韓国で「乗馬=悪」が蔓延 

韓国・朴槿恵大統領の友人、崔順実被告(60)による国政介入事件が「乗馬」に思わぬ悪影響を及ぼしている。「陰の実力者」であった母の威光を最大限活用した数々の疑惑が浮上する娘、鄭(チョン)ユラ容疑者(20)=デンマークで不法滞在の疑いで拘束=の、乗馬を通した乱脈ぶりが判明している。それによって韓国の乗馬界のイメージを大いに失墜させ、大衆化を図り活性化しつつあった韓国の馬産業は壊滅的なダメージを被っている。

「金も実力のうち」そのままの馬術の実力

「金も実力のうち」そのままの馬術の実力

言わずと知れた「裏口の女王」のせいである。「金も実力のうち」と言ってのけて、名門女子大には教授陣を買収して「馬術」の推薦枠で裏口入学、2014年の仁川アジア大会乗馬団体戦では審判団を買収しての金メダル。馬術の実力はといえば、馬術人口の少ない韓国でもせいぜい12位以下だったようで、「金」の力で10人以上追い抜いてのトップの座だ、まさにやりたい放題。ドラ娘が転落するのは自業自得として、馬術のイメージまでダーティーになるのは、学生時代馬術に親しんだ者としてやりきれない思いである。
韓国通信社ニューシス(電子版)によると、韓国の農林畜産食品部(省に相当)は2012年に馬産業育成の5カ年総合計画を推進。馬産業の経済規模は年々拡大し15年に3兆2303億ウォン(約3100億円)。に達し、成長尺度を測る飼養頭数は15年に対前年比511頭増の2万6330頭と明るい展望を示していた。また、15年の乗馬施設は対前年比53カ所増の457カ所、乗馬人口も同2378人増の4万2974人となった。

ちなみに日本では、ネット上にクラブ情報が載っている乗馬クラブ だけでも800程度、 未収録クラブがあることを想定したら1,000施設ほど。日本の乗馬人口は、月1度はしっかり乗馬している人数で30万人ほど。乗馬人口は250万人のドイツ、400万人超のイギリスには及ばないものの日本はアジアでNO1の馬術愛好国である。

日本での馬術は戦後、学生馬術が中心だtったが馬術東京五輪開催を機に急速に一般に広まった。韓国でもこれを見習って馬術の裾野を広げつつあったのだが、不埒な小娘のおかげで水泡に帰す羽目になっている。
それだけの努力は一定の成果を示しつつあった。それを水泡に帰す危機に追いやっているのが、崔順実被告の娘、ユラ容疑者なのだ。彼女と乗馬関連を巡る不正と疑惑が連日報じられている。アジア大会の乗馬団体戦で金メダルを獲得したことで名門・梨花女子大に体育特待生として入学。その際、教育部の監査によって、15年度の体育特技者選抜でユラ容疑者を合格させるため、ユラ容疑者より点数の高かった2人を不合格にした不正があったことが判明している。

また、文化体育観光部がまとめた韓国乗馬協会特別監査結果によると、同協会は彼女のためにありもしない代表の練習に参加するのを理由に学校を3カ月休学する虚偽の公文書を作成するなど特別待遇を提供していた。ユラ容疑者は高校3年時、わずか17日しか出席していなかった。さらにサムスンは彼女の乗馬支援のために280万ユーロ(当時のルートで約3億2000万円)を送金していた。

これだけの優遇に、就職や大学入学に苦労する若者の怒りが爆発。社会的に乗馬に対して否定的な見方が広がり、「乗馬業界は不正の温床という烙印」が一般化した。「乗馬=悪」の印象の蔓延で乗馬クラブの週末の予約率が約40%削減、さらに、乗馬服を着たままビアホールに出掛ければ、隣のテーブルの人から「乗馬をする人が国を台無しにした」と言われるとか。

またユラ容疑者の不正入試の影響で、乗馬専攻は「すべて不正入学」という認識が広がったとされ、「すでに乗馬学科をなくす高校、大学が続々と出ている」とニューシスは伝える。そのため若手有望株が行き場を失う事態に。五輪など大きな大会に出場するには練習費などで多額な費用が掛かるのが現実。「企業の支援がなければ困難な状況で絶望的だ」と乗馬関係者のコ嘆き節だ。

入れ墨を隠そうともしない

入れ墨を隠そうともしない

15年5月に男の子を出産したユラ容疑者は、朝鮮日報によると、母とともにドイツ滞在中にサムスンからの資金で馬場馬術用に調教済みの高額な馬を購入したり、ブランド品の馬具をふんだんに買い込んでいた。さらにはトイレットペーパーなど生活必需品、ベビー用品などもサムスン資金で購入していたという。公私混同の乱脈ぶりもひどいが、学生の身でドイツで同棲生活を送り、夜な夜な開くパーティには入れ墨姿のドレスで登場するなど乱脈な生活ぶりが浮き彫りになっている。

入れ墨をした女子馬術選手など世界を見渡しても聞いたことがない。ひどいものである。

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