バイデンが無惨な敗北を喫した「顔の左側」の立ち位置

一説に、顔写真は相手から見て右から、つまり顔の左側を撮った方が好印象を与えるという。感情をつかさどる右脳の働きで、顔の左側には豊かな表情が出やすい。冷静さを印象づけたいなら、右側を撮った方がいいそうである。

▼米大統領選に向けた候補者討論会で、バイデン大統領は右側に、トランプ前大統領は左側に立った。4年前の直接対決でも、バイデン氏は2回とも右側に立っている。

▼今回は表情以前の問題だった。声のかすれ、言い淀(よど)み、意味の通らぬ発言。時折、ぽかんと口を開けたしぐさも気にかかる。目についたのは、バイデン氏の「老い」だった。全米5千万人前後の視聴者が受け取った印象も、67%がトランプ氏の「勝利」と評価し、バイデン氏は33%にとどまった。米有力紙は社説で衰えを指摘し、民主党に新たな候補者の擁立を求めたというから、前代未聞である。

産経新聞「産経抄」7月1日で、写真を撮るなら顔の左側から、という話を上のように紹介していた。実は新聞社内、特に写真部あたりではよく知られていることである。ブログ子はこの件である女優とのトラブルを経験したことがある。

夕刊フジに「ぴいぷる」というページがあった。政治家、歌手、作家…時の人を取り上げて写真はクローズアップで、文章は記者が練りに練った一文で紹介するもので、好評で写真集になったこともある。そこに新珠三千代(あらたま・みちよ)を取り上げたことがある。その時所属事務所から「必ず顔の左側から撮影すること」と注文がついた。アングルまで指定してきた女優は初めてだった。

で、このページのデスクをしていたブログ子はカメラマンに「注文の反対側から撮れ」と言った。掲載された写真も右側からだった。はたして凄みを利かせたマネージャーから、どうしてくれると脅しが入った。「右アングルも美人ですが、それがなにか」と返答したが引き下がらない。

実は警視庁のマルボウ担当記者(暴力団捜査の警視庁「四課」=現在は「暴力団対策課」)から新珠三千代は山口組三代目の田岡一雄親分の愛人で、芸能事務所も組員だという情報を得ていた。今回、ネットを見たら、田中角栄の愛人だとか松本清張とできていたとか書いてあるが、これは嘘だ。

顔写真ではもう一つ思い出がある。警察の手配写真で見る正面写真だ。逮捕された被疑者はまず鑑識課で正面写真と10指の指紋をとられる。これがみな凶悪な顔に写るようにできている。サツ回りをしていた時鑑識課で撮影してもらったことがあるが、どう見ても前科三犯くらいの悪人面であわてて捨てた。

種明かしをすると、警察庁から細かく撮影手順が指示されていて、身長がわかるようスケールのそばに立たせ、ライトは「この方向から」とまである。その一つに正面、ひざ下から上に向けた光源、と言うのがある。お化け屋敷の幽霊がいつも下からのロウソクなどで怖がらせるのと同じである。

バイデンはせっかく顔の左側が写る立ち位置だったのに、脳の中の劣化が暴露されて秋の大統領選を失いそうだ。「ほぼトラ」の勢いだが、こちらもどうにも品がない。「就任前にウクライナ戦争を終わらせる」と豪語している。プーチンにNATOから米国が手を引くとでも言いかねない。写真なら右でも左でもいいけれど、世界一の大国の立ち位置がどうにも不安だ。

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