朝日新聞とその系列で「揚げ足取り」のキャッチボール

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は3日、日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会に出席し、「女性がたくさん入る理事会は時間がかかる」と発言したというので問題になっている。

ブログ子の見るところ、一部のメディアによる「煽り」である。昨日どうということなかったのに今朝4日の新聞を見ると大騒ぎである。どうにも手回しが良いことだと、報道を時系列で並べてみたら案の定、人権女権からLGBTに至るまでことさらに騒ぐくせのある朝日新聞、その系列のスポーツ紙「日刊スポーツ」、朝日と提携関係にあるニューヨークタイムス、朝日が経営するネットメディア「ハフポスト」などでキャッチボールのように森発言を投げあって膨らましていった経過が明白である。

【2月4日 AFP】東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗(Yoshiro Mori)会長(83)が3日、女性は簡潔に話すことができないため会合が長引くと発言したと報じられた。性差別に当たるとの批判を招く恐れがある。

 元首相で、不適切発言が過去にも取り沙汰されている森氏。朝日新聞によると、報道陣にも公開された日本オリンピック委員会(JOC)の会合で「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」と発言。

フランスの通信社AFPがニュースの発端が朝日新聞であることを明らかにしているように、口火を切ったのはいつもの通り「朝日」である。

次に紹介するのは、2021.2.4 01:39発の共同通信記事。  米紙ニューヨーク・タイムズは3日、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言したことに関し、インターネット上で森氏の辞任を求める声が強まっていると報じた。  

森氏は、3日の日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で発言した。同紙はネット上の意見を引用しつつ「会議の中で誰も異論を唱えなかったことに不快感を示す人もいた」とも指摘した。(共同)

日本国内の反応だけでは「弱い」のでいったん外紙に投げかけるのは常套手段である。言っておくと、NYタイムスは朝日東京本社内に支局を構えている。日本にいる同紙の記者で日本語ができるのはごく少数だから、スタッフとして雇われている英語に通じた日本人雇員が教えたのだろう、「森氏の辞任を求める声が強まっている」と余計な一文が入っている。時間的に日本側で辞任要求まで反応する余裕などないはずで、記事では「ネット上で」とネットのせいにしている。

一夜明けて、今度の出番は朝日の経営するスポーツ紙「日刊スポーツ」電子版である。「女性蔑視と取られる発言をした。約40分に及んだ言葉を掲載します」と2021年2月4日7時15分発で長々と引用している 。

「これはテレビがあるからやりにくいんだが、女性理事を4割というのは、女性がたくさん入っている理事会、理事会は時間がかかります。これもうちの恥を言います。ラグビー協会は倍の時間がかかる。女性がいま5人か。女性は競争意識が強い。誰か1人が手を挙げると、自分もやらなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです。結局、女性はそういう、あまり私が言うと、これはまた悪口を言ったと書かれるが、必ずしも数で増やす場合は、時間も規制しないとなかなか終わらないと困る。そんなこともあります。

私どもの組織委にも、女性は何人いますか。7人くらいおられるが、みんなわきまえておられる。みんな競技団体のご出身で、国際的に大きな場所を踏んでおられる方ばかり、ですからお話もきちんとした的を射た、そういうご発言されていたばかりです。」

女性がいると時間がかかる、という発言は森氏が会長を務めるラグビー協会での話であって、問題になっている組織委員会では7人の女性がいるが、皆さん的を得た発言をされているという褒め言葉であることがわかる。

なんのことはない、NYタイムスにしろAFPにしろ、そんな内容とは知らずに、朝日のいう「問題発言」を問題にしている、つまりマヌケな記事なのである。

記事をふくらませるいつもの手口であるが、立憲民主党の蓮舫代表代行のところにもさっそく日刊スポーツがコメントを求めて走っている。蓮舫氏どこまで内容を知っているのか、コメントだけは「もう、いい加減にして下さい。その場にいたJOC評議員会メンバーから笑い声が上がった?その程度の意識の方々で今夏のオリンピック対応を?オリンピック精神からみて恥ずかしい」と、立派なものである。

朝日との連携はまだまだ止まらない。これも朝日系列だが電子版のハフポスト日本版(2021年02月04日 10時04分)は「森喜朗会長に東京五輪組織委員長の辞任求める声が続々」「#森喜朗氏は引退してください」がTwitterで拡がる」と、煽っている。ご丁寧にも「子どもいない女性、税金で面倒みるのおかしい」森喜朗氏の過去発言というのも引っ張り出して、たたきに叩くのである。

そして仕上げは4日の衆議院予算委委員会。立憲民主党の枝野幸男党首が登場して「日本人として恥ずかしい」と菅首相に迫った。「詳細は承知していない」と答えるとやおら日刊スポーツが伝えた森発言を読み上げた。上述のように「女性が・・・」というのはラグビー協会の話なのだがそこは省いて、JOCでのことのように都合よく「編集」した内容である。

仕方なく、森喜朗会長が4日午後、東京都内で報道陣の取材に応じ、3日に女性蔑視とも取れる発言をしたことについて、「オリンピック、パラリンピックの精神に反する不適切な発言だった。深く反省している。発言を撤回したい」と陳謝した。進退については「辞任するという考えはない」と語り、現時点では辞任しない意向を示した。

大山鳴動して鼠一匹。この手口はいつか見たものだ。そう、安倍晋三前首相の桜問題で朝日は天声人語から夕刊の素粒子に至るまでまさに全朝日総出で叩きまくったことがあった。あれと同じである。

朝日新聞とその一派のメディアよ、もうその手口はバレている、いい加減にせよ。

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