沖縄県北谷町で在沖米海軍兵が日本人女性を刺殺した無理心中事件。在沖米軍トップのスミス四軍調整官が「2人は交際しており、男性が女性を殺害した後に自殺した。県警の捜査に全面的に協力する」と低姿勢で望んだのは、辺野古で騒ぐ沖縄の事情に配慮したものだろう。
「県民の尊い命が失われたことは大変深い悲しみであり、遺憾であると同時に激しい怒りを覚える。このような事件事故を減らすには、沖縄の過重な負担を早く解消させる協議を日本政府が米国に行わなければならない」と強調した。
よくある男と女の事件である。片方がアメリカ軍の海兵隊員だっただけで、知事が「激しい怒り」を覚えるほどの事件ではない。深い事情はわからないが、純情な米兵が10歳以上も年上の日本人女性との別れ話に逆上しての犯行だろう。
まともな知事なら、亡くなった米兵と日本人女性双方に哀悼の意を表する場面である。むりやり沖縄の過重な負担とか、日本政府が米側と協議しろという論法がおかしい。何度もアメリカに陳情に出かけたものの相手にされず帰国しているためか、交渉は日本政府がしろと要求するのもおかしな話である。
さらに知事は、抜本的な再発防止策を講じるよう求めた、という。 笑わせるでない。男と女の愛憎劇に「抜本的な再発防止策」などあるわけない。そんなことを言う人間は、沖縄だけでない、どこの国でも馬鹿にされるだけである。