清水丈夫は、地下潜行活動を経て、2020年9月、実に51年ぶりに公然集会に姿を見せて人々を驚かせた。現在85歳である。周りは推して知るべし。みな後期高齢者だから、彼らが国葬反対デモで出てきたからには、見る人らは国葬反対論者は高齢者ばかりと見えるのだと思う。
国葬で弔問外交も展開されたが、国葬終了後元赤坂の迎賓館での日印首脳会談ではインドのモディ首相は、安倍氏の思い出を語る際、感極まって泣きそうになる場面もあったという。日豪首脳会談では、アルバニージー氏が「クアッドは安倍元首相のリーダーシップなくして開始できなかった」と述べ、功績をたたえた。アルバニージー氏とともに国葬参列のため来日した豪州の元首相3人も口を揃えて安倍首相をたたえた。
国葬は粛々と行われた。共産党、立憲民主党、朝日新聞と同調する左翼メディアは恥を知るべきだ。