都庁詰めの新聞記者は何をしていたのか

「日本で一番セコい男」がついに辞職した。各紙辞任に至る最後の場面の報道に忙しい。「世論の力が辞職に追い込んだ」と書いているが、何をいまさら。

「不徳の致すところ」と辞職の挨拶を終え、頭を下げる舛添都知事

「不徳の致すところ」と辞職の挨拶を終え、頭を下げる舛添都知事

日経新聞によると、リオデジャネイロ五輪・パラリンピックを花道に、9月議会で辞職する案がささやかれていた。自民党幹部との「密約」もあったらしい。辞職願に日付を入れず、都議会議長預かりとする落としどころを探ったが、調整は不調に終わった。

最後のとどめを刺したのは安倍首相の電話だった。「むしろ混乱は深まっている。最後は政治家として自ら退く判断をしてほしい」。自民党都連が会合を開いた15日朝、首相は舛添氏に電話で自ら辞職するよう伝えた。なおしぶる舛添氏に「いま退けばまだ再起の芽はあるかもしれないから」と語気を強めた。これで万事休した。

それにしても都庁詰めの記者は何をしていたのか。多くは社会部のデスククラスがキャップを務めているが、伏魔殿と言われた時代から知事と差しで飲むくらいの古手が大きな顔をしていた。これは輪転機を置く印刷工場や配送場所を確保するのに都有地をもらう必要があったためである。本社用地は田中角栄が仕切って国有地を払い下げてもらったが、こまごまとした物件は都有地が多かった。

都庁幹部の人事権までいじる記者もいた。時代は変わったと言え、週末公用車でどこへ行くか、知事以下20人を超える豪華海外視察団が何をしているか、知事が引き込んだ「怪しの人物」さえ知っていたであろう。でも何も書かなかった。書いたのは、都庁詰めの記者を取材源にした週刊文春である。

舛添要一都知事が公費の使い方で批判されているとき、大阪府知事でもあった橋下徹前大阪市長が公式メールマガジンで「いま権力監視ができるのは文春、新潮ぐらいじゃないか」と言っていたが、そのとおりである。

加えて、ワイドショーを中心にした番組作りのいい加減さ。朝刊をみて目星をつけたテーマの取材に取り掛かるが、新しい取材などなくて単に「絵にする」作業だけである。レポーターが現場から中継している内容も、キャスターとコメンテーターがいうこともみな新聞の二番煎じである。朝にしろ昼にしろワイドショーなど一見の価値もないから、どんどん視聴率は落ちる。

新聞社はテレビ局に取材の二次利用料金を請求してもよさそうだが、やらないのは、テレビ局が新聞社のダミーだからである。親方の新聞社の記事引用を装っているから無料である。ところがそんな風潮に風穴を開ける出来事が起きた。

「週刊文春」(文藝春秋)、「週刊新潮」(新潮社)がテレビ界に対して、誌面の流用に二次使用料を請求し始めたのである。情報番組のテレビプロデューサーによると「先ごろ文春は番組で誌面を使う場合、3万円の使用料請求を決めました。その後、後に続くようにして新潮も5万円の使用料を通達してきた」という。

金額は小さいがじわりボデーブローのように効いてくるはずである。これで新聞社側も請求するようになればワイドショーなど一瞬にして壊滅するだろう。

スクープを連発する週刊誌を傍観しているだけの新聞記者などいらない。今回の舛添報道をみていると、これまで下に見ていた雑誌協会に後れを取った記者クラブの「カエルの面にナントカ」が気にくわない。

まやかしの「第三者委員会」を発明した朝日新聞

「第三者の目で」逃げ切れるか舛添都知事の風前の灯火

「第三者の目で」逃げ切れるか舛添都知事の風前の灯火

セコい舛添要一都知事への「辞めろ」コールはいまや奔流のようで、マンガにすれば激流の中で竿一本にしがみついている図式だ。その竿一本というのが、彼が雇ったヤメ検2人による「第三者の目で検証」した結果という「違法ではないが適切ではない」という文言だ。

使い道について何ら規制がない政治資金規正法だから、結果はハナから見えている。この「公正を装って」「己が都合のよい結論」を得るという手法を編み出したのは朝日新聞である。朝日が始めたそもそものきっかけは後述するが、「第三者委員会」のいい加減さを如実に示す事例は最近の判決にも見て取れる。

当事者の読売新聞にしか詳細な記事は出なかったが、「巨人契約金報道で朝日新聞に賠償命令」(6月9日)という東京高裁の判決の中で触れられている。

この裁判は、読売巨人軍の選手契約金に関する朝日新聞の記事で名誉を傷つけられたとして、巨人軍が朝日新聞社に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審で、東京高裁(滝沢泉裁判長)は8日、請求を棄却した1審・東京地裁判決を変更し、名誉毀損の成立を認めて、朝日新聞社に計330万円の支払いを命じる巨入軍逆転勝訴の判決を言い渡した。

朝日新聞は2012年3月15日の朝刊I面トップで、巨人軍が1997~2004年度に6選手と、当時のプロ野球界の申し合わせを計27億円超過する計36億円の契約金で入団契約を結んでいたなどと報道。翌16日朝刊では、「臭いものにふた 続く不正」などの見出しで、巨入軍を非難する編集委員の署名記事も掲載した。

判決内容は、長くなるので省略するが、要するに、朝日記者が必要な裏付け取材を行わず、「巨入軍の契約はNPBの処分相当」という虚偽の事実に基づいて巨人批判を展開したものと断罪している。

朝日新聞が強弁する根拠なるものは、同紙が設けた第三者機関「報道と人権委員会」が、記事は問題ないとする「見解」を出したことで、、巨人軍が求めた被害救済も峻拒した。巨人軍は今後、誤報を追認した人権委の判断見解の見直しを求めるとしている。

第三者機関なるものが設置した側の「御用機関」になっていることが裁判で弾劾されているともいえる判決内容である。

朝日新聞が第三者機関、第三者委員会なるまやかしの手法を考え出したのは、慰安婦問題を取り上げたNHKの番組を「安倍晋三、中川昭一が改変させた」と、本田雅和記者が取材なし、証拠なしの記事を書いた。

非は明らかに朝日側にあったが、このときの、秋山耿太郎社長が考え出した奇手が「第三者委員会」である。「社外有識者の判断に委ねたい。事態を明らかにし、厳正に処分する」と朝日が選んだ委員はのち中国大使になる丹羽宇一郎や日弁連の憲法擁護派の長谷部恭男などの朝日好みの人間ばかり。

75日後に出た結論は朝日は廃刊しなくていい、秋山は続投していい。本田記者の取材が不十分だったが責を問うほどではないというもの。以後、誤報があるたびにあまたの「第三者委員会」を作ってはしのいできたのが朝日新聞である。

舛添都知事はそれをまねただけに過ぎない。 「批判を真摯に受け止め、第三者の目でしっかりと、厳しく公正に調査していただき・・・」「第三者」という言葉を口にしたのは45回、同様の趣旨の発言を含めれば50回以上である。

花押はサインや実印より上である

最高裁が花押を「印」と認めない判決を出した(6月3日)。花押(かおう)はもともと戦国国武将らに使われてきた手書きのサインのようなものだ。今回の判決は、「花押」が遺言書にしたためられていたが、はたしてこれが、公式に必要な「印」にあたるかが争われた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は、「花押は押印とは認められない」とし、遺言書を無効と判断した。その上で、花押を「印」と認めた2審判決を破棄し、審理を福岡高裁に差し戻す判決を言い渡した。

判決によると、遺言書は、琉球王国の名家の末裔にあたる沖縄県内の男性の名義。男性は2003年に85歳で死亡し、遺言書には、息子3人のうち、次男に山林などの不動産を全て譲るとする内容が書かれていた。1審・那覇地裁と2審・同高裁那覇支部はいずれも、花押を印と認め、遺言書を有効と判断していた。

日本古来の花押

花押は現代にも生きていて、その最たるものが、内閣で各大臣が公式文書に署名の下に花押を押す行為に生きている。かといって各大臣そんなもの使ったことはないから大臣になると、大急ぎで「花押製作者」の世話になって自分の花押を作っている。

最高裁の判決に違和感を持つのは、花押を単なるいたずら書き程度に認定した点である。歴代の著名人物の花押を見てもわかる通り、サインなどより複雑で模倣される可能性の点でもはるかに「署名」を上回る。ただ現実の社会では花押など使っている人はごく一部の人であることである。

「実印」などよりはるかに独自性があり、複雑で模倣しづらい点では「実印」より上である。それを最高裁判決では「無効」と断じている。おかしくはないか。あらゆる公式文書に求めている「実印」を無効というに等しい判決である。

軽蔑されたらもうおしまい。舛添都知事の末期報告

弁護士2人を伴っての会見で「粉骨砕身」の続投宣言とは

弁護士2人を伴っての会見で「粉骨砕身」の続投宣言とは

しばらく留守にしていてブログの更新が途絶えていたが、下山して舛添都知事の報告記者会見中継を見た。
弁護士2人に依頼していた調査結果が「違法性がない」から「辞職はしない」というものだから都民は憤激することだろう。政治資金規正法では使い道についてざる法だから、追及しづらいことは最初からわかっていた。まるででたらめで豪勢な国税と都税の使い道が問題視されていたのだから、こんな見え透いた報告で納得する者はいない。

ブログ子は再三再四「日本で一番セコい男」と書いてきた。首の皮一枚で都知事のクビがつながっているのは都議会与党の自民、公明の「参議院選挙と同時という時点で勝てるタマを見つけるのは難しい」ということなかれ主義のせいである。それを見透かしたような今回の報告と続投宣言である。

はっきり言えばもう世論は94%(新聞の世論調査)見放している。そこに今回の人を馬鹿にしたような「なれ合い調査」ではもう憤激の段階である。いくらほざいたところで、「軽蔑」されるまで落ちたのではいくら続投宣言したところで、もはや死に体である。

会見は、調査に当たった弁護士2人を同道してのものだったが、佐々木善三弁護士、同じ事務所の森本哲也弁護士というヤメ検の2人。知事が「第三者による公平な検証」といかにも第三者による検証委員会風を装うが、土台、都知事が自分で探し出してきた弁護士がどれほどの公正さを発揮できるか疑問符がついていた。

果たして、「違法ではないが不適切」の連発。

例えば、14年の木更津市のホテルについて、舛添氏は「以前からの相談相手だった出版会社社長(元新聞記者)を客室に招き、今後について相談した」と説明したが、弁護士は「全体としてみれば家族旅行と理解するほかなく、政治資金を用いたことが適切であったと認めることはできない」とした。

大阪市中央区のレストランや神奈川県湯河原町の別荘近くの中華料理店、東京都世田谷区の自宅近くの天ぷら料理店などでの支出について、「家族での私的な食事であった可能性が強く、政治資金の支出として不適切と判断せざるを得ない」と述べ、政治資金から支出した飲食費のうち、14件の計約33万円分について「是正の必要性がある」と指摘した。
舛添都知事もこれを受けて、調査報告書で「違法ではないが不適切」との指摘を受けた宿泊費と飲食費について、個人資産から慈善団体などへの寄付の形で返金する方針を示した。さらに、購入した美術品は、公私の区別を明確にするため、美術館への寄付、都の病院や福祉施設で活用してもらう意向を示した。公用車利用が問題視された湯河原の別荘については第三者に売却するとした。

いかにも「公正な調査結果」を受けて「適切に処理する」風を装っているが、初めから公私混同と断定されていることで、美術品の寄付や、別荘の売却も恭順に見せかけたポーズにすぎない。自分の腹が対して痛まないで延命を図ることばかりである。

明日の朝刊では都民の反感ぶりが報道されることだろう。だが政治力学的にみると、与党の自民・公明で都議会の過半数を占めている。上にお述べたような姑息な理由で馘にするには腰が引けている。公明党はやや反舛添に舵をきりつつあるようだが、不信任を突きつけるに必要な4分の3には壁が高すぎる。共産党ががんばって百条委員会の設置を言っているが、これも可決するにはハードルが高い。都民のリコール運動が期待されるが140万人以上の署名が必要でかなりの力仕事である。

