三大激痛のうち2つを発症した年末に思う

「三大激痛」と言われるものがある。 1,尿管結石. 2,痛風発作. 3,心筋梗塞. 、である。「3」は胆石や帯状疱疹が入ることがあるが、1と2は不変である。ブログ子はその2つの激痛を体感したのだが、どういうわけか年末の寒い時の暴飲暴食と関係があるようで、この時期になると思い出す。

尿管結石は日吉にあった新聞社の寮で午前2時ごろ発症した。あまりの激痛に歩くのもままならず数百メートル這うようにして医院のドアを叩いた。だいぶたって医者が起きてきてペッタラペッタラとスリッパの音が聞こえたが、「どうして走ってこないのか」と怒鳴りたいくらいである。やっと診察室に入ったら、「痛い痛い」と言いながら胆石の患者が入ってきて、医者はそちらの診察を先にするという。もう怒りで一杯だった。

「多分、尿管結石でしょう。こんな時間の急患に多いです」とブスコバンという尿管拡張剤を注射されたが、注射器の半分ほど入った段階で痛みはスッと消えた。帰りは口笛を吹いて帰った。

尿管結石は何度も発症するという困った性質がある。このあと1年後には新宿区の聖母病院で摘出手術を受けた。痛い時の手術なら甘受するがなんともなくなってから切るというので「脱走」し、総婦長から厳重注意されて7ミリほどの結石を「記念」にもらった。さらに2,3年後に大学付属病院に駆け込んだ。「尿を試験管に取ってください」と言われトイレで用を足したらカチンと音がして結石が排出され、手術を免れた。

さらに10年ほど後に発症したが、手術方法が進歩して超音波を患部に発射するという破砕手術が主流になっていて、防衛庁長官紹介(当時)で世田谷の自衛隊中央病院でダンダンダンダンと1800回ほど結石に照射(結構痛い)して一晩念のため入院して事なきを得て今に至っている。

痛風の方は原因ははっきりわかっている。鳥羽国際ホテルに取材で出かけた。ディナーには松坂牛コースと伊勢海老とアワビの海鮮料理の2コースがありますと言われた。生来意地汚くできているので、両コースを一度に頼んだ。翌日帰京して東横線に乗っていたら発症した。足の親指が痛くて靴を脱ぎ靴下だけでコンコースを歩いていたら皆振り返って靴をぶら下げた奇人を見ていた。練馬の親戚の医院に駆けつけて「どうも外反母趾のようだ」と申告したら「お前さんハイヒールでも履く趣味があるのかい。この尿酸値は立派な痛風だよ」と言われた。

話が変わるが、毎年秋にイグ・ノーベル賞の発表がある。 人々を思わず笑わせ、考えさせてくれる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」はノーベル賞をもじって名付けられ、毎年、ユーモアにあふれた10部門の個人やグループに贈られる。1991年に始まり、今年で33回目を迎えたが、日本人研究者は17年連続で受賞という優秀な成績を挙げている。

一見、役に立たない研究や失敗続きの研究にこそ、無限の価値が潜んでいるということを示していてブログ子は大好きだ。今年は日本人の連続受賞は途絶えたが、日本でも公式イベントが12月17日、東京都江東区の日本科学未来館で開かれたニュースを見た。

このうち、2018年に医学賞を受賞した研究に尿管結石はジェットコースターに乗れば「出る」というものがある。研究を行ったのはデイビッド・ワーティンガー医師とマーク・ミッチェル医師。患者がフロリダ州にある遊園地のディズニーワールドから帰ってくるなり、「先生!ビッグサンダーマウンテン(ディズニーワールドにあるジェットコースターの1つ)に乗ったら石のうちの1つが通ったよ!」とワーティンガー医師に報告してきた。

ビッグサンダーマウンテンは「鉱山列車が、荒野を急旋回する」ことがテーマのライド。日本の東京ディズニーランドにもあるがブログ子はオーランドのディズニーワールドで乗ったことがあるが、この時は発症していなかった。

受賞した医師は、3Dプリンターで尿路のシリコン模型を作り、大きさの異なる3つの石や尿も含め、ある尿路結石患者の腎臓系を忠実に再現した。その模型をリュックに入れ、腎臓のある辺りの位置で抱え、医師自身で20回、ひたすらジェットコースターに揺られた。

 患者の言っていたことは本当だった。腎臓模型の中で確かに石が通ったのだ。ワーティンガー医師は、ジェットコースター後方の席に座った時のほうが、前方の席に座った時よりも、腎臓から尿路へ結石が移りやすいことを確認した。

 石の大きさにかかわらず、前方座席では17%の確率で通った一方で、後方座席では64%の確率で通った。後方座席のほうが揺れが激しいから、と推測している。

 ビッグサンダーマウンテンはライドのテーマからもガタガタ動くように設計されており、乗客は横に細かい振動で揺さぶられる。一方、スペースマウンテンなどは速度が速過ぎて、加減速のたびにかかる重力により、反対に石が固定されてしまうと、ワーティンガー医師は推測している。時速65キロメートル以上であれば良いが、時速160キロメートルでは速過ぎるらしい。

 医師たちは、一度石が通った後も定期的にジェットコースターに乗ることで、大きな石の発生の予防にもつながるだろう、と結論付けた。ジェットコースターに乗ることで直径6ミリメートル以上の石が通る確率は1%程度なので、6ミリメートル以下の石なら試す価値あり、とのことだ。

 カルシウムや尿酸が尿路に蓄積してできる結石。原因は不明な場合が多いが、動物性タンパク質の過剰摂取はリスクを上げるとされている。日本人では男性で7人に1人、女性で15人に1人が一生のうちに一度は尿路結石ができるとされている。

御用納めというのに、東京地検特捜部が朝日新聞にリークしての安倍派叩きに躍起になっている。政治資金パーティー収入の一部「不記載」にすぎないのだが、朝日は「安倍派裏金事件」と言い募る。

安倍派が「出来損ない」議員が多いわけはこのブログでも書いた。これ以上屋上屋を重ねても不愉快なので、年の瀬、ブログ子の「三大激痛」騒ぎの顛末をお目にかけた次第。

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