4月12日午後1時20分ごろ、東京都新宿区歌舞伎町の「ゴールデン街」の一角にあるビルから出火、3棟が焼けた火災。たまたまテレビで各局が中継していたので、現在の新宿ゴールデン街の姿を見た。
ブログ子がここに足繁く出入りしていたのは30年前くらいで、その後の姿を知らなかったのだが、テレビでその変貌を知ることになった。バラックのようなのが折り重なっていて、バーなどはカウンターに5つ6つの止まり木があってその後ろを横になって進む狭い店内はそのままだ。
写真を見たらバーの看板がそろって今風にしゃれている。あの頃は手描きのペンキだったが、みな最新式のプリンターでCGグラフィックのカラフルなものだ。ブログ子は田中小実昌、野坂昭如の2人の直木賞作家とつるんで飲んでいたとき、オカマと喧嘩した。「オカマは嫌いじゃ」と言ったのをとがめられ、オカマ4人に都電の電車道に呼び出された。オンナといってもオトコだからボコボコにされるところだったが、このへんの顔役だった田中小実昌に取りなされて事なきを得た。野坂は見向きもしないで飲んでいた。火事見物の野次馬でいっぱいになっている写真があったが、ここはそのオカマに呼び出された電車道、今や緑道になって遊歩道公園「四季の路」だという。を。昭和45年(1970年)に廃止された都電の13系統軌道跡だ。新宿~大久保車庫間の回送電車しか通らない線路だったので「新宿裏線」と呼ばれていた
何軒焼けて、怪我人の有無も知らないが、懐かしい思いがよみがえった火事だった。