トランプ米大統領は、6月末頃にワシントン首都圏での開催を目指していた先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を9月に延期すると明らかにした。(日本時間31日)
また、現行のG7の枠組みは「世界の状況を適切に反映しておらず、極めて時代遅れだ」とし、ロシア、オーストラリア、インド、韓国を加えて「G10またはG11」に拡大したい意向を表明した。
G7拡大の意図についてホワイトハウスのファラ戦略広報部長は「中国に対して今後どう取り組んでいくかに関し伝統的同盟国を糾合し話し合うことができる」と説明した。
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ブログ子は、アメリカにも知恵者がいるものだと感心した。拡大4カ国の中に韓国を入れたことである。
韓国が先進国かどうかは議論があるところだが、自分ではそう振る舞っていて、日本がG7国なのが悔しくてならない。喜んで参加するだろう。
ところがこれがとんだ罠だったことを9月に悟ることになる。文在寅左翼政権は反日・親北の一本道を突っ走っているばかりか、中国を宗主国と仰ぐ北京傾斜を深めている。アメリカは締め付けを図っているが一向に改める気配はない。
例えば日本で言う「思いやり予算」である。来年以降の在韓米軍駐留費負担額について米国は5倍以上の47億ドル(約5100億円)を突きつけた。
昨年の米韓交渉では米国は前年比50%増しを要求したが、韓国が同8・2%増の約1兆389億ウォン(約970億円)を負担することで決着。そのかわり更新期間は5年から1年に短縮され、その結果、毎年、つまり今年も増額を要求されているわけだが、とても払えないと今も交渉中である。
もちろん、日本にも請求書を突きつけていて、2021年度以降の「思いやり予算」については「現在の約4・5倍に当たる年約80億ドル(約8700億円)への増額を要求している。
日本との交渉は韓国の後から行われるが、当事者の韓国より倍以上払っているわけで、日本側は「もう十分払っている」という態度である。
韓国にとっては、米国から「サミットに招待されたければ増額に応じろ」というブラフに等しい要求となる。大幅な増額に応じざるを得ないだろう。
もう一つの罠は中国に対してである。文在寅政権は親中国を深めていて旧宗主国に擦り寄る体を隠さない。
例えば昨年日本政府が輸出管理を厳しくした半導体関連3品目について韓国は法令を整備したので5月末までに解禁しろと迫っている。これに対して日本政府はなんの返事もしていない。はっきり言ってしまえば、中国と北朝鮮への再輸出の疑いが消えないからである。
3品目というのは、液体フッ化水素、レジスト(感光材)やフッ化ポリイミドである。日本でないと作れないもので、これを止められると半導体加工で食っている韓国業界は成り立たない。日本はその急所を押さえたわけで、法令改正ぐらいで再輸出の疑惑が消えるわけでもなく、輸出管理状況が把握できるものを見せろと、これも当分塩漬け状態にするであろう。
そこに降って湧いたのがG7招待の魅惑のエサである。何しろ今から議題は決まっている。米戦略広報部長が言っているがテーマは「中国に対して今後どう取り組んでいくかに関し伝統的同盟国を糾合し話し合うこと」である。
早い話、一国二制度無視、人権無視、コロナ発症隠蔽、一帯一路の強引な金縛りの押しつけ、東シナ海の要塞化・・・やりたい放題の中国に対して、同盟国で協力して対抗することで「囲い込み」しようというのである。
韓国はここでどちらに付くか旗幟鮮明にしなければならない。9月が見ものである理由である。