アメリカ東部コネチカット州の小さな町リッジフィールドで先週15日、盛大な送別のセレモニーが行われた。この日の主人公は11歳のジャーマンシェパード犬の「ゼウス号」(Zeus)。
彼は2006年から2014年までリッジフィールド警察に勤務、初年度に10ポンドのマリファナを発見したのに続きい250件の麻薬犯追跡と50件の容疑者追跡に功績を上げた。しかし重度の退行性股関節疾患を患い昨年引退した。
この日半旗と黒い縁取りのリボンで飾られた警察署を出発、長年の相棒だった警察官が押す特製の手押し車の乗り、全署員が整列して敬礼するなかを進み、沿道ではたくさんの市民が拍手で見送った。
行列は彼が安楽死するリッジ フィールド獣医診療所までつづき、彼はそこで英雄死した。
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犬たちの献身的な働きをみるとしんみりしてしまうブログ子が大衆紙「デイリー・メイル」で見つけた記事である。安楽死という言葉に日本では抵抗があるかもしれない。コーネル大学獣医学部の調査ではアメリカで犬、猫の死因のトップは「安楽死」である。病気などで苦しますよりは・・・という考え方が定着していて、人畜を問わず、それが人道的だと考えている国柄である。
我が家ではともに暮らした犬たちはずべて最後まで身近に看取って、安楽死など他人事と思っていたが3年前フラットコーテッド・リトリバー犬「アナスタシア」(アーチャ)の癌がCTスキャンで多臓器に移転していることがわかり、知り合いの動物病院で安楽死を勧められた時は家内ともども慟哭した。