「軽蔑」されてはもはや都知事になど留まれる訳がないのだが、しがみつくセコイ男を引き吊り落とすにはこんなに面倒な手続きがいる。こんな男を選んだ都民が悪いのだが。

オバマ氏に謝罪求めぬ日本、塩野七生氏が「大変良い」

さすが歴史家、卓見を語る塩野七生さん

さすが歴史家、卓見を語る塩野七生さん

オバマ米大統領の広島訪問が近づくなか、朝日新聞記者がてっきり「謝罪を求めないなんて、日本はだらしない」と語ると思って、ローマにいる作家の塩野七生さんに電話インタビューした。帰ってきた答えは「日本が謝罪を求めないのは大変に良い」という意外なもの。ブログ子も彼女の著作、「ローマ人の物語」6巻全部を読んだが、さすが歴史家、鋭い見方をするものだ。25日の朝日のその記事(電子版)。

 

「特に、日本側が『謝罪を求めない』といっているのが、大変に良い」

――どうしてですか。

「謝罪を求めず、無言で静かに迎える方が、謝罪を声高に求めるよりも、断じて品位の高さを強く印象づけることになるのです」

「『米国大統領の広島訪問』だけなら、野球でいえばヒットにすぎません。そこで『謝罪を求めない』とした一事にこそ、ヒットを我が日本の得点に結びつける鍵があります。しかも、それは日本政府、マスコミ、日本人全体、そして誰よりも、広島の市民全員にかかっているんですよ」

「『求めない』と決めたのは安倍晋三首相でしょうが、リーダーの必要条件には、部下の進言も良しと思えばいれるという能力がある。誰かが進言したのだと思います。その誰かに、次に帰国した時に会ってみたいとさえ思う。だって、『逆転の発想』などという悪賢い人にしかできない考え方をする人間が日本にもいた、というだけでもうれしいではないですか」

――悪賢い、とは。

「歴史を一望すれば、善意のみで突っ走った人よりも、悪賢く立ちまわった人物のほうが、結局は人間世界にとって良い結果をもたらしたという例は枚挙にいとまがありません。例えば、執筆中の古代ギリシャでいえば、『トロイの木馬』を考えたオデュッセウスがその1人です。兵を潜めた巨大な木馬を作って敵の城内に送り込み、10年間もケリがつかなかった戦争を勝利に導いたのですから」

――米国の現職大統領が、かつて自分と同じ職だった者が原爆投下を命じた地を訪れる、その意味をどう見ますか。

「広島を息子に見せる目的で、一緒に訪れたことがあります。息子はイタリア人です。原爆を投下した国の、アメリカの人間ではありません。でも、原爆ドームを見、平和記念資料館の展示をすみずみまで見、原爆死没者慰霊碑の前に立っている間、彼は一言も発しなかった。その後も感想らしきことは一言も言いません。簡単には口にできない重さに圧倒されていたのでしょう」

「あの日、私も考えました。原爆の犠牲者たちは、70年後を生きるわれわれに、ほんとうは何を求めているのだろうか、と。もしかしたら、通りいっぺんの謝罪よりも、安易な同情よりも、被爆地を自らの足を使ってまわり、一人一人が感じ、その誰もが自分の頭で考えてくれることのほうを望んでいるのではないか」

「オバマ大統領だけでなくサミット参加各国のトップたちが広島を訪問したら、それはアメリカ人だけではなく世界中の人びとに、それをさせる素晴らしいきっかけになりうるんですよ」

――ヨーロッパ諸国から「あれだけの惨苦を受けながら、ものわかりの良すぎる国だ」と思われるような心配はありませんか。

「少し前に、アジアの二つの強国のトップが、相前後してヨーロッパ諸国を歴訪したことがありました。その際にこのお二人は、訪問先の国々でまるで決まったように、日本は過去に悪事を働いただけでなく謝罪もしないのだ、と非難してまわったのです」

「ところがその成果はと言えば、迎えた側の政府は礼儀は守りながらも実際上は聞き流しただけ。マスコミに至っては、それこそ『スルー』で終始したのです」

――そうですか……。

「当然ですよね。ヨーロッパは旧植民地帝国の集まりみたいなようなものだから、日本の優に十倍の年月にわたって、旧植民地に言わせれば、悪事を働きつづけた歴史を持っているのです。それでいて、謝罪すべきだなどとは誰も考えない」

「そういう国々を歴訪しながら『日本は悪いことをしていながら謝罪もしないんです』と訴えて、効果があると考えたのでしょうか。私には、外交感覚の救いようのない欠如にしか見えませんが」

――厳しいですね。その2国には、言わずにはいられない思いがあるからでは。

「だからこそ、日本が原爆投下への謝罪は求めない、としたことの意味は大きいのです。欧米諸国から見れば、同じアジア人なのに、と。国の品位の差を感じ取るかもしれません」

――日本は今回、どうすれば良いと思いますか。

「ただ静かに、無言のうちに迎えることです。大統領には、頭を下げることさえも求めず。そしてその後も、静かに無言で送り出すことです」

「原爆を投下した国の大統領が、70年後とはいえ、広島に来ると決めたのですよ。当日はデモや集会などはいっさいやめて、静かに大人のやり方で迎えてほしい」

「われわれ日本人は、深い哀(かな)しみで胸はいっぱいでも、それは抑えて客人に対するのを知っているはずではないですか。泣き叫ぶよりも無言で静かにふるまう方が、その人の品格を示すことになるのです。星条旗を振りながら歓声をあげて迎えるのは、子どもたちにまかせましょう」

「それから、もしも私が日本の新聞の編集の最高責任者だったら、当日の紙面づくりを他の日とは一変させますね」

――え? どういうふうに。

「オバマ大統領の広島訪問を伝える日の1面には、カメラマンたちが写してきた多数の写真の中から、1枚だけを選んで載せる。『無言で立ち尽くす米国大統領オバマ』、だけにします。頭を下げる姿の大統領は(もし、そうしたとしても)絶対に載せない。なぜなら、自分の国の大統領のこの振る舞いに釈然としないアメリカ人もいるに違いないので。その人たちに『日本だって真珠湾を攻撃したではないか』などと文句をつける言質を与えないためです」

「その日だけは、記事は大統領の行程を記すだけにとどめて、余計な記事はいっさい排除する。もちろん、社説に至ってはお休みにしていただく。その他のページに載せる写真の説明も、極力抑えた簡単なものにする」

――でも、日本がオバマ大統領の広島訪問をどう受け止めたか、きちんと言葉にして米国にはもちろん、世界に発することが大事だと、私は考えます。

「新聞記者とて、ときには多言よりも無言のほうが多くを語る、という人間世界の真実を思い起こしてほしいんですね」

――それで伝わりますか。

「伝わる人には伝わります」

「ここイタリアでも、原爆投下の日には、テレビは特別番組を放送します。毎年ですよ。あれから70年が過ぎても、犠牲の大きさに心を痛めている人が少なくないことの証しです。心を痛めている人は、アメリカにも多いに違いありません」

◇ ◇ ◇

謝罪を求めるばかりの翁長知事は塩野さんの爪の垢でも飲んだら・・

謝罪を求めるばかりの翁長知事は塩野さんの爪の垢でも飲んだら・・

23日午前、沖縄県の翁長雄志知事と首相官邸で安倍晋三首相と会談した。同県うるま市の女性会社員の遺体を遺棄したとして米軍属の男が逮捕された事件を巡り、オバマ大統領に会わせろと強く申し入れたそうだ。外交は国の仕事であることを無視して勝手にアメリカに乗り込み、誰も取り合わないなか、やっと4人の下院議員に面会できたと新聞記事にあった。

そんなに外交がやりたければ自分で面談を申し入れたらどうか。「米軍基地があるが故の犯罪」として謝罪を強要する人間に誰が会ううものか。

沖縄独立運動に血道を上げ、煽りたてている「沖縄タイムス」と「琉球新報」、それに翁長知事は、唯一の味方である朝日新聞に載ったこの記事を熟読することを勧める。

こんな「豪華客船」乗りたくない

世界最大の豪華客船「ハーモニー・オブ・ザ・シーズ」がフランスの造船所を出港した。

全長362メートルで22万トンを超える世界最大級の豪華客船で、出発にあたっては数万人の見物人が詰め掛け、手を振りながら見送った。乗客6360人を収容でき、約2500の客室や20のレストラン、23のプールなどを備える。草木が生い茂る公園もあるという。同客船は英南部サウサンプトンに到着後、22日にスペイン北東部バルセロナに向けて初航海に出る予定だという。
slide_489750_6751174_free他人はいざ知らずブログ子はこんな、”動くマンション”みたいな船には金輪際乗りたくない。第一、積めるだけ上に積み上げたため、重心が上に動いていて危なっかしくていけない。カリブ海クルーズに出るようだがこのあたりハリケーンが名物である。のっぺらぼうの横っ腹に風速30メートル強の風を受けたらひとたまりもあるまい。造船工学で計算されて絶対安全だと言われたって、信じる気にはなれない。

近頃、爆買いの中国人を載せた豪華客船というのが沖縄や九州、関西によくやってくるが、ほとんどこの「マンション型」である。大量の船客と大量の荷物を積もうとするとこうした設計になるのだろうが、どうにも不安定である。

ブログ子は当時世界最大の豪華客船「クイーン・エリザベス2」(70,327総トン。全長294メートル、乗客1778人と乗員1000人以上が乗船可能)に乗ったことがある。客室の「格」によるが毎晩、船長夫妻主催のパーティーがあって全員タキシードを義務付けられている。食事も「格」ごとに4つほどあって、ピクニックのようなバイキング風含めると1日6回ほど提供される。プールもカジノも毎晩2、3か所でナイトショーや映画上映があってすべて(酒の免税額で)無料で出される。

最初に高額の船賃を払えば、あとは乗船客に憂き世のことどもを忘れさせる「邯鄲の夢」を味わわせてくれる仕組みである。それなのに不安定な船型と加えて下品な中国人と一緒では豪華客船の旅も「悪夢」になりそうである。まっぴらだ。

横須賀の海軍料亭「小松」全焼

炎上する料亭「小松]

炎上する料亭「小松]

16日午後5時10分ごろ、神奈川県横須賀市米が浜通の「海軍料亭 小松」から出火、木造2階建て1棟延べ約1300平方メートルを焼いた。隣接するマンションの女性(76)が煙を吸って病院に運ばれた。小松は1885年8月創業。旧日本海軍ゆかりの料亭で、東郷平八郎や山本五十六らが利用し、2人が書いた掛け軸など多くの海軍関係資料を保有していた。小松はこの日は定休日だった。
「小松」は同市に旧海軍横須賀鎮守府があったことから歴代の海軍幹部に利用され「パイン」の愛称で親しまれた。1923年11月に現在地に移転し、営業を再開。戦後は海上自衛隊、在日米海軍関係者に利用されてきた。

この火事が与える衝撃は今の社会部記者には想像がつかないようで、一部の新聞、それも県版、地方ニュースとして扱われていた。一番知りたいことは、東郷平八郎以下代々の提督が揮毫した掛け軸がどうなったかだが、現在の女将の親戚で弁護士の呉東正彦さん(56)は「東郷平八郎や山本五十六らの掛け軸などは全部ダメだったと聞いた」、と話している(読売)。

ブログ子は海軍関係ではないが新聞社の横浜総局長をしたことがあり、一夕「小松」での宴に連なったことがある。女将は当時すでにかなりの高齢であったから代替わりをしていると思うが、大広間に案内されて、写真のような提督たちの達筆の書を見せられた。当時の海軍で上に立つような人は皆、書をよくしてそれぞれに人柄がよく出ていた。

「小松」にある提督たちの書。(左から)山本五十六 、米内光政、鈴木貫太郎、上島彦之丞、東郷平八郎の書。

「小松」にある提督たちの書。(左から)山本五十六 、米内光政、鈴木貫太郎、上島彦之丞、東郷平八郎の書。

戦後、横須賀の米海軍や海上自衛隊幹部も使ったから、今に至るまでの提督の書がある。個人的に親交があった「K」氏のことを聞いたら「もちろんありますよ」と女将はその人柄まで語った。「K」氏は海軍兵学校で恩賜の銀時計だか短剣だかを持っていると人づてに聞いたが、戦後の海上自衛隊で潜水艦隊育ての親とされる人物である。横須賀艦隊司令、昔なら東郷平八郎と同じ連合艦隊司令長官や防衛課長の要職を務めた。

防衛庁(当時)が六本木にあったころ、訪ねたことがあるが、私室に通されたら、机上の太平洋の地図の上に海上自衛隊の潜水艦のその日の位置が小さな木型の模型で示されていた。極秘であろう情報だが、当方を信頼してくれたかド素人と見たかわからないが、息をのんだ覚えがある。

