リニア反対で屁理屈を繰り返す川勝平太静岡県知事に天誅を

 JR東海は3月29日リニア中央新幹線の品川―名古屋間について、2027年を目指してきた開業時期の目標を断念する方針を明らかにした。静岡県が着工を認めず、工期は大幅に遅れており、開業は早くても34年以降となる。

 南アルプスでトンネルを掘る工事は、山梨、静岡、長野の3県にまたがる。2015年から山梨側で工事が始まったが、静岡工区は周辺環境への影響を懸念する静岡県が着工を認めず、当初の計画からすでに6年以上遅れている。静岡側の着工から完成まで10年かかると見積もっており、工期短縮は簡単ではないと判断した。静岡県の同意が得られなければ、新たな開業時期を示すのも難しい。

 林芳正官房長官は同日「JR東海に対して早期開業に向けた努力を促すとともに、関係自治体との対話を促すと述べたが、何をとぼけたことを言うか。「努力を促す」対象はJR東海でなく、いまだに阿漕な屁理屈を繰り返す川勝平太静岡県知事に対して言うべきセリフだろうが。ブログ子はこの知事の所業は万死に値する、と思っている。説得などでなくもはや懲罰段階にあると思っている。

リニアに「トンネル掘削工事で出る水は一滴残らず静岡に戻せ」などと「ベニスの商人」のシャイロック張りの「固陋(ころう)」を繰り返す川勝知事については、このブログでも何度も弾劾してきた。その細部を暴き出すと紙面が長尺になるので措くが、この静岡の水(大井川の水資源)に次いで、南アルプスの生態系への影響、さらに工事で出る土砂の問題まで果てしない難癖だ。

その根本が愚かな川勝知事個人の資質と静岡県庁の副知事以下にはびこる「長い物には巻かれろ」式の無能な体質、加えて地元紙「静岡新聞」の川勝べったり記事にあることは、今では広くいきわたっていると思う。

さすがに今回は多くの怒りをかっていて、SNSでは、

《静岡県知事1人のゴネで国家的プロジェクトがここまで遅れてしまうという民主主義のバグ》
《さすがに静岡県民はそろそろ「うちの県のわがままが過ぎた」と気付いてくれないと困る》
《マジで静岡県に対して損害賠償請求して欲しい》

など批判的な声が相次いている。

仲でも実業家の堀江貴文氏(ホリエモン)は、自身の「X」で《リニア中央新幹線の2027年開業が断念されたことで静岡県知事に怒っています》とポスト。あわせて公開された動画では、「日本の大動脈である東海道新幹線が止まると、日本経済にも大きな影響が出る。そのバックアップ手段にもなる」はずのリニアについて、

「リニア中央新幹線に使われている超電導磁石の技術は世界をリードしている。それで、人材も確保され、各企業も超電導技術に投資してサプライチェーンを形作りつつあるが、静岡県知事のおかげでもうすべて台無し。静岡県が儲からないという話じゃなく、日本の国益の話なんだよ」

と怒りをあらわにし、さらに、「岸田首相もガツンと言ってあげてください、国もガツンとやるべきです」として、「これは決断の時なので、みんなで静岡県知事を落選させましょう」と話した。

リニア中央新幹線の着工遅れは日本の新技術や新エネルギーの開発に大きな支障をもたらすと懸念するのは自民党の片山さつき参院議員だ。

日本など各国が「夢のエネルギー」として開発を急ぐ核融合発電には、リニアモーターカーと同様の超電導技術が用いられているためだ。技術開発の遅れはエネルギー安全保障上の懸念となるだけでなく、国策としてリニアと核融合炉に注力する中国を利することにもつながる。

核融合発電は、太陽のエネルギーを再現して温暖化問題や、エネルギー問題を一気に解決する「夢のエネルギー」といわれる。1グラムの燃料から石油8トン分ものエネルギーを取り出すことができ、温室効果ガスも排出しない。

原子力発電は核分裂の反応を止めるのに失敗すると核暴走を起こす危険性があるのに対し、核融合は問題が生じてもすぐ止まるなど安全性の高さも特長だ。放射性廃棄物も高レベルではなく、現在の技術で処理が可能。現在、日本と欧州連合(EU)、米国、ロシア、中国、韓国、インドが参加して、核融合実験炉「ITER(イーター)」の建設がフランスで進んでいる。2025年の運転開始を目指して総事業費約2兆5000億円が投入され、日本も約2900億円を負担する。イーターは「磁場閉じ込め型」で、リニアと同様の「超電導技術」が用いられているのだ。

片山氏は「(川勝知事は)次々に反対の理由を持ち出して、『止めることありき』の姿勢にみえるが、もはや遅らせることに理由はないのではないか。高温超電導技術は世界的にも最新の開発が進んでいるが、すさまじくもったいない。リニアを止めることは、結果的に国の最先端の重要技術の開発を止めているに等しい」と苦言を呈している。

独断、固陋、詭弁…川勝平太知事相手に孤軍奮闘してきたジャーナリストがいる。「静岡経済新聞」編集長、小林 一哉氏だ。1954年静岡県生まれ。 1978年早稲田大学政治経済学部卒業後、静岡新聞社に入社。 政治部、文化部記者などを経て、2008年退社。現在、久能山東照宮博物館副館長、雑誌『静岡人』編集長。をしている。 古巣の静岡新聞は川勝べったりだが、一人小林氏だけはそのウソ、と論理矛盾を暴き続けてきた。

川勝知事の任期は来年6月までである。かくも愚かな知事を辞めさせられるのは選挙しかない。上述の小林氏によると、これまで川勝知事を支えてきた陣営にもようやく変化が出てきたという。

「静岡の水」問題では、大井川流域の焼津、藤枝、島田、牧之原、御前崎、菊川、掛川の8市と吉田、川根本の2町はこれまで川勝知事に一任してきたが、JR東海と直接交渉するとはっきり「反対」の立場を取り始めた。地元メディアも静岡新聞は相変わらず知事べったりだが、テレビ・新聞とも「反知事」論調に転じ始めている。NHKはローカル放送だが苦言を呈したし中央論壇でも川勝批判論調がほとんどになってきた。

潮目は変わってきた、のである。

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