スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(18)は20日、ツイッターへの投稿で、同日に退任したドナルド・トランプ前米大統領について「明るく素晴らしい未来を楽しみにしている、とても幸せそうな老人にみえる」と皮肉った。
気候変動が起きている事実を度々疑問視してきたトランプ氏は2019年、ツイッターへの投稿でグレタさんについて、「明るく素晴らしい未来を心待ちにしている、とても幸せそうな少女にみえる」とコメントした。これは、グレタさんが国連演説で各国代表に対し「あなた方はその空虚な言葉で私の夢と子ども時代を奪った。よくもそんなことができますね」と熱弁したことへの皮肉を込めたものだった。
この投稿を受けグレタさんは、ツイッターの自己紹介文を「明るく素晴らしい未来を心待ちにしている、とても幸せな少女」へと変更して応酬していた。
トランプ氏は任期中、米国を2015年の地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱させた。20日に就任したバイデン新大統領はパリ協定への復帰を宣言している。(AFP)
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ブログ子はこの少女が嫌いである。表情も「気持ち悪い」と思っていたが、その後、それが「アスペルガー症候群・強迫性障害 ・選択的無言症」によるものだと知って顔のことは言わないことにしている。
彼女の各国の指導者や企業へ向ける「戦闘行為」は15歳から始まったというから「早熟」には違いないが、それにしても小娘の言動にしてはどぎつい。米大統領選を巡り、トランプ大統領がツイッターで「集計を止めろ」と投稿したときには、彼女も頻繁に利用するツイッターに「落ち着けドナルド」と書き込んだのをはじめ、あからさまに民主党候補のバイデン前副大統領に投票するよう米国民に呼び掛けた。「私は決して政党政治には関わらないが、今回の米大統領選は例外だ」とトランプ攻撃の言い訳にしている。
また、彼女は温暖化の元凶は航空機だと目の敵にしていて、上記のCOP25に行くときにはヨットで出かけた。帰りはどうするかと注目されたとき、ドイツ鉄道が一等車の切符をプレゼントした。それなのにグレタさんは「混雑し過ぎの列車に乗ってドイツの旅。ようやく帰途につきました!」とツイート。大量の荷物のそばで通路に座る自身の姿を公開した。
批判にさらされたドイツ鉄道はたまりかねて「あなたが一等車の座席で我々のチームによってどれほど親切で行き届いたサービスを受けたのかについても伝えてもらえると、良かったのですが」と応酬した。あご・足つきの接待を受けた相手も裏切るのである。こういうときだけ「子どものすることだから」という世間の甘えには乗る。
グレタが国連で「地球を救うのには、あと8年しか残されていない」と訴える地球温暖化がそもそも怪しいものである。この説は、1970年に『ローマ・クラブ』が世界の著名な科学者、経済学者、経営者などの“叡知”を集めて、『成長の限界・人類の危機』というレポートを発表したことから始まる。6人の常任委員会には、日本から経済学の泰斗とされる人物も加わっていた。
『ローマ・クラブ』の報告書は、世界が経済成長を続けてゆくと、環境汚染が悪化し、クローム、鉄、アルミ、錫、鉛、金、銀、水銀、石油などの鉱物・化石資源が枯渇するから、「経済成長をゼロ」にすべきだと主張する。もし経済成長をとめたら、汚染がもっとひどくなる。環境を浄化するためには、それに倍するカネがかかることを無視した学説だ。
レポートが出た1970年の世界人口は、36億人だった。「爆発的な人口増加」は人類の危機」と書かれたが、今日、世界人口は2倍以上に増えている。今、温暖化は人類の危機だが、環境汚染は人類の危機とまでには至っていない。それを無視した一少女のアジテーターに世界が振り回されている。
ダボス会議でトランプ米大統領がつばぜり合いを演じた彼女について、記者会見でグレタさんの温暖化対策の訴えについて問われたムニューシン米財務長官は、「彼女はチーフエコノミストかい? まず大学で経済を勉強してきてから、我々に説明してほしいものだ」と皮肉ったものだが、正論である。
ちやほやする勢力も多い。米誌タイム「今年の人」にグレタさんを最年少で選出したし、ポルトガルのグルベンキアン財団は地球温暖化防止に寄与した人物、団体に贈る「人類のためのグルベンキアン賞」を授与して賞金100万ユーロ(約1億2200万円)を与えた。メッセージを寄せたグレタさんは「世界のためにさらに良いことができる」と喜んで受け取った。彼女はいまや大金持ちである。
彼女のデビューは2018年5月、スウェーデンの新聞が開催した気候変動エッセイ大会で優勝してからである。そのとき環境問題をテーマにするある人物から、「学生が気候変動のためにストライキをすることもできる」と吹きかけられた。そこでグレタは他の若者を巻き込んで説得しようとしたが、「誰も全然興味を持たなかった」ので、結局、彼女は自分でストライキを進めることにした、という。
今月18歳になったばかりの彼女だが、ツイッターも国連演説も、時宜をみて即刻発するメッセージも影武者がいて操られているのではないか、そんな気がする。