防衛大学校も横須賀にあるので、自衛隊幹部なら一度は「小松」に上がったことがあるはずである。これから再建支援などの話が出てくるのだろうが、日本の「記憶遺産」としてぜひ再建してほしいものだ。

東京で一番セコい男

♬」俺は村中で一番 モボだといわれた男
という歌があった。今風に、東京に当てはめれば、表題のようになろうか。セコい言い訳を繰り返す舛添要一都知事への批判は増すばかりである。

東京で一番セコい男

東京で一番セコい男

本人は弁舌さわやかに切り抜けたつもりなのだろう。昔から、人間は「一番得意な分野でつまづく」というとおり、三百代言風な言いざまには都民ならずともあきれ果てたようで、一連の釈明について「納得できる」と答えた人は6%で、「納得できない」と答えた人は89%(TBS系JNNの世論調査)である。

中でも、噴飯物の言い訳は、千葉県木更津市のホテルに約23万円、約13万円を会議費として収支報告書に記載した件である。週刊文春では2度とも会議は開かれておらず、家族旅行だったと文春は指摘した。

舛添氏は記者会見で2度の宿泊はいずれも家族旅行として予約したが、参院選や東京都知事選への対応なども事務所の関係者と協議したため、政治活動として処理したと説明した。そのホテルで開いたとする会議について、舛添氏は参加者数を聞かれたが「政治的な機微に関わる」として、明らかにしなかった。

正月に家族と宿泊しているホテルで「政治的な機微に関わる」会議とはあきれる言い訳で、読売新聞の社説で「会議の人数が『機微』か。参加者名はおろか、人数の説明すら拒むような対応は理解できない」と指弾された。

ネットではこれまでのセコい事例がぞくぞくと暴かれている。

一昨年11月21日の定例会見で舛添氏が参院議員だった平成23、24年、画廊やアートギャラリー、高級な美術書専門の古書店などから、政治資金で、掛け軸や版画などの美術品を多数購入していたことが発覚。報道陣から追及を受けた際の言い逃れはこうだ。

「政治活動の資料代として正当な活動なので、いちいち申し上げませんけれども、私は(政治資金で)バーとかキャバレーは行きませんから。そういう時間があったら、神田神保町へ行ったり、ネットで『国民のための資料』を一生懸命見つけて勉強してやろうと思っており、美術品は日仏交流の材料、一切問題ありません」

ほかにもクレヨンしんちゃんの漫画やクイズ本などを購入し、美術品と同様に「資料代」「書籍代」などの名目で経費処理。その金額は23、24年の2年分だけで計約907万円にも及ぶ。

これについても舛添氏は会見で、保護者から「子供がクイズばかりやって困っている」「子供が悪い言葉使いを真似てしまう」などの陳情を受け、内容確認のために買ったなどと説明。報道陣からは「美術品は資産価値が高い」などとする指摘を受けても「国民のための資料で、一切問題ない」などと取り合わず、政治資金での美術品の購入はその後も継続した。

一事が万事「こざかしい」のである。政治資金としての記載は義務付けられているが、使い道は明らかにするル必要がないという「ざる法」ゆえに、政治家の常のごとく政治資金収支報告の修正と返金で逃げ切れると考えてのことだろう。

セコい案件もさることながら、舛添要一知に批判が殺到しているのが「東京韓国学校」(新宿区若松町)の増設のため、旧都立市ヶ谷商業高校跡地(同区矢来町)を、韓国政府に有償で貸し出すこと決めたことである。

そもそもの発端は、舛添氏が訪韓した14年7月、ソウルで韓国の朴槿恵大統領と会談した際、朴氏から韓国人学校の用地確保への協力要請を受けた。すっかり外交官気取りで快諾したのだが、この土地は「保育所の整備に使われる」と思っていた周辺住民は激怒、日本や東京の未来を担う子供や母親よりも、隣国を重視するのかと猛烈な批判が出た。

舛添知事は会見で、ソウル市にある日本人学校が老朽化に伴い平成22年に移転した際、同市から用地売買のあっせんを受けたことを挙げ、「こちらもお世話になった。恩返しのためにやる」と発言したが、このエピソードは「インターネットで都職員が見つけた。(海外折衝を担当する都の)外務部を通じて、日本人学校に事実確認を行い、なんとか掘り起こした」(都庁関係者)というしろもの。つまり「後付け理屈」であることが分かった。作られた美談にさらに都民の怒りという二重苦となって、怒りの声が都庁に数千件殺到しているという。

小泉内閣で首席秘書官を務め、「政界の裏のウラまで知り尽くした男」と畏れられた飯島勲・元内閣参与(特命担当)は一連の会見を見て何点か、と聞かれて「100点満点でマイナス1億点である。あの会見を経て、都知事として職務を正常に遂行するのは不可能と言わざるを得ない」断言してその理由を挙げているが紙数がないのでここでは措く。

最後に紹介するのは、この男と3年間結婚生活を送った自民党所属の参院議員、片山さつき氏(57)が12日、フジテレビ系「直撃LIVEグッディ!」でぶちかました舛添評。片山氏は1986年、当時東京大学助教授を務めていた舛添氏と見合い結婚も、3年後に離婚している。

「セコい、小さい、哀しい」。さらに、「セコいな、細かいところは全然変わってないな、という感想は持ちましたけどね。公というものに対する意識が全く欠けている」と断罪している。

「セコくて小さい男」と元妻が言うのだから、これほど正確な人物評はないだろう。

飼い主と2年ぶりに出会った犬の歓喜の様子

アメリカ・ウィスコンシン州のホセさんは、2年前に妻と離婚し、家を失い、車中生活を送っていた。その頃に飼い始めた子犬のカオスが救いだったが、3か月後に友人の友人がカオスを連れ去ってしまい、ホセさんは失意のどん底に。

ところが、最近になってドライブウェイにいたカオスが保護され、首輪の登録証から飼い主のホセさんまで連絡が入った。

2年ぶりに再会したカオスは最初はおずおずと近づいたが、においでわかったのだろうか、飛びつき、抱きつき、すりすりして・・・我が家の愛犬どももこんな喜びぶりだったな、とにんまり、ほろりとした。

「五輪は汚職の巣」、2億3000万円は「必要悪」と知れ

ラミン・ディアク前会長. 2.2億円で招致成功なら安いか

ラミン・ディアク前会長.
2.2億円で招致成功なら安いか

国際陸連のラミン・ディアク前会長(セネガル)らによるドーピング隠蔽に絡んだ汚職を捜査しているフランス司法当局が2020年東京五輪・パラリンピックの招致活動にも捜査対象を拡大している問題で、英紙ガーディアンは1、東京側がディアク前会長の息子に関係するシンガポールの銀行口座に約130万ユーロ(約1億6千万円)を支払った疑惑があると報じた一件、当初否定していたJOCが報道を上回る2億2000万円を送金していた事実を認めた。

 
招致委員会理事長だった竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長は13日、招致委はシンガポールの「ブラック・タイディングズ」社とロビー活動や情報分析についてコンサルタント契約を締結、この会社はロビー活動では実績のある会社で、2億2000万円は契約に基づく、妥当な「必要額」だったと述べた。

「実績のあるロビー活動」のシンガポールの会社は公営住宅の一室

「実績のあるロビー活動」のシンガポールの会社は公営住宅の一室

この会社の経営者はシンガポール人のタン・トンハン氏で、国際陸連のラミン・ディアク前会長の息子パパマッサタ氏と関係が深いとされる。その「実績のある会社」を訪ねてみると、所在地はごらんのようなしょぼくれたアパートの一室で金を受け取ったあとはもぬけの殻で幽霊会社になっていた。とても実績のあるロビー活動の拠点とは見えない。

竹田会長はブ社との契約は「特別に高額というわけではない」と説明したが、ブログ子もその通りだと思う。。「必要額だった」などと言わず「必要悪だった」と言えばよかったのである。

ブログ子が愛読する山本夏彦氏の名言に「汚職は国を滅ぼさないが、正義は国を滅ぼす」というのがある。 また「ワイロは浮き世の潤滑油である。もらいっこない人は自動的に正義漢になるが、一度でももらってごらん、人間というものが分かる」とも。
20年夏季五輪招致はマドリード、イスタンブール、東京都の3都市の争いとなり、13年9月のIOC総会で開催都市が決まった。当時の招致委会長は都知事だった猪瀬直樹氏だった。招致成功の要因に、滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」のスピーチがよかった、パラリンピックの女子選手のスピーチがすばらしかったと国を挙げて喜んだが、ブログ子はその時からアフリカにかなり金をばらまく必要があると思っていた。

日本は、オリンピックに一番アマチュアりズムを大事にする点で世界で一番「きれいな」国であろう。バドミントンのチャラけた選手が賭博にはまったと言って五輪の道を閉ざされたが、世界の国でこんなことをしているのはわが国だけだろう。

オリンピック組織委員会(IOC)、国際サッカー連盟(FIFA)はじめほとんどのスポーツですでに汚職まみれ、金まみれであることは周知の事実である。会長選で金が動き、開催都市決定で金が動き、開催種目決定で金が動く。アフリカ、南米、ラテンアメリカ、それに欧州、アジアでも疑惑のIOC委員はゴマンといて、早い話、汚職目当てにその役職にしがみついている輩がいるのが現実である。

きれいごとで五輪は招致できない。呼びたかったら「必要悪」も必要であろう。「汚職は国を滅ぼさない」そして『正義』は国を亡ぼすことも覚えておくことだ。

「ピタゴラスイッチ」に磁力が加わるとどうなるか

以前このブログでも紹介したことがあるが、ブログ子はNHK教育テレビの「ピタゴラスイッチ」が大好きである。ピタゴラスの定理・原理や特徴を楽しく紹介するというテーマのもと、「スイッチ」や「しくみ」を主として、興味と知識を得られるような題材が数多く登場する。

第三十回日本賞 子ども番組の部で最優秀賞を受賞(総理大臣賞)。また、「プリ・ジュネス2004」(ミュンヘン)で「6歳までのノンフィクション部門」最優秀賞受賞。などなど受賞歴を見るとわかるが、これぞ教育番組という秀逸な作品で、毎回見ていてあきない。慶應義塾大学佐藤雅彦研究室の学生がワークショップで作った作品が採用されているそうだ。

ぐだぐだと書くより見たほうが早いのだが、普段見慣れているこのピタゴラスイッチに、磁力を持ったボールが加わるとどんなことになるか。そんな試みの作品を紹介する。

元の動画はオランダ語で書かれているので、そちらの方の人物が作ったらしいが、何一つ説明がない。とにかく見たらわかる、という趣旨のようだ。磁石の球だからくっついたり反発したりする。磁場がどうなっているか見ただけではわからないから、ボールはとんでもない動きになり、よくよく見ても全然先が見えない。

やっぱり!上海ディズニーの無残

2016年6月16日、中国でオープンする『上海ディズニーリゾート』。 5月下旬のプレオープンに先立ち、GW期間に一部のエリアが市民に開放されたが、1週間もたたずにウンコやオシッコが散乱。柱にはラクガキまでされ、花壇は踏み荒らされ、登ってはいけない施設の土手や壁に徒党を組んで上がる市民が続出したという。

上海ディズニーランドの全容

上海ディズニーランドの全容

 

今回プレオープンしたのは広大な上海ディズニーリゾート敷地内のうち「ディズニー村」と呼ばれる場所などごく一部のエリアだったが、全面オープンしたら「夢の国」どころか「ゴミの国」必至だと中国人からも悲嘆の叫びが上がっているそうだ。

そのルポは下記の動画にあるが、ひどいものだ。


ブログ子は東京ディズニーランドの5周年記念でアメリカ・フロリダ州のオーランドにあるディズニー・ワールドに招かれて1週間ほど滞在したことがある。東京山手線の内側全部ほどの敷地にモノレールが走り回り、ホテルのどてっ腹に駅があるというスケールに圧倒された。敷地内にゴルフ場が3つ4つある。

下手ながらブログ子もプレーした。カートにもボールにもディズニーキャラクターが描かれていて、ボール1ダースをもらったのだが、ハーフを回ったところですべてのボールがなくなった。ディズニーワールド自体がフロリダの広大な湿地帯にあり、ゴルフコースも平坦だ。しかし各ホールに必ずといってよいほどクリークが横切っている。平坦だから打つときには見えない。先に行くとクリークにボールが落ちている。見えるところなので拾いたいが、厳禁されている。至る所にワニがいて危険なのであきらめざるを得ない。

