ホームレスは名ピアニスト

Facebook に6月末アップされた1本の動画が、わずか1日で100万回以上再生される大ヒットとなっている。アメリカ・フロリダ州のサラソータ。ここでは街中の至る所に公共のピアノが設置されている。

その一台に、髪の毛ボサボサ、ひげボーボー。お世辞にもキレイな身なりとは言い難いホームレスの男性が近づき、アメリカのロックバンドStyxの『Come Sail Away』を弾きだした。足を止めて聞き惚れた人がビデオを撮影して投稿したのが下記の動画。

一方英国でも5月22日、英ニュー・カッスル・アポン・タイン中央駅構内に置かれたピアノを弾くホームレスの男性の姿がネットに投稿され、その美しい調べに通行人が感動の涙をながしたという。

英紙デイリー・ミラーによると、汚らしい格好をしたホームレスの男性、アラン・ドナルドソンさんは、いつも人々から冷たい目で見られ、侮蔑の言葉を浴びせられていた。この日も英ニュー・カッスル・アポン・タイン中央駅構内に現れた彼を警官は追い払おうとしていたが、そこに置かれていた1台のピアノの前で、おもむろに「エリーゼのために」を弾き始めた。その卓越した演奏と聴く人の心を揺さぶる旋律に、その場に居合わせた人びとは思わず感動の涙を流したという。

その場にいたユーザーがアランさんの演奏をスマートフォンで撮影。その動画を自身のフェイスブックに公開したところ、多くのユーザーがこれを再生し、アランさんは瞬く間にネット上の注目人物となった。 アランさんの元同級生と名乗る人物は、この動画を見て「彼こそ真の天才ピアニストだ」と感激。アランさんに住まいを提供するため、ネット上に専用サイトを立ち上げて、世界のユーザーに広く寄付を呼びかけている。


ブログ子はからきしピアノはダメだが、小中高で同級生の男子の2,3人はクラシックやジャズを軽々と演奏して大いに女の子にモテて回りを羨ましがらせた。新聞社時代も、カメラマンや事件記者の同僚が六本木の白いピアノがあるバーで「マイ・ウェイ」を弾き語りしてホステスを独り占めしていた。

常に傍観するしかなかったブログ子は、あいつらもホームレスにこそならなかったが、なっていれば上の動画の一角を占めていたのではないか、と思ったりする。ホームレスでないと名ピアニストになれないかのようなこうした動画には、一人冷たい目で、うらやむばかりである。

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