北朝鮮の朝鮮中央通信は6日、金正恩朝鮮労働党委員長が5日に韓国の文在寅大統領の特使団と会談し、南北首脳会談をめぐって「文大統領の意志を伝え聞いて意見交換し、満足のいく合意を得た」と報じた。
「満足する合意」が意味するところは不明で、韓大統領府当局者は「何をもって満足のいく合意かは不明だが、結果があり、失望はしないものと承知している」と語り、一定の成果があったとの認識を示している。
文大統領の「ごますり低頭擦り寄り」に世界中が首をかしげているから、そんなにいい合意なら慶賀に耐えないが、さんざ騙されてきた日本はにわかには信じられるものではない。
菅義偉官房長官が「過去の対話が、非核化につながっていないとの教訓を十分に踏まえて北朝鮮に対応すべきだ」と語り、河野太郎外相が「経済制裁で困っているので、(金委員長は)必死にほほ笑み外交をやっているのだろうと認識している」と話しているあたりが正しいのだろう。
それにしてもである。北朝鮮の朝鮮中央通信が6日さっそく公表したにこやかな金委員長の写真に仰天した人が多いはずだ。腹回りときたら、左側の韓国代表の2倍、右の妹の金与正党第1副部長の3倍は優にある。昨年末ロケット発射に立ち会ったときと比べても一段と太っていて、日本の大相撲のあんこ型の力士にも引けを取らない。制裁にも関わらず独裁者は一段と金満ぶりを増しているようなのだ。
「満足いく合意」の結果はすぐにわかるだろう。文大統領はすぐ米国訪問して南北会談の内容を報告するそうだが、非核化を認めない内容にトランプ大統領がどう言うか。さらに平昌のパラリンピックが終わったらすぐ再開されるであろう米韓合同演習で北が反発してのちゃぶ台返しで文大統領が「臍を噛む」姿まで近未来が見えるようだ。