東京ディズニーランドはディズニーワールドの中の1施設、エプコットセンターを移したものである。海や宇宙などテーマが他にいくつもあるがそのまま日本に持って来られないものがある。例えば潜水艦など実際に水中に潜っていき、途中、海の生物が顔を見せるのだが、日本の法律では観客を乗せての潜水ができないのだ。

行ったときは日本の成功がすでにディズニーの幹部に称賛されていたが、日本の方が優れていると思ったのが2つある。一つはキャスト(従業員)のおもてなしの態度。もう一つは施設のメンテナンスである。アメリカの路面は結構コンクリートがはがれていたり穴がある。日本は亀裂など一つもない。同じように軟弱な土地だが日本では多数の杭が深く打ち込まれているからだ。

そんなこんなで、香港に次いで上海にも中国人が運営するディズニーランドができると聞いた時から、まずムリだろうな、いずれ馬脚を現わすだろうとは思っていたのだが、プレオープンでこの惨状とは予想外の早い失態ぶりで驚いた。

中国人の親は場所を選ばす至る所で子供に大小をさせる。ロンドンのハロッズ百貨店の前でさせている写真が世界に流れたこともある。すこしまともなのは子供に袋にオシッコをさせるのがいるが、この袋を至る所に放置する。注意すると逆切れする。悪いことだと思っていないから、話が通じない。だから上の動画のようなことになる。

はっきり言えば中国人の意識を変えない限り、こうした夢の施設の運営などムリだと思う。

舛添都知事のガキの屁理屈

舛添都知事のガキの屁理屈

舛添都知事のガキの屁理屈

東京都の舛添要一知事が公用車を使い、ほぼ毎週末、温泉地として知られる神奈川県湯河原町の別荘に通っていたことを週刊文春にあばかれて記者会見を一日2度も開いて弁明に努めているが、その言い草がなってない。まるで「ボクやってないもん」というガキの屁理屈そのものである。

その前には共産党都議団が昨年10月27日から5泊7日の日程で舛添知事ら20人が2020年東京五輪・パラリンピックなどの視察としてロンドン・パリに出かけた経費5000万円で追及された。インターコンチネンタル・パリやコンラッドロンドン・セントジェームズなど一流ホテルのスイートルームに泊って5泊で約922万円。現地ガイドや通訳、車のレンタル費などの「賃借料など」に計約2417万円。などなど。

その言い訳がよくない「トップが二流のビジネスホテルに泊まりますか?恥ずかしいでしょう」というものだった。控えの応接室がついたスイートルームについても「急なお客さんがあれば応対しなければならないから」という弁明。全部事前に役人がアポを取り付けている旅程で、急なお客さんなどあるわけないだろうが、と突っ込みを入れたくなる。

石原慎太郎元知事も高額出張費で追及を受けたが、迫る朝日新聞記者に「ゲスな勘繰りをするでない」と一喝したものである。それほどの「貫目」がない舛添知事だけに湯河原別荘通いに公用車使っていた今回の問題でも、弁明これ務めるばかりだが、ことごとく反感を買うばかりの言辞を弄している。

末の別荘通いについて「まったく問題ない。(別荘には)オリンピック関連の資料もたくさんある。できるだけ、そこに行って(仕事を)やりたい。一番静かで仕事のできる場所。資料を読み込んで次の週の準備をするとかしていた。健康を保って、頭の整理をして都民のために働く態勢を整えるのも、知事として重要な役割だ」。

「全く問題ない」かどうか判断するのは税金を払っている都民であって、派手に使っている本人がいうセリフではなかろう。そこがこの人はわかっていない。

「公用車は『動く知事室』。移動中もしょっちゅう電話のやりとりをしている。運転手には守秘義務もあり、セキュリティーも確保されている。これはタクシーではできない」と述べ、別荘までの移動に公用車は不可欠との認識だが、都心の自宅には事務所の者が運転するクルマで帰ることが多いそうだ。なら行きもそうしたらどうか、と言われるに違いない。

笑ってしまうのは湯河原通いの目的の一つが風呂だという点。「東京都世田谷区の自宅の風呂が狭く、昨年4月の股関節の手術後、半身浴しかできない。私は東京でこの1年間、へそから下しか入ってない状況で、リハビリのためにも、週に1度くらいは(別荘の)広い風呂で脚を伸ばしたい」というのだ。

「へそから下しか」というセリフでこの人の「へそ下三寸」を思い起こした。都知事になったものの「へそ下」でミソをつけるのではないかというのが事情通の間では共通の見方だった。前妻、片山さつき議員と離婚したのもそれだし、現在の夫人は事務所の秘書だった女性である。都知事選のとき、演出で自宅のゴミ出しをしている姿がテレビによく出ていたが、そのとき階段の上の方にチラッと姿を見せていた人だ。その他両方の指で数えきれない「噂」がある。

だいたい「金と女」で失脚するものだが、前任は「金」だった。この人は「女」だろうというのが衆知のことだったが、韓国人学校に都有地貸し出し、高級ホテル泊まり、へそから下の別荘という「上もの」で適性を疑われている。異例のケースである。

「慰安婦」捏造記者・植村隆の開き直り記者会見

捏造記者・植村隆氏の会見

捏造記者・植村隆氏の会見

「慰安婦記事を捏造した」と指摘され、名誉を傷つけられたとして、元朝日新聞記者の植村隆氏が、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と新潮社などを相手に計3300万円の損害賠償と謝罪記事の掲載などを求めた訴訟。その第1回口頭弁論が4月22日に札幌地裁であった。両者は札幌の司法記者クラブでそれぞれ会見し、それぞれの主張を報道陣に訴えた。

「櫻井よしこ Vs 植村隆」の会見、はっきり言って論客・櫻井さんの前にコテンパンに論破されたのだが、朝日新聞は櫻井さんの会見にディベートに長けた記者を送り込み突っ込んだ質問を矢継ぎ早に畳みかけたのだが、ことごとく跳ね返された。地元北海道で朝日と同じ捏造記者擁護をしている北海道新聞(道新)は4人の記者が他社の質問を遮るように質問したが、同じく論破された。

熱心な質問ぶりだった朝日は記者会見の内容をまったく報道せず、道新もネットで見る限り同じ。記者会見での「熱意」に比べ報道ぶりは「冷淡」そのもの。ただ一紙、産経だけが会見詳報やもとになった櫻井さんのコラムなど10本を掲載しているので興味ある方はそちらを見ていただきたい。ここでは概略を述べるにとどめる。

植村隆氏の会見場には大きく「私は捏造記者ではない!」の横断幕がある。よほどこの「捏造記者」呼ばわりがこたえているのだろう。「私の記事を標的にして捏造と決めつけ、私と朝日新聞に対する憎悪をあおった」などと主張したのに対し、櫻井氏は、「事実とは異なることを書き、意図をもって訂正しなかったとすれば、それを捏造記事と評したことのどこが間違いか」と見事に核心部分をついた応答だった。

対して「捏造記者」の方は「裁判長、裁判官のみなさま、法廷にいらっしゃるすべのみなさま。知っていただきたいことがあります。17歳の娘を持つ親の元に、「娘を殺す、絶対に殺す」という脅迫状が届いたら、毎日、毎日、どんな思いで暮らさなければならないかということです。そのことを考えるたびに、千枚通しで胸を刺されるような痛みを感じ、悔し涙がこぼれてきます」と泣き落とし戦術に出た。

「櫻井さんは、慰安婦と『女子挺身隊』が無関係」と言い、それを捏造の根拠にしていますが、間違っています。当時、韓国では慰安婦のことを『女子挺身隊』と呼んでいたのです。他の日本メディアも同様の表現をしていました」という言い方をしている。うそである。「捏造記者」は現在57歳である。若者ならいざ知らず昭和10年代から30年代の戦前戦後を生きた日本人なら、看護婦や農山村への勤労奉仕に駆り出された未婚の女性たちとピー屋と呼ばれたところにいた慰安婦を一緒にするなどということはありえないのである。しかも朝鮮籍女性は挺身隊には選ばれなかった。「慰安婦のことを『女子挺身隊』と呼んでいた」などという者は当時の朝鮮にもいなかった。戦後の韓国で歴史を知らない人々が作り出したものなのである。

捏造記者をことごとく論破した櫻井よしこさん

捏造記者をことごとく論破した櫻井よしこさん

植村隆氏のいかがわしさを櫻井さんは次のように指弾している。「初めて名乗り出た慰安婦を報じた植村氏の記事は世紀のスクープでした。植村氏は91年12月に再び(強制連行されたという)金学順さんの記事を、今度は、実名を出して書いています。その中でもこの間違いを訂正していません。むしろ、キーセンの検番のあった平壌から中国に連れて行かれたときのことを、植村氏は「『そこへ行けば金もうけができる』。こんな話を、地区の仕事をしている人に言われました」と金さんが語ったと報じました。「地区の仕事をしている人」とは一体誰か。それは彼女が語っています。検番の主人のことです。しかし植村氏は「地区の仕事をしている人」という曖昧な表現を用い、彼女がキーセンに売られたことを報じませんでした。

植村氏はキーセン学校に通っていたことは必ず慰安婦になることではないと考えたから書かなかったと、朝日の第三者委員会に説明しています。しかし、真の理由はキーセンに売られた経歴を書けば、植村氏が8月に書いた『女子挺身隊の名で戦場に連行』されたという記述と矛盾し、記事が間違いであることが判明するから書かなかったのではないでしょうか」。

最後に櫻井さんの熱血あふれることばを紹介する。
植村氏は捏造と書かれて名誉が毀損されたと訴えています。しかし植村氏は、自身の記事がどれだけ多くの先人たち、私たちの父や祖父、今歴史のぬれぎぬを着せられている無数の日本人、アメリカをはじめ海外で暮らす日本人、学校でいじめにあっている在外日本人の子どもたち、そうした人々がどれほどの不名誉に苦しんでいるか、未来の日本人たちがどれほどの不名誉に苦しみ続けなければならないのか、こうしたことを考えたことがあるのでしょうか。植村氏の記事は、32年間も慰安婦報道の誤りを正さなかった朝日新聞の罪とともに、多くの日本人の心の中で許し難い報道として記憶されることでしょう。

植村氏は私の記事によって、ご家族が被害を被った、お嬢さんがひどい言葉を投げつけられたと、私を論難しています。言論に携わる者として、新聞、雑誌、テレビ、ネット、全てのメディアを含めて、本人以外の家族に対する暴言を弄することは絶対に許されません。その点では私は植村氏のご家族に対する同情の念を禁じ得ません。

今日、この法廷に立って、感慨深いものがあります。私はかつて「慰安婦は強制連行ではない」と発言して糾弾されました。20年ほど前の私の発言は、今になってみれば真実であると多くの人々が納得しています。

最後に強調したいことがあります。氏が、言論人であるならば自らの書いた記事を批判されたとき、なぜ言論で応じないのか。言論人が署名入りの記事を書くとき、もしくは実名で論評するとき、その覚悟は、いかなる批判にも自分の責任で対応するということでしょう。言論においてはそれが当たり前のことです。

しかし、植村氏はそうはせずに、裁判に訴えました。内外で少なからず私の名誉を傷つける講演を重ね、まるで運動家であるかのように司法闘争に持ち込んだ植村氏の手法は、むしろ、言論・報道の自由を害するものであり、言論人の名にもとる行為ではないでしょうか。民主主義の根本は、自由なる言論の闘いによって、より強化されます。発言の場を有する記者がこのような訴訟を起こすことを、私は心から残念に思うものであります。

「国連特別報告者」に勝手なことを言わせるな

国連人権理事会の「表現の自由」を担当する特別報告者が、訪日調査で「政府の圧力で日本のメディアが萎縮している。日本の報道の独立性は深刻な脅威に直面している」とし対策を求め、「放送法4条を無効にし報道規制から手を引くべきだ」として放送法などの改正を求めた。

何を偉そうにほざくか。少しでもまともな指摘ならともかく、日本にいて、メディアの側にいるブログ子でもそんな感触を持ったことがないし、報道の独立性が深刻な脅威に直面しているなど、毛ほども感じたことはない。

デービッド・ケイ氏

デービッド・ケイ氏

この特別報告者は、米カリフォルニア大アーバイン校教授のデービッド・ケイなる人物で、1週間の日程で関係者から情報収集し、19日に日本外国特派員協会で会見して上のような「脅威」ををとくとくと披瀝して帰った、調査結果は来年の人権理事会で報告される、というから、そのころまた蒸し返されるのだろう。

