ブログ子はオーランドで1週間を過ごしたことがあるので、この町に一度に起きた二つの事件の現地の報道ぶりを毎日現地紙を覗いては追いかけている。
一つは12日、同性愛者向けのナイトクラブで49人が死亡する米史上最悪の銃乱射事件だ。米国生まれのオマル・マティーン容疑者(29)の単独犯行とみられている。 マティーン容疑者は1986年、アフガニスタン出身の両親のもとにニューヨークで生まれ、その後、フロリダ州に家族で転居。地元の大学に通い、2009年には地元で結婚しているが、2年後に離婚している。
現在の妻が、犯行を事前に知っていた可能性が高いとして連邦捜査局(FBI)が捜査している。妻は「犯行を思いとどまるよう説得していた」と供述。また、同容疑者が銃弾などを購入した際に同行したり、事前に同性愛者が集まるナイトクラブへ車で連れて行ったりしたとされる。ロイター通信によると、計画を事前に知りながら警察当局に伝えていなかったとして、訴追される可能性もあるという。
犯行の動機として同容疑者は犯行現場のナイトクラブに出入りしていて同性愛の傾向があったとみられる一方で、しばしば同性愛者嫌悪や人種差別的な言葉を口にし、「情緒不安定で抑えが利かない」タイプで、今回の乱射事件を起こした。マティーン容疑者が現場から警察に電話をかけ、「カリフ(預言者ムハンマドの後継者)の国の在米の兵士の一人」として犯行に及んだと主張したことや、それ以前には、ISと現在は敵対する国際テロ組織アルカイダ、さらには、これらイスラム教スンニ派組織が異端視するレバノンのシーア派武装組織ヒズボラとのつながりもほのめかしていたことから、そちらとのつながりが考えられるが、オバマ大統領は、マティーン容疑者が過激派組織「イスラム国」などから指示を受けていた証拠は今のところ、ないと話している。動機の解明はこれからだ。
ブログ子は、マティーン容疑者は地元のゴルフ場が併設されたリゾートで門の警備員をしていたということや、妻が「夫は事件が起きたナイトクラブとディズニーワールドを下見していた」と証言していることから、ディズニーワールドを標的にしようとしていた可能性があることに衝撃を受けた。もし、そちらが選ばれていたら、家族連れやこどもも巻き込む恐ろしい事件になっていた。
そのディズニーワールドで2歳の男児がワニに襲われる事故が起きた。これまた衝撃的なことである。
現場となったのはディズニー・グランド・フロリディアン・リゾート&スパ(Disney’s Grand Floridian Resort & Spa)前の湖。14日午後9時(日本時間15日午前10時)ごろ、深さ約30センチの浅瀬で遊んでいた男児が、ワニによって水中に引きずり込まれた。当局によると、父親がワニと格闘したが、ワニは男児と共に水中に消えた。ワニの体長は推定1.2~2.1メートルと報じられている。
男児は翌々日遺体で発見されたが、保安官は、「男の子の遺体はまったく損傷がなかった」と語った。男児はネブラスカ(Nebraska)州在住のレーン・グレーブズ(Lane Graves)君と特定されたという。
ワニの襲撃による死亡事故は、ディズニー・ワールドの45年の歴史で初めて。同園は事故を受け、リゾート内のビーチやマリーナを閉鎖した。 湖は人工だが自然湖とつながっており、フロリダに多く生息するワニは陸地を移動することができることから、湖にワニがいたことも説明がつく。
写真でわかるように現場のホテルはディズニー・ワールドのシンボル、シンデレラ城のすぐ裏手にあたる。こんな近くにワニが潜んでいたのだから恐怖である。
オーランドというのは沼地の中にある町で、オーランド空港に着陸するときは一面の湖や沼地で湖面に不時着するのではないかと思うほどだ。フロリダだから暖かい。ワニがうようよいる。すぐ近くのディズニー・ワールドも同様でいたるところ沼地だ。東京23区と同じ面積にいろんなホテルとリゾートが混在していてゴルフ場だけでも4つほどある。ブログ子はディズニーの幹部とそのうち2つでゴルフをした。
ミッキーやグーヒーの絵が入ったゴルフボールを1ダース持ってスタートしたが9ホールほどでみな無くなった。コースの途中をクリークが横切っている。ロングなど3つぐらいある。ショートなどは沼地に浮かぶブッシュだらけの小島に旗の先だけ見えているところに打つ。いいショットをしても転がった先がクリークだからみな落ちている。水深1メートルほどなのでゴルフクラブで拾おうとすると「ノー。絶対水際には近寄るな、ワニが泥の中に潜んでいる」というのだから恐ろしいのなんの。
人口湖だからと安心したのだろうが、どこからか入り込んでいたという、事件後3,4匹捕獲された写真が出ていた。ワニの中のシンデレラ城では観光客の足もビビるだろう。