こんな「厚顔無恥」「妄言綺語」の首相は見たことない

出鱈目なことを言って、嘘をつくことを「妄言綺語」という。以前も書いたが、ブログ子の取材歴の中で歴代最低だと思う首相は長らく「指三本」の宇野宗佑だった。ところが、”悪夢の民主党政権”で菅直人、鳩山由紀夫というのに取って代わった。これで終わりかと思ったが、どうやら「石破茂」が加わりそうだ。

 石破茂首相は解散権の濫用について否定的な立場だったのにも関わらず「就任直後の支持率が高いうちに」と解散した。そして目論見はずれての惨敗。自分が設定した「自公過半数維持」という勝敗ラインを下回ったにも関わらず総理の続投を明言して居座っている。同じく議席を減らした公明党や維新が責任取って代表が辞任するというのに、だ。

そればかりではない、総裁選中に提唱した日米地位協定の改定や「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」構想は、すでに事実上封印している。前向きだったはずの選択的夫婦別姓や富裕層への課税強化についても、その姿勢は明らかに消極的となっている。いずれも、誰が見ても虚妄の構想ではあったが、わずか1か月前に高言していたことをこうも簡単に口を拭って平気な神経がわからない。

 「後ろから鉄砲を撃つ男」と言われた石破総理はこれまでも歴代の総理大臣を公然と批判してきた。第1次安倍政権下、2007年の参議院選挙で自民党が大敗し、安倍晋三首相(当時)が続投の方針を表明した際のことだ。

党の総務会で「選挙に負けたにも関わらず、続投するのは理屈が通らない。続投するならそれなりの説明が必要でしょう」と責め立てた。参議院は厳密に言えば政権選択の場ではない。選挙責任を丸ごとかぶる必要はないものだ。それなのに大声で罵ったのである。いまそっくり己が身に跳ね返っている。それも衆議院選での大敗である。「続投するならそれなりの説明が必要でしょう」と誰しもが思うところだ。

安倍元首相は総裁選を戦った相手である石破氏を党のNO1ポストである幹事長に任命したが、石破首相は自民党総裁選の決選投票で激しく争った高市氏を幹事長にすることはなかった。

 石破首相はこうもほざいていた。
「虚偽というのは、国民に対する挑戦だ。国民に対する嘘は許されるべきではない。民主主義はプロセスであり、保守の本質は寛容であるべきだという立場だ」

度重なる虚偽、持論の撤回、非公認候補への2000万円の資金提供…総裁選でのこれらの所業は、透明なプロセスなど一つもないことばかりである。

 日本の首相が居座ると、その地位から引きずり下ろすのは容易ではない。不信任案を可決させる必要があるが、これが並大抵ではない「力仕事」なのだ。大敗が予想されるとき、与党は現状維持でその時の政権を続けるほかなくなる。例えば、2011年の菅直人政権のときだが、「俺を辞めさせたければ〇〇法案を通せ」と好き勝手なことを言って居座ったものだから大混乱に陥った。最終的には退陣したが、これが後の民主党の大惨敗への布石となった。

 歴代最短の首相は上述した第75代宇野宗佑で、その在任期間は69日。石破首相は10月1日に首相に就任したから、12月8日までに辞任すれば、この記録を抜き、最短記録となるのだが・・・

まあ、現実には、議席を7倍に増やした国民民主がいう「パーシャル(部分)連合」を飲む「抱きつき」作戦しかない。年内の補正予算で、ガソリン代値下げのためにトリガー条項の凍結解除を決め、年明けには、国民民主が訴え続けた所得税減税のための、基礎控除等を103万円から178万円に引き上げる法案を推し進めることになる。これを実現するためには8兆円の財源が必要で、自民党内には「とても飲めない」という声があるが、現在の石破首相の立場では飲むしかなかろう。

2025年1月末に通常国会が始まり、来年の本予算の審議が行われる。ここでも、少数与党の自民党は国民民主に賛同してもらう必要が出てくる。しかし、党内の声を無視すれば分裂しかねない。予算の締め切りは3月31日。その日までに予算を成立させないと、新年度の経済を動かせずに、行政がストップしする。

こうなると、石破首相は、身を差し出し、総理退陣を条件に予算を通してもらう…という筋書きを読む向きもある。そうなると、2025年の3月31日が石破氏のXデーになる。

ブログ子の見るところでは、来年までとてももたないのではないか。一国の宰相に必須の「国家観」「信念」「千万人と雖も吾往かん」(孟子)という気概がこの人には皆無である。

ただ、「首相になりたい」だけの妄執に取りつかれた人物は早く消えた方がいい。


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