最強の爆弾「MOAB」が使われた!

米軍は13日、アフガニスタンのイスラム過激派組織「イスラム国」に対し、核兵器ではない通常兵器では最大の威力があるとされる大規模爆風爆弾兵器「MOAB(モアブ)」を使用したと発表した。

ブログ子は以前軍事雑誌でこの爆弾のことを知ったが、核より先に使われるだろうと踏んでいた。 核使用は世界大戦と人類消滅の恐れ があるから誰も使えない。局地戦で使うなら「MOAB(モアブ)」しかない、ということだ。

通常兵器では最大の破壊力のMOAB

通常兵器では最大の破壊力のMOAB

 

MOABは「すべての爆弾の母」と報道されているが、正確には「(GBU-43/B Massive Ordnance Air Blast)」という。Ordnance は兵器の意だから「大規模爆風爆弾兵器」と訳される。このMOABにあとから「Mother of All Bombs」とあてつけたもので、2002~03年、イラク進攻の前後に開発が進められた。

威力は原爆と同じキノコ雲が上がるほど(2003年のフロリダでの実験)

威力は原爆と同じキノコ雲が上がるほど(2003年のフロリダでの実験)

今回の使用についてアフガン駐留米軍を率いるジョン・ニコルソン司令官は、「アフガニスタンのISが劣勢に追い込まれる中で即席爆発装置(IED)や壕(ごう)、トンネルで防御を強化しており、これらを排除するためにMOABは適切な兵器だ」と強調したように、地下深くのトンネルも破壊し、爆風で半径1キロ以内にある地上建造物はもちろん山腹に掘られた横穴までも広範囲に破壊することができる。単に地下施設内の兵器が破壊されるだけでなく、中にいる兵士の脳が激しく損傷を受けて戦えない状態になる。大きな破壊力なので、投下では原爆と同じキノコ雲も上がる(写真右)という代物である。

 

炸薬は強力なTNT 80%とアルミニウム粉末20%を混合したもので0.8トンもある。巨大な爆弾のため通常の爆撃機には搭載できず大型輸送機で運び、後部貨物扉からMOABを載せたパレットごとパラシュートで引き出されて空中投下される。MOABには翼がついていて目的物までGPS誘導されるので命中精度も高い。

米NBCテレビは13日、複数の米情報機関当局者の話として、6回目の核実験が懸念される北朝鮮に対して、米軍が通常兵器による先制攻撃の準備をしていると報じた。北朝鮮が核実験を敢行するとの確証を得た段階で攻撃を行うとしている。また「カールビンソン」など空母2隻と打撃艦隊が半島の東西に展開している。

これらが意味するところはなにか。誰が見ても「猪八戒斬首作戦」の予行演習をアフガンで行ったのである。北は核準備完了と伝えられる。安倍首相は「サリンをミサイルに搭載する能力を持っている可能性がある」とも発言した。日本や欧米のメディア100人が金日成誕生記念日のパレード取材に大挙出かけている場合ではない。

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