すぐさま、朝日新聞が喜んで反応して、「国連のデービッド・ケイ氏の日本の言論状況への指摘」を羅列してみせている。曰く、

・政府は(政治的公平性などを定めた)放送法第4条を廃止し、メディア規制から手を引くべきだ

・自民党の憲法改正草案21条で公益や公の秩序に言及した部分は国際人権規約と矛盾し、表現の自由と相いれない

・特定秘密保護法は秘密の範囲があいまいで、記者や情報提供者が処罰される恐れがある

・慰安婦問題を報じた元朝日新聞記者の植村隆氏やその娘に対し、殺害予告を含む脅迫が加えられた。当局は脅迫行為をもっと強く非難すべきだ

・沖縄での市民の抗議活動への力の行使を懸念

・記者クラブ制度はフリー記者やネットメディアを阻害

従軍慰安婦問題で「捏造記者」として名をはせた元朝日新聞記者の植村隆氏は自ら起こした裁判で22日、相手取った評論家の櫻井よしこさんからコテンパンに論破されているのだが、そのことは一言も記事にせず、こういうところでちょこちょこと目立たぬように名前を出す手口はあいかわらず汚い。捏造記者・植村隆の会見の模様は後日このブログで紹介する。

全部に反論しているスペースがないから一部にするが、放送法第4条の問題は高市早苗総務相が「偏った報道に対しては、放送法では政府が介入できることになっている」といったのを、朝日以下のメディアが政治の介入と騒いでいるだけの話だ。特定秘密保護法は、安全保障関連の機密漏洩を防ぎ日本と国民の安全を守るのにどこの国でも必要で、特別報告者の母国アメリカでもそうなっている。

デービッド・ケイは教科書から慰安婦問題の記述が削除されたとし「政治的意図を感じた」という。1週間の調査期間に誰と会ったのか知らないが、日韓合意を受けたもので、自国のこどもに間違ったことを教えないのはどこの国でも当たり前のことであろう。

ブキッキオ女史

ブキッキオ女史

この国連特別報告者というのはろくでもないのばかりがやってくる。昨年10月に来たマオド・ド・ブーア・ブキッキオ女史 は「児童の売買、児童買春、児童ポルノ」に関する特別報告者だったが日本記者クラブの会見(従って公式会見)で、「日本では女子学生の3割が援助交際をしている」と発言して仰天させた。これは通訳ミスとされ、後に「13%」に訂正されたが、それでも妙な数字で、11月に外務省は、13%という数値の情報源および根拠を開示すべきだと申し入れた。そうしたらこの女史は「13%という数値を裏付ける公的かつ最近のデータはなく、誤解を招くものであったとの結論に至った。今後この数値を使用するつもりはなく、国連人権理事会に提出する報告書でも言及しない」とようやく撤回した。

クマラスワミ女史

クマラスワミ女史

もっとでたらめなものにクマラスワミ報告書がある。「女性に対する暴力」特別報告者、スリランカ出身の女性法律家、ラディカ・クマラスワミ女史が、朝鮮半島で女性を強制連行したとする、吉田清治の虚偽の証言を引用して、日本軍が行ったとする「蛮行」の様子を仔細に記述し、慰安婦を「性奴隷」と定義し、日本政府に法的責任の受け入れや元慰安婦への補償などを勧告した一件である。

2014年に朝日新聞が「吉田証言」の内容を誤報と認め訂正記事を出したあと1、菅義偉・官房長官が、クマラスワミ報告書の内容の一部を撤回するよう本人に通告したが拒否している。

いずれも1週間かそこらで調査して「立派な」報告書を出すからには、日本側にある意図をもって数字なり調査内容内なりを吹き込むNGOなどの協力者がいると思われる。これらのメディアや団体も問題だが、何をしに来るのか事前に把握しているはずの外務省がもっと厳しく対処するべ

なぜか元気が出る「九州新幹線開業」CMをいま一度

九州新幹線の全線開業を祝うCM撮影の様子。住民らが沿線からエールを送っている(JR九州提供)

九州新幹線の全線開業を祝うCM撮影の様子。住民らが沿線からエールを送っている(JR九州提供)

平成23年3月12日開業した九州新幹線PRのためにJR九州がつくったテレビCM「1つにつながる九州」が今再び見直されている。

 

このCMは、沿線に住む約1万人が出演、沿線の緑の農地、マンション、踏切などを背景に虹色の旗やウエーブで開業を祝い、エールを送る内容だ。同年3月上旬に九州限定でテレビ放映されたが、全線開業前日の同11日に起きた東日本大震災を受け放映が自粛された「幻のCM」。

しかし、動画サイトなどに投稿されたCMは、その後もネット上で再生され続け、同年6月のカンヌ国際広告祭の3部門で金、銀、銅の3賞を受賞するなど高い評価を受けた。

改めて多くの反響が寄せられるようになったのは、熊本地震の直後からだ。動画サイトのコメント欄などには「こんなに涙が出るのは初めて」「もう一度立ち上がれ九州!」「開業時、見た時も泣けたけど、今は、もっと…」といった言葉が並ぶ。

改札口で、息子で小学校1年の想太君(6)とともに、地震後再開した熊本発の一番列車を見守った同市中央区の会社員、山下高明さん(36)もこのCMが大好きだったという。現在は市内の中学校で避難生活を送る。「今はテレビもなかなか見ることができない生活ですが、改めてCMを見たら泣けてきそうです。でも元気が出ると思います」と話した。(産経)

JR九州にはCMの再放映を希望する声が多数寄せられているが、今のところ再放送の予定はないという。ブログ子も再生してみたが「この笑顔の人たちが被災したか」と思うとともに、その明るい笑顔になぜか力づけられる。「一つにつながる九州」を今一度。
.(下記URLクリックで再生

https://www.youtube.com/watch?v=B9jCU9ok_MI&feature=youtu.be

中国人記者は「熊本」のここに驚いた

熊本の大地震、震度7が2回、震度1以上が840回(23日午前まで)という大変な災害で、多くの日本メディアが現地に入っているが、また中国、韓国の記者も惨状を伝えるため現地入りしている。

彼らがどう伝えているか、その一つ中国の環球時報の報道をみると意外なところで、日本人の行動に感心しているかが分かって面白い。日本の報道陣にとっては「当たり前」でニュースになどならないが、中国人記者にとっては「自分の国ではありえない」ことを、日本人が平然と規律正しく行動していることが驚きなのである。

工事現場

瓦礫の中で毛布で石が飛散しないように工事する人

中国人記者が、心温まる「細かな気配り」を捉えたのでここで紹介したい、と写真付きで紹介している内容は―

1、周りが瓦礫だらけなのに、道路工事を進める作業員は、石等の散乱を防ぐために毛布で囲んで作業している。
2、廃墟となった家屋に掛けられたウェットティッシュ。誰でも使用することができ、被災地に小さな生活感を届けている
3、この地震で誰もバスが来ないことを知っているのに、バス停には「バスの運行停止とおわび」を伝える貼紙が。
4、仮設トイレはきれいに使われていて棚には予備のトイレットペーパーが用意されている。
5、壊れた家の前にある花壇には、近所に人が書いたらしい「夫婦の無事と避難先」を伝えるメッセージがあった。「ガス栓閉めた、ブレーカー落とした」とも。
6、被災地には郵便配達する人が。日本の郵政サービスはいつも通り続いている。
7、これが日本の地震後の道ですよ!と題された中国ネットの写真には、整理戦頓されて道路わきに積まれたゴミの山が。

バス停の「おわび」

バス停の「おわび」

廃墟のウエットティッシュ

廃墟のウエットティッシュ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倒壊家屋の花壇に「夫婦は無事。ガス栓閉めた、ブレーカー落とした」と近所の人のメッセージ

倒壊家屋の花壇に「夫婦は無事。ガス栓閉めた、ブレーカー落とした」と近所の人のメッセージ

簡易トイレには予備の品が

簡易トイレには予備の品が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きちんとしたゴミ出し

きちんとしたゴミ出し

災害の中でも郵便配達が

災害の中でも郵便配達が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

19日、中国のインターネット上に「日本の地震を受けて、中国人が知らなければならないこと」と題する記事が掲載された。

2008年に発生した四川大地震の際に、日本のテレビ局が募金を呼び掛けたり、コンビニでは募金箱が設置されたり、全国の街頭でも募金活動が行われたことを、数十枚の写真を掲載して紹介している。

今回の熊本県の地震に際しても、中国など海外から観光に訪れて被災した人々に対して「海外で災害に遭うとどれだけ不安なことか。無事に帰国させてあげてほしい」「災害救助には国籍・年齢・性別は関係ない」「中国からのお客様も多いよね。大丈夫かな?」といった気遣いを見せていることにも言及した。

その上で記事は、中国のネット上で一部心ないコメントが飛び交っていることについて、「コメントをしている人は状況を理解していないのかもしれない。しかし、日本が嫌いだからといって災害時に悪意のある言論は慎むべき。私たちを助けてくれた友人が、今まさに被災しているのかもしれないのだから」と批判している。

政治的なことは政府の意向に添ったことしか報道しない中国だが、災害という非常時には、素直な観察ときちんとした倫理観を持っている。

なにがなんでもオスプレイを危険視したいメディア

熊本地震の輸送支援に当たっている在日米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが、海上自衛隊の大型護衛艦「ひゅうが」に着艦し、救援物資の搭載と燃料補給を行っている。「効率的で迅速な活動を行うため、自衛隊の輸送力に加え、高い機動力と即応力を併せ持つオスプレイの活用が必要だ」(中谷防衛相)というのは当たり前の危機管理である。

被災地に空輸のため「ひゅうが」艦上でオスプレイに生活支援物資を積み込む自衛隊員。

被災地に空輸のため「ひゅうが」艦上でオスプレイに生活支援物資を積み込む自衛隊員。

オスプレイは熊本県の八代湾沖に停泊している「ひゅうが」で水や食料、簡易トイレなどの生活物資を搭載して南阿蘇村の白水運動公園に空輸する。格段の輸送力を見せてくれるだろうが、世の中にはオスプレイの活躍を許せない人たちがいる。
そして、ここを先途と危険を煽るメディアがある。

「今日の新聞を見て、本当に腹が立った。われわれ被災者が怒っているということを、知ってもらいたい。自分たちこそ『露骨な政治的パフォーマンス』をしているのではないか!」。 19日、熊本県甲佐町の団体職員、北川和彦氏(63)は、配達された地元紙を手に声を震わせた。(産経)

記事は共同通信が配信した「『露骨すぎ』身内も批判、同盟PR、安全性宣伝か」との記事だ。「オスプレイの安全性に対する根強い懸念の払拭につなげたいとの思惑が透けてみえる」などとオスプレイの活動を批判的に報じている。共同通信は上から下まで「真っ赤」な通信社で、記事を流すばかりでなく地方紙の労組支援なども行っている。地方紙のニュース原稿は共同通信が多いから地方紙はみなこうした記事で埋まっている。
朝日新聞は「必要性 疑問の声」「『政治的な効果』」などの文言を小見出し(文中の見出し)に取り、「今回の救援活動に必要なのか」「災害派遣での実績作りを急いだ」と報じた上、共産党の書記局長・小池晃に「オスプレイに対する国民の恐怖感をなくすために慣れてもらおうということで、こういう機会を利用しているとすれば、けしからんことだ」と語らせている。自分で持ち出した「オスプレイ危険」の仮定に、「この機会を利用しているとすれば」と仮定を重ねて、「けしからん」という論法であきれるほかない。

さらに朝日は民進党常任幹事会議長・原口一博の「オスプレイはハワイの事故で、砂を吸い込んで落ちている。砂を吸い込んで落ちるものが、噴煙に対して大丈夫なのだろうか。避難している皆さんも非常に不安に思われている。」という談話を掲載して不安をあおるのである。
毎日新聞も19日の紙面で「熊本地震、オスプレイ物資搬送『政治利用』の声も」との見出しで「オスプレイの風圧で2015年のネパール大地震で住宅の屋根が破損したとの報道もあった」などと批判的記事を展開している。

共産党もオスプレイが心配のようで、畠山和也議員は国会で、「懸念されるのはオスプレイを活用されること。廃棄熱での火災や民家の屋根が吹き飛んだとの報告もある。二次災害の危険性はないのか」と反対論を展開している。

