僅差とはいえ、トランプがバイデンに負けたのでブログ子の周辺はみな「気分が悪い」思いをしている。横浜にいる義姉など「バイデンとハリスの顔など見たくもない」と明言している。
かくもトランプに肩入れしていた理由は10数年前になるが、私達夫婦も義姉夫婦もアメリカ・テネシー州ナッシュビルにいたことに由来する。ここはあの南北戦争のとき南軍の拠点だったところで、伝統的に共和党の地盤で今回も隣のケンタッキー州など中西部一体の州はこぞってトランプが勝利している。
ブログ子は学生時代馬術部にいた。ナッシュビルで義姉の親友宅を訪れたとき壁に牧場経営をしている女主人の乗馬姿の写真があり、その馬場馬術姿が見事だったので「きれいなパッサージュですね」と褒めたら、今から馬に乗せてあげる、と日本のジャパンカップに所有馬を出したことがあるというもうひとりの牧場主宅に案内されてひととき乗馬を楽しんだ。このあたりはトランプの熱い支持層である「富裕白人」が多いところでもある。
滞在中、ウオルマートやコスコ(COSTCO、日本ではコストコ名)にも行った。驚いたことに殆どの商品が中国製だった。靴、衣類は言うに及ばずクリスマス用品の電飾からバードフィーダーに至るまで「CHINA」であった。こんなにものづくりを中国に依存していていいのだろうかと思った。
もう一つ共和党びいきの理由がある。このときは民主党のクリントン政権だったが、その後オバマ政権でも中国傾斜は加速して「一国二制度」には何一つ警戒しなかった。
その結果どうなったか。中共政府は一帯一路に名を借りて東南アジアから中東、アフリカまで手なづけて「債務の罠」で締め上げた。スリランカでは99年租借の軍港を、ジンバブエはじめアフリカの殆どの国は中国の傘下に入った。南沙諸島、西沙諸島を勝手に埋め立ててみな軍事基地に仕立て上げた。
日本に対しては今も一年の殆どを尖閣諸島に対し領海侵入を続け、EEZ内の大和堆には中共政権の指示を受けて大量の中国漁船が我が物顔で水産資源を横取りしている。
米民主党政権の中国に対する大甘の姿勢がかくも「醜い中国」を増長させたのである。
トランプの最大の功績は、共産党一党独裁の中国に対し、厳しい姿勢を堅持したことである。習近平国家主席の中国を「脅威」として認定し、断固として中国の不公正・不法な行為に制裁を加えたのである。
中国の膨大な軍備拡大を可能にしたのはAIなどの最先端技術で戦闘機、空母などの情報を盗み取ったことによる。人民解放軍の兵器開発は米国の最先端技術の窃取で成り立っている。トランプはこれに対して、痛烈な制裁を行った。
トランプ政権による、中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」に対する徹底的制裁、中国のスパイ活動の拠点になっていた在米中国総領事館の閉鎖、中国人スパイの逮捕などの果断な措置はトランプの仕事であった。
ポンペオ国務長官は中国政府による香港や新疆ウイグル自治区での人権弾圧、南シナ海での領有権の拡大、知的財産権の侵害などを列挙し「中国に対しては、『信用するな』」とまで言った。また「民主主義は、中国を恐れてその専制政治を許すことは歴史的な過ちにつながる。結束して中国に立ち向かうべきだ」「中国の国民が問題なのではなく、中国共産党一党独裁が問題であり、中国共産党を打倒しなければいけない」とも宣言した。
もう一つ、トランプ政権の功績をあげると「力による平和」をスローガンに、国防予算を大幅に増額し、米軍の再建に取り組み、「宇宙軍」も創設したことだ。トランプの中国に対する厳しい姿勢があってはじめて「中国の覇権主義」の増長がいっとき止まったのである。 バイデン政権はもはやクリントン、オバマ時代のような大甘な対中国政策は取れない。なにしろ中国警戒論は米国民の75%が支持しているのだから。
トランプ、ありがとう、である。