日中もし戦わば

中国のSu27戦闘機

中国のSu27戦闘機

東シナ海の公海上空で11日午前11時ごろと正午ごろの2回に、航空自衛隊のYS11EB電子情報収集機と海上自衛隊のOP3C画像情報収集機が中国軍のSu27戦闘機2機の異常接近を受けた。30~45メートルまで接近した。中国軍機の異常接近を公表したのは5月24日以来2回目で、政府は外交ルートを通じて中国側に厳重抗議した。

前回の中国国防省報道官の弁明は「日本の自衛隊機が10回余り中国空軍機に長時間接近、監視し、危険な接近で正常な活動を妨げた」というものである。呆れた物言いをする国もあるもので、世界の笑いものになっているが、今回もこの手のウソで口を拭うのだろう。日本側の2機は低速で偵察業務をする必要からプロペラ機である。スホーイ27はソ連時代に供与を受けた高速のジェット戦闘機だ。「危険な接近」などしたくともできないのだ。

己が勝手に設定して日米とも認めなていな防空識別圏を既成事実化するための示威行動だろうが、これにロックオンでも加われば戦闘に発展しかねない危険なものである。早急に互いの交信方法を決める必要がある。

おりから、フジテレビで日中の軍事力を比較する番組があったそうだ。ブログ子は見なかったが、専門家が中国の軍事力を評して「人民解放軍は低技術とパクリの代名詞。中国海軍は実戦経験に乏しく、日本の海上自衛隊と対戦すれば、中国が勝利する可能性はゼロに近く、2時間以内に壊滅状態に陥る」と指摘されたという。それが打ち返されて中国版ツイッター・新浪微博での大きな反響が紹介されていた。(レコードチャイナ)

「少し大げさだけど、確かに日本の海軍はスゴイよ。間違いなくアジアNo.1」
「日本の航空機の電子設備はかなり先進的。日本人の言っていることは正しい」
「韓国人にそんな能力がないことは誰もが分かっている。だが、日本人にはある・・・」

「日本の海軍力はハンパないよ。でも、空軍はね。ここ数年の間に生産されたJ-10やJ-11にかなうと思っている?」
「日本よ、死にたいのか?わが軍の殺傷力を試してみたいのか?」
「中国軍は明らかにお飾りだ。海軍力を大幅に増強しなければならない」

などなどである。所詮ネット上でのお遊びであるが、日中もし戦わば、テレビ報道の通り彼我の戦力比では2時間はともかく半日で勝負が付くだろう。ただし、公表しないが中国はGDPの3割もの軍事費を使って戦力増強にあたっている。ロシアが最新鋭戦闘機を供与するようなことがあり、独自開発を急いでいる「殲-20」が増えてくると10年後はわからない。そうしたレベルだ。「殲-20」は中国の第5代ステルス戦闘機だが、これに対向する米国空軍の「F-22」はすでに配備されていていずれ日本も導入するだろうが世界最強でまず中国は太刀打ち出来ない能力を持つ。

勝負がつくのは海軍力、なかんずく潜水艦隊能力である。ブログ子は日本の潜水艦隊の育ての親というべき人物に教えられた。アメリカのように原子力潜水艦を持てないから通常型潜水艦だが、その索敵能力を始めとする戦闘能力、ならびに建造能力は世界有数のレバルにある。

日本の「そうりゅう」型潜水艦

日本の「そうりゅう」型潜水艦

11日の新聞にオーストラリアが少なくとも350億豪ドル(約3兆3660億円)を注ぎ込んで目下建造を計画している新型の潜水艦隊に日本のステルス潜水艦技術を求めているとあった。排水量4200トンの「そうりゅう」(蒼龍)型潜水艦は世界最大のディーゼル・エレクトリック推進潜水艦で、三菱重工業と川崎重工業によって建造された。超静粛な非大気依存推進(AIP)システムで駆動し、水中でほぼ2週間活動できる。

世界が欲しがっていたがこれまでは堅持してきた武器輸出3原則で輸出できなかった。4月に安倍首相が規制緩和に動いたことからその第一号に豪州が動いたことになる。同盟国と言っても国情から見て韓国には供与すべきではないが豪州なら信頼できるということだろう。

戦後一部の勢力はお題目のように「平和」を叫ぶばかりだったが、「平和」はしっかりした軍事力があってはじめて守られることが、この一事をもってしてもわかるのである。

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