さらに共産党の機関紙「赤旗」をみると「仁比聡平議員が18日の参院決算委員会で、米軍が開始した、オスプレイによる被災地への物資輸送の危険性に懸念を表明しました。さらに、17日に自身が被災地の現地調査を行ったことにふれ、「水と食料、電源の確保が、緊急に求められている重要課題の一つだ」とし、被災者の救援・支援に全力をあげると強調しました」とある。

共産党がどのように全力を挙げるのか。被災地の現地調査の結果が「水と食料、電源の確保が、緊急に求められている重要課題の一つだ」そうだから、きっとオスプレイで大量の水と食料を運搬することを対策本部に具申したのではないか。

左翼陣営が嫌うオスプレイは主力輸送ヘリCH46と比べ、速度は約2倍、航続距離は約4倍で、積載量も約3倍といずれの性能も上回る。米軍は事故について、死者や200万ドル(約2・1億円)以上の損害が出た事故をクラスA、より軽微な事故を順番にクラスB、Cとランク付けしている。オスプレイのクラスA事故率は1・93で、海兵隊の平均事故率2・45を下回る。この数字は大韓航空や中華航空よりも低いという。

上に挙げたオスプレイ大嫌いメディアは大韓航空や中華航空が起こす事故の心配をする方が先ではないか。

小中学生にキャンプを義務付け「自炊」能力を

未曽有の熊本地震で避難所や駐車場のクルマの中で生活する人が11万人を超えた。‪土砂崩れ現場で横一列になって手際よく掘り出しているのも、炊き出ししているのも、テント張りの風呂を用意しているのも、みんな自衛隊員である。いろんなところから災害救助隊や医療班、各府県からの行政支援要員も懸命に頑張っているが、自衛隊の活動がとりわけ目立つのは、訓練が行き届いていて手際が一段と優れているからだろう。

自衛隊員の手際のよい炊事

自衛隊員の手際のよい炊事

一方避難所にいる人や屋外避難のクルマの人たちは、長い列をつくって水や食料配給や炊き出しのおにぎりを待っている。昼は倒壊した自宅の整理などに出ていて夜やっと戻ってくるだけの人もいて食事の支度などできない状況もあるだろうが、もっと被災者が手伝う場面を作れないかと思う。

あきれた連中もいるものだ

あきれた連中もいるものだ

そんな中、「カレーライスは住民の手で」と横断幕を掲げている人たちの写真を見つけた。我が意を得たり、とよく見ると、つづけて「迷彩服は学校に来ないで」「自衛隊ではなく専門の災害派遣隊を」とある。馬鹿なサヨクかぶれもいたものである。そんな横断幕をつくる余裕があるなら、手伝え!とぶん殴りたい衝動に駆られた。

日本は災害に対して素早く行動でき、住民もどこかの国と違って整然と列を作り、やみくもに他人や国を非難しない点で、世界でも類を見ないほど規律正しい行動をとれる国である。どこの世界に、避難所がその日のうちに用意でき、翌日におにぎりや水が配られ、ミルクやおしめやホッカイロが用意できるところがあろうか。

だが、行き届きすぎるあまり、その分住民の「自活能力」が失われているように思える。少ないながら米や水が届けられたらそれで自分で最小限の炊事ができる能力を身に着ける必要がある。自衛隊だから自己完結の訓練ができている。親切に炊事まで引き受けてくれる。それに甘えるだけでなく、曽野綾子さんがいう「サバイバル力」を日ごろから鍛えておかねばならない。

それには小中学生にキャンプを義務付けるのがよい。飯盒の米2合に中指の関節1つ分の水、あるいは片手を入れて手首までの水を入れる。かまども自分で作る。海岸など砂ばかりのところでは石がないから作るのに苦労するが、被災地には崩れたコンクリ片がたくさんある。きれいなかまどができるだろう。火をつけるのも容易ではない。新聞紙を下に敷きその上に木っ端をそれからやや大きい木を・・・。こうした能力はキャンプで身に着けるものだ。近頃はボーイスカウトやガールスカウトに子供が集まらないという。塾が忙しいからだ。

被災地に翌日「風呂」が用意される国があるだろうか

被災地に翌日「風呂」が用意される国があるだろうか

ブログ子の小中学校時代はキャンプ生活が毎年あった。自分で飯が炊け、おかずがこしらえられる力を付けさせられた。すばやくテントを張ることもできる。加えて溺れないように「皆泳」が義務付けられた。家内はガールスカウトで石ころだらけの上にその辺の草を刈って寝床にしつらえる訓練を受けた。いま、山小舎のストーブをつけるとき両親はさっさと火を起こせるが、娘たちは茫然と見ているだけである。

エコノミークラス症候群などというしゃれた名前は昔はなかったが、足を動かさないことで引き起こされるという。被災者に働いてもらうことをためらう風潮があるが、どんどん手伝ってもらうようにしたらどうか。訓練されていないと動けないだろうから、子供のうちからサバイバル力を身に着けさせるのである。

少し名が売れたらだれでも擁立する民進党

塩村文夏氏昨日に続き民進党批判を。

民進党は次期衆院選の広島3区(広島市安佐南、安佐北両区と安芸高田市など)に、東京都議で、2014年に都議会のセクハラヤジ問題で注目を浴びた塩村文夏(あやか)氏(37)=写真右=を擁立する方向で最終調整に入ったという。

同選挙区では、首相補佐官で自民党の河井克行氏(53)が現職。県連は、認知度の高い塩村氏を安倍首相に近い河井氏にぶつけ、自民党との対決色を鮮明にする考えで、近く県連で正式決定し、党本部に公認申請する。

塩村氏は、広島県福山市出身でモデルや放送作家などを経て13年6月の東京都議選にみんなの党から出馬し、初当選した。14年6月、都議会本会議で少子化対策などについて質問中、自民党会派の男性議員から、「早く結婚したほうがいいんじゃないか」などとヤジを飛ばされ、話題になった。

◇ ◇ ◇

「認知度が高い」というが、都議会でヤジられたというだけである。誰がそんなこと覚えているか。民進党はよほど人材難と見え、少しメディアに取り上げられたらみな「認知度が高い」と認定されるらしい。この女性、当時のみんなの党ブームに乗っかって都議会入りしただけで、広島での政策立案などあるわけもない。党が作文したありきたりの公約を叫ぶだけなのだろうが、いくら地元出身といったところで、選挙民を馬鹿にした話である。

テレビでちょっとでも名が売れた人物を立候補させ、当選させるや「小沢チルドレン」に仕立て上げる手法は小沢一郎が得意とした。民主党で立役者を演じたが、その後、生活の党を立ち上げたものの選挙のたびにガールズは落選のじり貧で4人だけになった。あと一人でもらえるというので、政党助成金欲しさにパフォーマンスだけの男を口説き落として「生活の党と山本太郎となかまたち」を結成。今もNHKはじめ新聞テレビで「寿限無、寿限無」並みにはた迷惑な長い固有名詞を叫ばせている。

小沢チルドレンの一人、柔道の谷亮子も親分の斜陽に嫌気をさし、生活の党を離党して古巣の民主党から立候補する動きを見せているという。つまりまた一人不足する。「生活の党と山本太郎とナントカのなかまたち」でも画策するのかもしれないが消える運命のほうが近道だ。

いまだに主義主張などそっちのけ、票だけ目当ての小沢選挙を踏襲する民進党に明日があるとは思えないのは、このお粗末な選挙のタマ選びを見てもわかるのである。

この期に及んでも民進党議員のバカ質問

18日の衆院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)特別委員会で、民進党の大西健介議員が、安倍首相が15日夕に被災地視察方針を発表し、16日未明に熊本県で起きた地震を受け、現地の混乱などを理由に、視察中止を決めたことにかみついた。

お馬鹿な質問をする大西健介民進党議員

お馬鹿な質問をする大西健介民進党議員

「そんなことは15日の夕刻の段階から分かっていた。行くと言っておいて、次の日に撤回するのであれば最初から行くと言わなければいいのではないか」と判断時期を批判した。

あきれた議員もいるものだ。安倍首相は熊本県益城(ましき)町で14日未明の最大震度7の地震を受けて現地視察を決めた。ところが翌日の未明、マグニチュード7・3の「本震」が起き。視察を取りやめた。ものの順序は日本中の人が知っている。ところがこの議員は「行くと言っておいて、次の日に撤回するのであれば最初から行くと言わなければいい」と国会の委員会で首相を責めるのである。時系列でみればまったく妥当な判断を、あたかも、はた迷惑な視察と決めつけて恬として恥じない。
さらに大西氏は、首相が当初17日に予定していた衆院北海道5区補欠選挙の自民党候補応援を中止したことも熊本地震と絡めてあてこすった。

さすがの首相も頭にきたようで「最初の視察を決めたのはマグニチュード7・3の本震の前だ。行方不明者などについて把握ができていた。その中で視察の判断をした。できる限り早く視察をして、状況を確かめ、生の声を聞き、対応するのは当然だ」と反論。さらに現地の受け入れ体制についても「熊本県知事をはじめ熊本県側も、その段階では視察の受け入れは十分に可能であり、そして総理にもよく自分の目で確かめてみてもらいたいということだった」と主張した。

その上で、「何か思惑があって判断をしたわけではない。こういう場において、われわれが恣意的にこうしたものを利用しているかのような議論は、ぜひ謹んでいただきたい」と気色ばんだ。

この議員はまた、インターネット上で「熊本の動物園からライオンが逃げ出した」「ツイッターなどで、朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」とのデマが飛び交ったという一部報道を紹介。「一種のヘイトスピーチだと思う。こうしたことにも対応すべきだ」とネットのデマ情報にも政府が対処するべきだと述べた。

民進党の公式ツイッターが15日未明、「多くの議員が与野党なく災害対応に協力した中で、一部の自民党の有力議員が原発対応についてデマを流して政権の足を引っ張ったのも有名な話です」と東日本大震災での自民党の対応を批判した。民進党は15日事務局員が勝手に書き込んだとして慌てて削除したものである。

民進党にはこういうお馬鹿な議員しかいないのかもしれないが、もう少しまともな質問者を立てないと、「1+1=0」の新党になるのは間違いない。

日本を「訴訟大国」にしてはならない

自然災害に遭って何でもかんでも行政の責任にする人がいる。ブログ子は、以下の訴訟を起こした人物に、ぜひ熊本大地震の現場に行ってもらいたいと思う。

◇ ◇  ◇

倒木で大破した「トヨタ2000GT」=原告代理人提供

倒木で大破した「トヨタ2000GT」=原告代理人提供

世界遺産・五箇山合掌造り集落に近い富山県南砺市菅沼の国道156号で道路脇からの倒木で希少なスポーツカーが大破したのは、富山県の道路管理に瑕疵があったからだとして、車の所有者の男性=奈良県=らが、4月7日富山県に計約3925万円の損害賠償を求める訴訟を奈良地裁に起こした。

訴状などによると、車は1967年製造の「トヨタ2000GT」。男性は2014年3月、3500万円で購入した。事故は同年6月8日に発生。運転していた別の男性が軽傷を負い、車は大破した。

倒れたブナの大木は、内部は腐食のため空洞になっていた。事故前から地元住民が現場周辺の倒木対策を要望していたことなども指摘し、「道路管理者の予見可能性は十分にあった」として、車の代金や運転していた男性の治療費の賠償を求めた。

原告代理人によると、原告側は昨年11月、県が加入している道路賠償責任保険を活用した賠償を要望。県は今年1月、「道路管理者にとって予見することが出来ない不可抗力の事故だった」として拒否した。

◇ ◇  ◇

ブログ子には昔、華僑系の知人がいた。横浜で自分が運転するBMWの大型車が道路の陥没していた穴にはまって前輪と前の部分が壊れた。アメリカに留学して訴訟社会を見てきたのだろう、市の管理責任を問うて訴訟を起こして、訴訟額の大半を勝訴したとトクトクと自慢したので、この男と付き合うことをやめた。

上の訴訟を起こしたスポーツカーの持ち主とそっくり同じである。他人はどうあれ、ブログ子は、責任を何でもかんでも行政のせいにして訴訟を起こす輩が大嫌いである。日本はこういう場合、お天道様、つまり自然には逆らえないとあきらめる社会である。戦後の裁判官には「物わかりのがいい」のがいてちょくちょく、行政の管理責任を認めるのがいる。悪しき西欧かぶれである。

