日本を「訴訟大国」にしてはならない

自然災害に遭って何でもかんでも行政の責任にする人がいる。ブログ子は、以下の訴訟を起こした人物に、ぜひ熊本大地震の現場に行ってもらいたいと思う。

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倒木で大破した「トヨタ2000GT」=原告代理人提供

倒木で大破した「トヨタ2000GT」=原告代理人提供

世界遺産・五箇山合掌造り集落に近い富山県南砺市菅沼の国道156号で道路脇からの倒木で希少なスポーツカーが大破したのは、富山県の道路管理に瑕疵があったからだとして、車の所有者の男性=奈良県=らが、4月7日富山県に計約3925万円の損害賠償を求める訴訟を奈良地裁に起こした。

訴状などによると、車は1967年製造の「トヨタ2000GT」。男性は2014年3月、3500万円で購入した。事故は同年6月8日に発生。運転していた別の男性が軽傷を負い、車は大破した。

倒れたブナの大木は、内部は腐食のため空洞になっていた。事故前から地元住民が現場周辺の倒木対策を要望していたことなども指摘し、「道路管理者の予見可能性は十分にあった」として、車の代金や運転していた男性の治療費の賠償を求めた。

原告代理人によると、原告側は昨年11月、県が加入している道路賠償責任保険を活用した賠償を要望。県は今年1月、「道路管理者にとって予見することが出来ない不可抗力の事故だった」として拒否した。

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ブログ子には昔、華僑系の知人がいた。横浜で自分が運転するBMWの大型車が道路の陥没していた穴にはまって前輪と前の部分が壊れた。アメリカに留学して訴訟社会を見てきたのだろう、市の管理責任を問うて訴訟を起こして、訴訟額の大半を勝訴したとトクトクと自慢したので、この男と付き合うことをやめた。

上の訴訟を起こしたスポーツカーの持ち主とそっくり同じである。他人はどうあれ、ブログ子は、責任を何でもかんでも行政のせいにして訴訟を起こす輩が大嫌いである。日本はこういう場合、お天道様、つまり自然には逆らえないとあきらめる社会である。戦後の裁判官には「物わかりのがいい」のがいてちょくちょく、行政の管理責任を認めるのがいる。悪しき西欧かぶれである。

西欧型と書いたが、中国韓国も同じで、こうした国では交通事故ではまず、口を極めて相手の非を並べ立て、罵倒する。最近、中国ではナタで切り殺したケースがあった。日本では相手方の言い分をまず聞こうとする。保険を使えるならそちらにゆだねて相手とは争いを避ける。怪我をしていたら菓子折りを下げて見舞いもする。ブログ子も甲府市内での事故でまったく過失を問われなかったが、相手方の病院に毎月見舞いに通った。

「トヨタ2000GT」がどのくらい高価なスポーツカーなのか知らないが、こういう場合「購入した金額」でなく市場価格に準拠するものではないのだろうか。同乗者の治療費まで上乗せして「100%」相手方の非のせいにするのは明らかに西欧型訴訟である。こういう人間が増えているのはいろんな訴訟を見ていても実感する。

3500万円ものスポーツカーが買えるくらいなら金に余裕がある人であろう。日本人かどうか記事にはないが、少しは日本型の社会規範を頭の隅に入れてほしいものだ。

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