大臣から一兵卒まで、自民党のオソマツが相次いでいる。
]自民党の宮崎謙介衆院議員が、妻で同党の金子恵美衆院議員の出産直前に不倫していたとする記事が、10日発売の週刊文春に掲載されることが9日、わかった。反対論が渦巻く中、とくとくと育児休業取得を宣言し、ブログで「これから2人で大切に育てていきたいと思います」と報告、さらには国会議員の育休の制度化を推進していた当の本人の不倫疑惑に、党内で批判が強まっている。週刊文春に掲載予定の記事によると、宮崎議員は1月30日から31日にかけて、自身の選挙区である京都市内のマンションに30代の女性タレントと宿泊。宮崎議員は京都市長選の応援のため地元に戻っていたという。
宮崎議員は9日の衆院本会議に出席後、国会内で記者団に不倫疑惑について問われたが、無言のまま衛視に守られて駆け足で車に乗り込み、逃げの一手。文春報道について自民党執行部に報告済みだというが、ある幹部は「育休を訴えておきながら、これ(不倫疑惑)では自民党どころか国会議員全体のイメージダウンにもなりかねない」と憤った。
官邸筋は9日、自民党の宮崎謙介衆院議員が妻で同党の金子恵美衆院議員の出産直前に不倫していた疑惑について「かばう要素なし。育休どころか永久にお休みになるのでは(ないか)。『イクメン』どころか常識を疑う」と強く批判した。
一方、大臣の資質も怪しくなってきた。8日の審議では、岩城光英法相が答弁に窮する場面が目立ち、民主党議員から環太平洋経済連携協定(TPP)に基づき外国企業と訴訟となった場合、国際機関の仲裁裁判所と国内裁判所の判決の効力の優劣を問われ、答弁がかみ合わず、何度も審議が止まった。竹下亘予算委員長から何度も「答弁できますか」と催促される場面もあった。
この人、一応上智大学法学部卒だが、郷里の福島県いわき市に戻り警備員や市議、市長をつとめて法曹界とは無縁。野党はこの大臣の足を取ろうと、9日の審議でも引き続き岩城氏に質問を集中させたが、議論はかみ合ず、民主党内からは「役所が書いた答弁を読み上げるだけで、とうてい内容を理解しているとは思えない」との声が上がっている。
これまた同じ日に、島尻安伊子沖縄北方担当相が記者会見で、北方領土の元島民団体「千島歯舞諸島居住者連盟」の名称を読み上げる際、「歯舞」の部分で「はぼ……えー、なんだっけ」と言葉に詰まり、秘書官から「はぼまい」と小声で伝えられる場面があった。島尻氏は「手元の資料が団体名の途中で改行していて読みづらかった」などと弁明した。
この人は安倍首相がサヨクに翻弄される沖縄対策に起用したのだが、沖縄北方担当相という「北」も守備範囲である。当用漢字のどこを探しても歯舞を「はぼまい」と読むとは書いてない。アイヌ語の「ハ・アプ・オマ・イ(流氷が退くと小島がある)」に由来していて立派に根室市の一部なのである。
丸川珠代環境相もやり玉に挙がった。7日、長野県松本市で講演し、国が除染の実施基準を年間被曝ひばく量「1ミリ・シーベルト以下」としていることについて、「どれだけ下げても心配だと言う人たちが騒いだので、その時の細野環境相が何の科学的根拠もなく急に言っ(て決め)た」と述べたというので、民主党議員が「被災地の気持ちを害している」と批判。丸川氏は「なぜ1ミリに決めたのか十分に説明し切れていないと(いう趣旨で)言った。誤解を与えたなら、言葉足らずだったことにはおわびしたい」と陳謝した。
これなど除染の枠組みを作ったのは民主党政権で、当初は年間積算線量が20ミリ・シーベルト未満なら居住可能との見解だった。それを徹底除染を求める地元の要望に迎合して、1ミリ・シーベルトとした経緯があり、政府内には「達成困難な目標が今も住民の帰還を阻み、復興を遅らせている」との声もある。10日も当の細野氏が質問に立ったが、ブーメランで己に降りかかってくる問題なので大して盛り上がらずに終わっている。
自民党が下野したのは派閥抗争に明け暮れて、「なりたい人」ばかりが首相になり、そのうち中国のハニートラップにひっかかった(噂だが)りして自滅したことにある。国家観のない人間がトップにたったのが国民に愛想をつかされた。やっとまともな首相が出たから、政治と金で甘利大臣が辞任しても逆に支持率が51%に上がるのである。落ちるのは一瞬という怖さを知るべきである。