ひどすぎる新潟知事選の野党応援

女性買春事件で辞職した前知事の後を選ぶ新潟県知事選は10日、投開票され、自民、公明両党が支持する前海上保安庁次長の花角(はなずみ)英世氏(60)が、立憲民主、国民民主、共産、自由、社民の5党が推薦する前県議の池田千賀子氏(57)ら2人を破り、初当選した。

佐高信氏

負けた5野党が推薦した池田千賀子陣営は「なぜ支持広がらなかったのか」 戸惑っているそうだが、ブログ子は応援演説に馳せ参じた評論家の佐高信氏と法政大教授、山口二郎氏の下劣な説法が大いに「寄与」したものと考える。

8日夜、、新潟市中央区のJR新潟駅前で行われた応援演説では評論家の佐高信氏は「安倍晋三は拉致問題を食い物にして首相になり、無責任なことやってる。本当に拉致問題を解決したいなら平壌に乗り込め。そして帰ってくるな」と絶叫したという。 さらに、「安倍のバカなバカ騒ぎを打ち破るためにも絶対に勝たないといけない。自民党に天罰を、公明党に仏罰を」と声を張り上げた。

また、山口二郎氏は「もう腐った男はいらない。女性の知事を実現させるべく、力いっぱい戦っていただきたい」と訴えた。

あきれたものである。選挙演説では相手を罵倒するのはしょっちゅうでかなりオーバーな言い方も許されるものだが、二人の言説はやくざの喧嘩論法みたいでとても政治評論家の言とは言えない。もはや単なる沖縄左翼のアジテータ演説と変わらない下品さである。

山口二郎氏

佐高氏は山形から評論で飯を食うべく単身上京した時から知っている。最初に政治評論の場を提供したのが私が在籍していた夕刊タブロイド紙だったからで、今でもパーティーで会うと昔話をする間柄である。政治家の言葉の空間を読み取り整然と論破する正義派で、今回のように「拉致問題を食い物にして首相になり・・・」なんて空疎な言葉遣いをする人ではなかった。

山口氏は定年で今の私大に行く前は北大教授で、ブログ子と同窓というのでテレビでしゃべるのを注目していたが、専門の地方自治がらみ組織論など傾聴に値する目新しさがあった。「腐った男はいらない」など三流弁士の手法はどこで仕入れてきたのか。

櫻井よしこ氏の「 科研費の闇、税金は誰に流れたか 」( 日本ルネッサンス 『週刊新潮』 2018年5月3・10日合併号)によると2015年の平和安全法制に反対する集会の中で「安倍に言いたい! お前は人間じゃない! 叩き斬ってやる」と演説したという。4月20日の「言論テレビ」での衆議院議員、杉田水脈氏によると、山口氏には巨額の科学研究費補助金(科研費)が支給されている。

02年から06年までの5年間に亘る研究、「グローバリゼーション時代におけるガバナンスの変容に関する比較研究」には4億4577万円、12年から17年の「政権交代の比較研究と民主政治の可能性に関する考察」に4498万円など、山口氏は16年連続で科研費を獲得し、その合計は6億円近くに上っていると指摘している。6億円も国からもらっていて、この悪たれには説明の一言があってしかるべきだろう。

まあ、5党の寄り合いの選挙参謀は蓮舫とか山尾志桜里とか辻元清美とか大衆受けするアジテーターを期待したのだろうが、かえって反感を買ったのだ。それが敗因である。

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