西欧型と書いたが、中国韓国も同じで、こうした国では交通事故ではまず、口を極めて相手の非を並べ立て、罵倒する。最近、中国ではナタで切り殺したケースがあった。日本では相手方の言い分をまず聞こうとする。保険を使えるならそちらにゆだねて相手とは争いを避ける。怪我をしていたら菓子折りを下げて見舞いもする。ブログ子も甲府市内での事故でまったく過失を問われなかったが、相手方の病院に毎月見舞いに通った。

「トヨタ2000GT」がどのくらい高価なスポーツカーなのか知らないが、こういう場合「購入した金額」でなく市場価格に準拠するものではないのだろうか。同乗者の治療費まで上乗せして「100%」相手方の非のせいにするのは明らかに西欧型訴訟である。こういう人間が増えているのはいろんな訴訟を見ていても実感する。

3500万円ものスポーツカーが買えるくらいなら金に余裕がある人であろう。日本人かどうか記事にはないが、少しは日本型の社会規範を頭の隅に入れてほしいものだ。

熊本大地震を前に民進、共産議員の馬鹿ツイート

SEALDsと一緒になって「戦争反対」「安倍政治を許さない」「バカかお前は」とお気楽に叫んでいる野党議員は熊本大地震を前にしてもまったく同じパターンでツイートに精を出している。あきれたものだ。

民進党の公式ツイッターに「(東日本大震災発生直後に)一部の自民党の有力議員が原発対応についてデマを流して政権の足を引っ張ったのも有名な話です」ともっともらしいデマが書き込まれた。

枝野幸男幹事長は国会内で記者団に問い詰められて慌てて「党の見解ではない個人の見解を職員が書き込んだ」と職員のせいにしたものである。

「党の公式のツイッターで、党の見解ではない個人の見解を書き込みをした職員がいるということで、事実関係を確認したうえで、厳しく当該職員に対しては対応したいというふうに思っています。当然、削除もさせてますし、厳しい対応をしなきゃいけないということで、機関紙局長等とも今、話をしています」

民進党は15日午前、最大震度7を記録した熊本県を震源とする地震を受け、岡田克也代表を本部長とする「熊本地方地震災害対策本部」の初会合を開き、関係省庁の担当者らに被害状況などを確認、「野党第一党として、この事態に対してしっかりとできる限りの対応をしていきたい。政府にも気がついたことについてはしっかり提案していきたい」と述べた。

会合には、デマ書き込みで職員のせいにした本部長代行の枝野幸男幹事長、衆院熊本1区を地盤とする副本部長の松野頼久元官房副長官ら党所属議員が出席していたが、それ以降なんの音沙汰もなし。現地に飛んだ者もいない。

そんな矢先、共産党の池内沙織衆院議員が、最大震度7の地震に関連し、自身のツイッターで「川内原発今すぐ止めよ。正気の沙汰か! 二度と動かさず廃炉にせよ」などと投稿した。薩摩川内市は震度4で、原発は安全が確認されているのに己の勝手な言い分を地震に便乗して叫ぶのである。

さらに同じツイッターで「まさに今、地震がおこり人々が避難している。今も大きな余震が続く。何より、命からがら逃れた人たちの不安をこれ以上増やさないでください。停止せよ!」と続けた。別の投稿でも「熊本のみなさん、九州のみなさん、安らかな場所らかな・・・」はさすがに反感をかったようで、クレームの山。こっそり削除したようで、現在は閲覧できない状態。

人の不幸に便乗して己がスローガンを叫ぶのはやめろ

人の不幸に便乗して己がスローガンを叫ぶのはやめろ

この女性議員は昨年1月、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)が日本人男性を殺害したとする映像をインターネットで公開した際にも、ツイッターに「『ゴンゴドウダン』などと、壊れたテープレコーダーの様に繰り返し、国の内外で命を軽んじ続ける安倍政権。安倍政権の存続こそ、言語道断。本当に悲しく、やりきれない夜。眠れない」と投稿し、安倍晋三政権の退陣を要求したが、党の上からの命令か、後に削除し、謝罪していた。

事件、事故、災害、何が何でも時のニュースに便乗して自分の党のスローガンを叫ぶさもしい根性は見下げ果てた輩である。

これは重大、九州新幹線の全車輪の脱線

全車輪が脱線

全車輪が脱線

国土交通省は15日、14日夜の「平成28年熊本地震」で九州新幹線の回送中の列車が全車両で脱線していたことを明らかにした。列車は6両編成で1車両に8つの車輪が付いており、全48車輪が線路から外れた。新幹線の全車輪が脱線したのは初めてという。運輸安全委員会は15日、鉄道事故調査官3人を現地に派遣した。

熊本駅から回送列車として発車直後約1分後に地震に遭遇。運転士が非常ブレーキをかけた。現場は熊本市内で、熊本駅から南に1・5キロの地点だった。新幹線の脱線としては4件目で、これまでに東日本大震災、中越地震など3件がある。九州新幹線では初めての脱線。

新幹線の脱線事故では2004年(平成16年)10月23日、新潟県中越地震のとき、時速200キロ超で走行していた上越新幹線「とき325号」(200系10両編成、乗員乗客154人)の脱線事故がある。営業運転中の新幹線の脱線は初めての出来事だったが、新幹線は揺れを感知して非常ブレーキが作動し、約1・6キロ先まで走って停止した。10両のうち8両が脱線して傾いたが、車体下の機器類が偶然レールに挟まり、奇跡的に横転は免れた。日本の新幹線の安全性を全世界に発信した事故でもあった。

この時の地震はマグニチュード6.8、震度7、震源の深さは13.1km、最大すべり量が1.6mの直下型だった。今回の「熊本地震」の規模はマグニチュード6.5、震度7、震源の深さは約11キロである。すべり量はまだ発表されていないが、なにからなにまでほとんど新潟県中越地震と同じである。

中越地震の後、事故対策が進み、脱線しても、線路から大きくそれないようにする装置が開発され、新幹線の全車両に装着されている。それが作動したとも思えるが、「全車両脱線」とはただ事ではない。直下型地震のすさまじさと片付けるだけではすまない重大な意味を持つ。現場はカーブで、回送中でスピードが出てなかったなどラッキーな面もあろうが、しばらく新幹線を止めてもメカニックを解明する必要がある。

電車の上に「猫がいる」 遅れ出るも誰も怒らず

広島市南区のJR広島駅で12日朝、山陽線の電車の上に猫が乗り、19分発車が遅れた。屋根の上で悠然とたたずむ猫の姿がツイッターに投稿されると、リツイート(転載)は1500件超に。「これは怒れない」「平和だなあって穏やかな気持ちになった」と話題を呼んだ。

悠然とたたずむネコ

悠然とたたずむネコ


「猫がいる」。12日午前8時35分ごろ、車掌から駅に連絡が入った。白市発岩国行き普通電車(8両)の4両目の屋根。駅職員が駆けつけると、猫は職員の目の前でいったん線路上に飛び降り、再びホームに上がって去っていった。

この間、車内に「車両の上に猫がいるため、運転士が確認しています」というアナウンスが流れた。ツイッターの投稿によると、その瞬間、「車内が笑顔に包まれた」という。

JR西日本広島支社の広報担当者は「電車の上に動物が乗ったのは聞いたことがない」と苦笑し、「『ホームに近寄らないで』という駅のアナウンスも猫には伝わらなかったのでしょう。猫もお客さんも無事で良かった」。 (毎日新聞)

◇ ◇ ◇

近頃は電車の遅れに「どうしてくれるんだ」と文句をいう人がいる。何でもかんでも他人のせいにする風潮は日本をぎすぎすさせている。まあ、ネコでは文句を言えないということもあるが、「車内が笑顔に包まれた」というのもいいし、駅員のしゃれたコメントもすばらしい。こういうニュースを聞くと、日本はいい国だと思う。

新宿ゴールデン街の火災で

4月12日午後1時20分ごろ、東京都新宿区歌舞伎町の「ゴールデン街」の一角にあるビルから出火、3棟が焼けた火災。たまたまテレビで各局が中継していたので、現在の新宿ゴールデン街の姿を見た。

ブログ子がここに足繁く出入りしていたのは30年前くらいで、その後の姿を知らなかったのだが、テレビでその変貌を知ることになった。バラックのようなのが折り重なっていて、バーなどはカウンターに5つ6つの止まり木があってその後ろを横になって進む狭い店内はそのままだ。

看板もおしゃれになって

看板もおしゃれになって

写真を見たらバーの看板がそろって今風にしゃれている。あの頃は手描きのペンキだったが、みな最新式のプリンターでCGグラフィックのカラフルなものだ。ブログ子は田中小実昌、野坂昭如の2人の直木賞作家とつるんで飲んでいたとき、オカマと喧嘩した。「オカマは嫌いじゃ」と言ったのをとがめられ、オカマ4人に都電の電車道に呼び出された。オンナといってもオトコだからボコボコにされるところだったが、このへんの顔役だった田中小実昌に取りなされて事なきを得た。野坂は見向きもしないで飲んでいた。


野次馬がいるところは昔の都電跡

野次馬がいるところは昔の都電跡

火事見物の野次馬でいっぱいになっている写真があったが、ここはそのオカマに呼び出された電車道、今や緑道になって遊歩道公園「四季の路」だという。を。昭和45年(1970年)に廃止された都電の13系統軌道跡だ。新宿~大久保車庫間の回送電車しか通らない線路だったので「新宿裏線」と呼ばれていた

何軒焼けて、怪我人の有無も知らないが、懐かしい思いがよみがえった火事だった。

中国政府の「トイレ革命」はまずムリです

中国政府が、不衛生さで悪名の高い公衆便所を改善する「トイレ革命」に乗り出したという。

国営新華社通信によると、2017年までに全国計5万7000か所で公衆便所を新設・改築するほか、習近平国家主席の号令で、農村部での水洗トイレ導入を急ぐなど、世界第2位の経済大国にふさわしいトイレ環境を目指す。

仕切りや個室がなく、用を足している時に隣の人の顔が見える「ニーハオトイレ」や、親が路上で子供に排便させる光景など、中国のトイレ環境は長く、外国人観光客らにとって苦痛の種とされてきた。2008年の北京五輪開催を機にしたマナー向上運動などを通じて多少改善はされたが、衛生面はまだまだ。中国人海外旅行者の急増も反映し、ネットの書き込みには、日本や欧米と比較して、「我々はトイレ後進国だ」などの嘆き節が少なくない。

◇ ◇ ◇
 

真ん中に水が流れていてまたがって用を足す最新式

真ん中に水が流れていてまたがって用を足す最新式

中国人の衛生観念は常軌を逸している。10余年前に北京、上海、蘇州、大連を旅行した。最上級のホテルを選んだのはかろうじて水洗トイレがあるという理由からで、こうした主要都市でも一般のトイレときたら悲惨なものだ。万里の長城に出かけて八達嶺でやむにやまれず公衆便所に入ったら息をのんだ。溝にまたがる方式だが、紙や排便で汚し放題、壁にまでなすりつけてあって、まともに足を置く場所もない。仕切りもないので隣と尻を接しながら用をたすのだから、日本人ならずとも外国人は耐えられるものではない。

女性が笑っているが、これなど仕切りがあるだけまし。

女性が笑っているが、これなど仕切りがあるだけまし。

当時も大きな町では外国人の目を気にして改善されているという話だったが、三峡下りに出かけた女性から重慶のホテルのトイレのすさまじさを聞いた。板張りの大きなトイレに10人ほど並んで用をたすのだが、仕切りもなく、男性用では「金隠し」というのだが女性用では何というのか知らないが、前を隠すものもない。中国人は平気で音を立てていたそうだ。日本人の女性観光客はみな便秘になって帰国したという。

日本の中小ホテルではブームでドル箱であることが分かっていても中国人、韓国人お断りというところが出ている。備え付けの石鹸や髭剃りなどをアメニティグッズというが、もともと持ち帰り品だからよしとして、タオルや浴衣、ガウンはもちろんテレビまで持ち帰るのが多い。「みんなで汚さないように使う」という観念がないから、壁まで汚物で汚して帰る。とてもペイしない惨状だという。

爆買いに来て日本のウォッシュレットのトイレなど買いながら「我々はトイレ後進国だ」と気づいてくれるのは大した効用だが、奥地まで13億人の中国人を考えると、トイレ革命などまずムリであろう。

朝日新聞の皇室敬語はなってない

「朝日の皇室敬語用法にもの申す」と佐瀬昌盛・防衛大学校名誉教授が7日の産経紙上で噛みついていた。その通り朝日新聞と毎日新聞の皇室関係の記事は昔から「不敬」を旨としているのである。

