日本のピザは高すぎる、とかねがね思っていた。そのうち価格ダウンが始まるだろうとみていたが、案の定、値下げ競争が始まったようだ。というのも、2,3日前我が家に写真のような「1000円値下げ!」のチラシが投げ込まれていたからだ。ブログ子の積年の観測通りになってきた。
現在、娘の小渕優子議員が窮地に陥っているが。彼女の父親、小渕恵三首相が、『ニューヨーク・タイムズ』紙に「冷めたピザ」と紹介された事がある。その頃ブログ子はオランダを歩いていたのだが、どんな小さな田舎町にもイタリア料理店があり、その数はフランス料理を圧倒していたものである。オランダ人は男女ともみな身体が大きいが、日本人なら皿を分けあって食べるピザも一人で食べるほどだが、その料金が驚くほど安いのである。イタリア料理店は気取らず、勘定も安いのだが、中でもピザ料金はビールのジョッキ一杯分くらいなのですっかり気に入った。国際司法裁判所の日本人裁判官もいた(現在の小和田恒氏の前任)席だったが、ミネストローネとピザでメインの肉料理が来る前にすでに腹一杯になった。
ところが、帰国してから入ったイタめし屋では、中くらいのサイズでピザは3000円ほどで、宅配ピザ屋のパンフレットをみてもLサイズで4000円近い値段である。小麦粉とその辺の野菜と少しの肉とチーズを使うにしては高すぎると思った。我が家を含めて回りの人を見ても別段不満を言うわけでなく皆さん唯々諾々と食べていたものの、そのうち暴落が始まるのは素人でもわかる経済原則ではあった。
経済紙をみたら、
宅配ピザ業界の先行きに暗雲が垂れ込めている。消費税増税の逆風の中、500円以下の激安ピザが相次ぎ登場。外食・コンビニ大手も宅配市場に参入するなど、にわかに競争が激化してきたのだ。市場に君臨してきた「ピザーラ」(フォーシーズ)、「ドミノ・ピザ」(ドミノ・ピザジャパン)、「ピザハット」(日本KFCホールディングス)の御三家といえども安穏としていられなくなってきた。
その理由の一つが「ワンコインピザ」の攻勢だ。吉野家ホールディングス傘下のグリーンズプラネット(東京都北区)は昨年10月から「ピッツァ ナポレターノ カフェ」を展開。遠藤商事(同渋谷区)の「ナポリスピッツァ&カフェ」は350円のマルゲリータを提供している。人件費と配達費の上乗せで2000円以上が主流の宅配ピザは以前から価格の高さが指摘されてきた。激安ピザの出現により、値下げ圧力が強まっている。
脱落する会社もある。フランチャイズ28店、直営1店の「ピザ・ウイリー」を展開するウイリー(東京都江戸川区)は2月25日に千葉地裁に自己破産を申請した。宅配ピザ業界には淘(とう)汰(た)の波が押し寄せている。(日経新聞電子版)
このような背景があって、写真のような我が家に投げ入れられたチラシとなっているのである。新聞社の経営に取ってチラシが大事なものであることは骨身にしみてわかっている。スーパーの安売りチラシ同様、チラシ一枚から世の中の経済や政治がわかるものなのである。