韓国検察は23日未明までに、巨額の収賄などの疑いで、元大統領の李明博(イ・ミョンバク)容疑者(76)を逮捕した。韓国大統領経験者の逮捕は4人目。収賄罪などで公判中の前大統領、朴槿恵被告と2代続けて大統領経験者が同時期に刑事責任を問われる事態となった。
李容疑者は、容疑の大半を否認し、今回の捜査を文在寅(ムン・ジェイン)大統領の左派政権による旧保守政権への「政治報復だ」として強く反発してきた。2008~13年の大統領在任中、情報機関の国家情報院から裏金を上納させたり、李容疑者が事実上の所有者と検察側がみる会社の訴訟費をサムスングループに肩代わりさせたりするなど、計約110億ウォン(約11億円)の賄賂を受け取った疑いが持たれている。李容疑者は14日の取り調べで、国情院からの資金受け取りについては、対北朝鮮工作に充てたとの趣旨で一部認めたとされる。
ブログ子はこの最後の「国情院からの資金は対北朝鮮工作に充てた」という供述に注目した。歴代大統領というのはどれも反日スローガンで支持率を稼ぐ手法を取るが、この人物もそうだった。
李明博元大統領は、立候補時に《北朝鮮が核・ミサイルを放棄するなら日本から400億ドル出させる》と公約している。
400億ドルの根拠は、2002年9月17日の小泉純一郎元総理訪朝時における『日朝平壌宣言』だ。「北朝鮮側は、日本が植民地統治期間に収奪した金額とその利子として400億ドル(当時の為替レートで約4.8兆円)を要求してきた。
このベラボウな賠償請求に日本側も請求権があると反論し、北朝鮮に残した発電所や製鉄所、鉄道などの社会基盤を北朝鮮はずっと無料で使ってきたのだから、その費用を支払うべきだとした。結局、国交正常化に伴って日本が支援するのは115億ドル、約1.4兆円で合意した。
幸いその後、拉致問題が進展しなくなったことや、北朝鮮政府がミサイル発射実験や核実験を強行、日本政府がそれらを受けて経済制裁を強化してきたことなどにより、有名無実化した状態となっているのだが、北朝鮮はその「得べかりし金」を李明博に要求、それにこたえた裏金とも見えるではないか。
そのほかこの人物は、自ら天皇訪韓を要請しておきながら、「天皇訪韓なら謝罪を」と要求し、「痛惜の念という言葉だけを持って来る必要はない」と発言した男である。ブログ子など逮捕の知らせを聞いても気の毒という気持ちはさらさら起こらない。
それにしても韓国は異常な国である。今回のように検察に召喚された元大統領は盧泰愚、全斗煥、廬武鉉、朴槿恵、李明博と、5人目である。李承晩(亡命)、朴正煕(暗殺) 、盧泰愚(逮捕、死刑判決) 、 金泳三(次男が利権介入による斡旋収賄と脱税で逮捕) 、 金大中(息子3人全員賄賂で逮捕も本人は無事で病死)、 盧武鉉(自殺)、朴槿恵(弾劾、裁判中)・・・いやはや悲惨な国というほかない。
韓国の司法は大統領府の走狗みたいなものだから、過去のこうした報復の歴史を見ると、現在の文在寅大統領の将来も見えてくる。「李明博元大統領を逮捕」の名前を入れ替えたら5年後の新聞見出しになるのだろう。