氏は試しに在京主要5紙が昨年12月23日、つまり天皇誕生日にどのような言葉遣いをしたか検証している。
「朝日」は「天皇陛下は23日、82歳の誕生日を迎え、これに先立ち記者会見した」。「産経」は「天皇陛下は23日、82歳のお誕生日を迎えられた」。「日経」は「天皇陛下は23日、82歳の誕生日を迎えられた」。「お誕生日」か「誕生日」か、「お」の有無はあるが基本的に「産経」と同じである。「読売」は「天皇陛下は23日、82歳の誕生日を迎えられた」とある。

毎日は「天皇陛下は23日、82歳の誕生日を迎えられた」。ここまでは「朝日」とは違うが、次の一文では、陛下はパラオの「『島々に住む人々に大きな負担をかけるようになってしまったことを忘れてはならない』と話した」とある。つまりは「朝日」と同じ語調だ。

結局、5紙は皇室報道で「朝日・毎日」グループと「産経・日経・読売」グループに二群化できる。ついでに言うと、NHKは後者に入る。活字とは違い音声は残らないからその実例を挙げるのは困難だが、今年3月17日のNHK番組「ラジオ深夜便」は、敬語的表現で結ばれていた。

以上は天皇報道だけでなく皇族全体についても言える。なかで「朝日・毎日」組が敬語的表現を捨てたのはさほど古いことではない。先んじたのは「朝日」で、1993年4月6日開始の連載「皇室報道」がその契機となった。計51回。3カ月半に及ぶ連載の第46回が方針転換の始まりである。

「『言葉の民主化』で敬語も変わる」と題したこの記事は、1952年に国語審議会がまとめた報告を紹介、それを「言葉の民主化」方針だと捉えている。その上で皇室関係では敬語的表現の多用化傾向があるのを問題視し、「敬語の民主化」の必要を提唱した。

私見では「言葉の民主化」とか「敬語の民主化」は不可能だ。民主化とは制度に関わる概念であり、「言葉」を民主化することはできない。言葉は時代につれて変わる。候文が口語文に変わったのは、なにも日本的封建制の崩壊とは関係がない。「朝日」は何か勘違いして力んでいるのである。

同紙は連載当時、伊藤正己東大名誉教授を会長とする「紙面審議会」をもっていて、その11月会合で「皇室報道と敬語」につき、有識者の意見を聴取した。結論はこうであった。「社としてはこれらの意見を参考に、基本的には『開かれた皇室』をめざしつつ、事実に即した報道につとめたいと考えています」。

まるで自分たちの一存で皇室を開いたり閉じたりできるかのような尊大さではないか。「菊のカーテン」の見通しがよくなったのは、皇室ご一統が長年にわたり努力されたからでこそ、なのだ。

敬語は日本語の美しい襞である。伝統的に守られてきたこの美しさを次世代に引き継ぐべきだ。

◇ ◇ ◇
 

ブログ子は昭和天皇が崩御されたとき、編集責任者であった。実はそれよりだいぶ前からもしもの時に備えて紙面を作っていた。これが漏れたら自分の首が飛ぶのはもちろん新聞社を廃業するほどの大事であるから。二重にカギをかけて、管理していた。

我が新聞はその時から「崩御」の見出しだったが、朝日新聞では「死去」を検討していた。どこの社もわが社と同じ試刷りを作っていたことは暗黙の了解事項だったし、各社に親しい友人がいるので情報は入ってきたのだが、皇族の時に使う「薨去」を通り越して一般人の時に使う「死去」を使おうという強硬派がいたという。あまりにもひどかろうという「良識派」がいて、本番では各社と同じ「崩御」になったと後日、ある人の通夜の席で当時の経営のトップから聞いた。

ブログ子は社会部のガサツな中で育って乱暴な言葉に慣れていたが、あるとき皇室記事を書くことになった。さあ大変である。特殊な用語が多いのもあるが「敬語」の使い方がなってない。やたら「お」をつけたり、「された」「なられた」が多くて自分で読み返してもぎこちない。宮内庁記者クラブの先輩に見せたら、ひょいひょいと手を入れてくれた。3分の1は消えた。素人は名詞に「お」をつけたがるが、いらない。動詞に敬語を使えばいいのだと教えられた。上で産経が「お誕生日」と書いているがこれなど消しても「不敬」には当たらないのである。

美智子皇后さまが被災地を見舞われたときなどの言葉遣いはほどよい敬語をまじえて実に美しい。朝日ほど恣意的に敬語を排斥しなくても、天皇皇后両陛下の挙措動作を見ていれば自ずと出てくる敬語があるはずである。

テレビの問題児どもが消えて清々した

テレビは4月の番組改編で「問題児」がごそっといなくなった。ブログ子は腹が立つので長らくスイッチを切っていた「報道ステーション」に12年にわたり番組にしゃしゃり出ていた古舘伊知郎キャスターが、最後の出演でながながと熱弁をふるい、「情熱を持って番組を作れば、多少は番組は偏るんです!」とイタチの最後っ屁よろしくほざいて消えていったそうだ。

古館伊知郎氏

古館伊知郎氏

得意のプロレス中継譲りの言葉の連射で反論する間も与えず早口でまくしたてる口調も煩わしかったが、一番よくないのは安保問題でも政局でも、それまでの経緯や世界とのからみを勉強もせず、朝日新聞の系列局という「色」に合わせて左巻きの受け売り論調を押し付けたことだ。

経済問題でも、「たった1%の世界の富裕層が、世界の富の半分を占めるようになる。行き過ぎじゃないですか、グローバリズムて。所得の再配分をしなきゃいけないって真面目に思うもの」と共産党張りの解説をしてみせ得意になっていた。北朝鮮や中国は富の再配分を狙った国だがその結果はどうなっているか、少しは考えたことあるのかといいたい。

問題はこんなキャスターに巨額の費用をテレ朝が支払っていることだ。「テレ朝は2014年度古館プロジェクトに年間30億円、古館本人の出演料は約12億5000万円。前任の久米宏でも5億円だった」(週刊新潮)と「際立った富の集中」はなんのことはない、当の本人だったのである。

岸井成格氏

岸井成格氏

TBS「NEWS23」の岸井成格アンカーも消えた。斜陽の毎日新聞であちこち回されて同じ局の「サンデーモーニング」でコメンテーターをしていたころから問題発言が目立った。

「集団的自衛権という言葉が悪い。一緒になって自衛することだと思っている(国民がいる)が、違うんですね。他国(防衛)なんです。撤回か廃案にするべき」といきまいた。「集団的自衛権」は国連憲章にも書かれた世界共通の権利で、彼の理屈は国際法や世界の常識に反する。

最後に問題になったのは昨年9月16日の「NEWS23」で安保法案が大詰めを迎え多段階で「メディアとしても廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」との発言だ。

放送法第4条は、「政治的に公平であること」や「できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」を求めている。視聴者の会は、TBSに「岸井発言がTBSとしての意見、すなわち社見であるのか」などと質問したほど。

ところがこの問題で高市早苗総務大臣が衆議院予算委員会で、放送局が政治的公平を欠く放送を繰り返したと政府・総務省が判断した場合、放送法4条違反を理由に電波停止を命じる可能性に言及したことに野党やメディアが例によって「威圧だ」「放送が委縮する」とのお決まりの批判。田原総一朗氏、鳥越俊太郎氏、岸井成格氏らジャーナリスト有志が2月29日、「私たちは怒っている」「発言は憲法、放送法の精神に反している」とする声明を発表する騒ぎに。

なんのことはない、高市大臣の発言は「放送法4条は単なる倫理規定ではなく、法規範性を持つ」というもので、いわば法律ではそうなっている、といっただけのことである。

それなのに岸井氏は「高市発言にはあきれ果てた。憲法、放送法の精神を知らない中での発言であれば、大臣失格だ。仮に曲解しているのであれば、『言論統制を進めたい』と思われても仕方がない」と騒ぎ立てたのである。

国谷裕子氏

国谷裕子氏

NHKの「クローズアップ現代」の国谷裕子キャスターも降板した。こちらは昨年7月3日にNHKで放送された集団的自衛権を特集した番組で菅義偉官房長官がゲストとして招かれ、番組キャスターや記者からの質問に答えたのだが、国谷裕子キャスターの質問が鋭かったうえ、官房長官の発言をたびたび国谷さんがさえぎって『しかしですね』『本当にそうでしょうか』と畳みかけたのが官邸から「いったいどうなっているんだ」とクレームをつけられたのが原因とされる。

国谷:解釈の変更は日本の国のあり方を変えると言うような事だと思うのですが、国際的な状況が変わったというだけで憲法の解釈を本当に変更してもいいのかという声もありますよね。 

菅官房長官:これはですね、逆に42年間、そのままで本当によかったかどうかですよね。

国谷ー:密接な関係のある他国のために、もし集団的自衛権を行使した場合、第三国を攻撃することになって、第三国から見れば日本からの先制攻撃を受けたということになるかと思うんですね。戦争というのは、自国の論理だけでは説明しきれないし、どんな展開になるかわからないという危険を持ったものですから… 

菅官房長官:いや、こちらから攻撃することはありえないです。 

国谷:しかし集団的自衛権を行使している中で、防護… 

菅官房長官:ですからそこは、最小限度という、3原則という、しっかりした歯止めがありますから、そこは当たらないと思いますよ。

まあ、官房長官よりキャスターのセリフが長いが、どうということがないやり取りでこんなことで官邸がクレームをつけることなど考えられない。NHKが「彼女は一年契約で、長くやっていただいたので、このへんで・・・」という通りだろう。

ブログ子は彼女は多少、才走ったところはあるとは思うが持ち味だろうと思っていた。日本記者クラブ賞を受賞した時も知っているが、控えめな女性だと思う。それより今回、彼女が大阪育ちで帝塚山学院小学部卒、つまりブログ子と同窓ということを初めて知った。

誘拐容疑者の「卒業取消し」を目論む千葉大に異議あり

女子中学生(15)が約2年間、行方不明になっていた事件で、逮捕された寺内樺風(かぶ)容疑者(23)が通っていた千葉大学が31日、寺内容疑者に対する卒業認定と学位授与をいったん取り消し、卒業を留保したと発表した。

寺内樺風容疑者 今年3月23日の卒業式では卒業証書を授与したが、同大の内規は社会規範の順守を求めており、寺内容疑者は懲戒処分の対象となる「重大な非違行為」が疑われるため、同29日の教授会で卒業認定と学位授与の取り消しを決めた。学籍が同31日まで残っていたことを根拠にした措置で、4月以降も同大の学生のままとなる。学生懲戒委員会も設置され、捜査をみて最終的な処分を検討する。
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とんでもない犯罪者を出した気持ちは分かるが行き過ぎだ。内規とかをいじくりまわして理屈付けをしているが、どうにも無理筋である。

ブログ子は60年安保世代だが、機動隊と対峙して今にも学内に突入かというとき「学の独立」「学の自由」を叫んで徹底抗戦した。大学もそこは同じ思いで、警察の介入を嫌って一歩でも大学構内に入ることを拒んだものだ。それが、裁判も開かれていない、警察に拘束された段階でさっさと一学生を抹殺しようとするのだから「学の独立」も変わったものである。

千葉大の関実・工学部長は「事案を勘案し、卒業の取り消しの可能性も含めて検討していく予定です」と、学生を守る姿勢など微塵もない。寺内容疑者は2011年に千葉大工学部情報画像学科に入学し、12年10月から1年間の休学期間を挟んで計5年間、在籍。インターネット上の商品評価の分析を研究し、関学部長によると、成績は「中くらい」で、きちんと大学に通う「礼儀の正しい学生」だったという。大学ではきちんと勉学しきちんと単位を取って、きちんと卒業式を迎えている。

立派な「千葉大卒」である。犯罪を理由にさかのぼって卒業を取り消すなどあってはならない。そもそも大学は教育機関であっていろんな「外圧」から学生を守ってやる立場にある。率先して抹殺するなど教育機関としての役割を放棄した行為である。

将来、司法がどう断罪したとしても、「千葉大で学んだ」という事実は変わらないのだから、世間体を気にして学生懲戒委員会などに諮って、遡って卒業資格を剥奪するなどもってのほかである。千葉大は「出来の悪い犯罪者を出してしまった」という負い目をずっと背負って、むしろ更生のための手助けを(この手の倒錯した性犯罪ではなかなか難しいが)するくらいでなくてはならないと思う。